ベーカリーアドバイザーの部屋

難解な製パン理論を、楽しく解説。 どうして??と思ったらのぞいてみて下さい

70%中種法

中種法には、いくつかの種類がありますね。

大きく分けると、100%中種・70%中種・50%中種・30%中種

ぜんぜん大きくないか(笑)

一番良く使われているのは70%でしょうかね? ということで、今回は70%中種を少し解説していきましょう。

70%中種とは、小麦粉70%とイーストと水 (全体の7割) で生地を5分程ミキシングし、2時間から3時間ほど寝かした後に、その他の材料を入れて本捏ねする製法です。

この製法では、生地が十分熟成されますので、細かい気泡を多く含んだ、しっとりとしてキメの細かい、非常にソフトな、そして老化の遅いパンが出来上がります。

しかしながら、なかなか現実には行われていない製法の一つです。

それは、そうですよね。 中種に3時間もかかっていたら、3時間早くから作業をしなければならないわけで、今より3時間早くなんて・・・・・・考えただけで恐ろしくなりますよね。

しかも、だからと言って早く帰れるわけでもないでしょうから・・・・・尚更ですよね。

しかし、もし交代勤務などが可能なベーカリーなら、是非ともチャレンジしていただきたい製法です。


それでは少し細かく解説しましょう。

小麦粉はこの製法の場合、基本的には強力粉100%がお奨めです。 当然ブレンドも出来ますが、慣れてきてからのほうが良いでしょう。 なぜなら、中種プラス本捏ねトータルで、かなりの時間発酵させますので、この間に生地切れを起こしやすくなるからです。

グルテンの強い粉で始めた方が、失敗がありません。

中種はやや固めの生地に捏ねてください。 低速5分以上のミキシングは控えてください。

改良剤は中種に入れてください。 捏ね上げ温度は、低めの24℃程度で、2時間後に26℃上昇するように保管してください。

生地は大きく膨らみますので、大き目のボックス等に入れて発酵を取って下さい。

中種が、ショックを与えないのに沈んでしまったら、発酵過多です。 発酵時間は2時間でやや若め、3時間だと過多になりやすいので、2時間半を目安に行って下さい。

ボーズに油脂以外の材料を入れ、1分程度回した後、中種を投入し、通常どおりミキシングを行います。 

中種の終点温度は26℃がベストである為、最適な捏ね上げ温度である28℃になるまでに、2℃しかありません。 特に仕込み量が多い場合は、摩擦上昇温度が増しますので、十分気をつけて下さい。

季節によっては、本捏ねの粉を冷やしたり、氷水を使用したり、又は暖めたりするなどして、希望捏ね上げ温度になるように工夫することが重要です。

ミキシング時間は、ストレート法に比べて、やや短くなりますので、まわし過ぎに注意して下さい。

第一発酵時間も、やや短めの40分程度で構いません。

通常の生地と比べると、かなりガスを含んでいる事が確認できます。

ふっくらと、しっかりした生地になりますが、非常に生地切れしやすいので、取り扱いは丁寧にして下さい。

この製法の場合、一番適しているのは食パンで、その他、糖分が10%位までのパンに向いています。

つまり、菓子パンなどの高糖度のパンの場合は、また別の製法 (加糖中種法) を使いますので、
そちらを参照して下さい。

イーストですが、食パンなら3%使用しますが、そのうち2%を中種に入れ、残りを本捏ねに入れるのがベストだと思います。

3%全てを中種に入れても大丈夫ですが、その場合、中種発酵時間は2時間までにしてください。

脱脂粉乳を配合するなら、中種に入れてください。

いつものパンが、この製法にするだけで驚くほど耳まで柔らかい食パンになりますよ。

最後に中種法の注意点・・・・・

過発酵させると、つまり捏ね上げ温度が異常に高いとか、発酵時間を取りすぎてしまったりすると
酒臭いパンになりますので、それでは台無しですから十分ご注意を・・・・ 

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