ベーカリーアドバイザーの部屋

難解な製パン理論を、楽しく解説。 どうして??と思ったらのぞいてみて下さい

デニッシュの形を均一にするには?

デニッシュやクロワッサンなどの折り込み生地というのは、とても扱いずらい生地ですね。

忙しいパン屋さんにとっては、この作業が一番神経を使うと言っても過言ではないでしょう。

とは言っても、正直な所現在では冷凍生地を買って成形から行っているパン屋さんの方が多いと思います。

自店で折り込みから行っているパン屋さんは、時代と共に減って行くと思います。

そう・・・・それだけある意味面倒くさい (^_^;)

折り込み生地と言うのは、自家製でも冷凍保存することが多いので、結局冷凍生地を買っても大差はありませんし。

一番求められるのは、折り込まれる油脂の品質ですから、油脂を指定してプライベートブランドとしてメーカーに依頼しているパン屋さんも多いと思います。

だからこそ。。。。自家製で折り込む技術はますます貴重になっていくのです。

メーカーのラインで作った折り込み生地は、実に精巧に出来ています。

折り込み生地に限っては、機械の方が一枚上手かもしれません。

だ~け~ど~~自家製にこだわっているパン屋さん!!

負けずにがんばりましょう (*^_^*)

さて本題ですが、折り込み生地というのは生地を冷やして油脂を折り込みます。

折り込むには、リバースシートなり麺棒なりで伸ばしていく訳ですが、この際に相当の摩擦をパン生地は受けます。

そりゃそうですよね~。

2mmだ3mmだという具合に超薄く伸ばす訳ですから、これはもう生地が悲鳴をあげてしまいます。

折り込み生地といっても、結局はパン生地ですから、伸ばせば縮まろうとします。

よほどきちんと生地を管理していないと、正方形に切ったはずが長方形になってしまったり、薄く伸ばしたはずが厚さがまちまちになったりと、とにかく取り扱いが困難です。

では、この生地を均一に仕上げるこつはどこにあるのでしょう?

それは、

1、ミキシングは短く

2、冷凍温度のコントロール

3、ベンチタイムを極める


以上の三点を守る事です。

では説明していきましょう。

折り込み生地は、何度も何度も伸ばしてはたたんでいきます。

これは、いわゆるミキシングを行っているのと同じ原理なのです。

ですから、ミキシングで十分に生地を作ってしまうと、肝心の折り込み作業によって生地がミキシングオーバーになってしまい、生地切れを起こして製品があばれたりしてしまうのです。

折り込み生地のミキシングは、低速で5分程度で終了する事が一つ目のコツです。

レシピにもよりますが、ミキシング後の第一発酵時間も、あまり長く取らない方が製品が安定します。

ミキシング低速5分、30分程度の第一発酵で、速やかに冷凍します。

冷凍の際、生地は出来るだけ綺麗な形に薄く伸ばして冷凍して下さい。

次に冷凍温度ですが、これも設備によって違いがありますので一概に何度とは言えませんが、生地の周りが凍ってしまうような温度ではいけません。

折り込みは、短時間で冷やしてすぐに取りかかるのはタブーです。

本日仕込んで一晩休ませ、翌日の朝から夕方にかけて段取り良く作業する事がポイントとなるのです。

膨らまず、固まり過ぎない温度帯を見つけて下さい。

冷凍庫は大抵一番下段が良く冷えます。

何度かは場所の入れ替えも必要でしょう。

これが二つ目のコツです。

そして最後に、折り込み作業は一回ずつ生地を休ませながら行う事です。

一度折り込んだら冷凍庫にて30分から一時間は休ませます。

最後の折り込みが終了したら、一時間以上は休ませましょう。

そして、成形で薄く伸ばしていく訳ですが、この時も一度に伸ばしてはいけません。

良く休ませて冷えた生地を、5mm程度までのばして更に休ませます。

この最後の休みが、最大のポイントとなります。

そして、良く冷えた5mmの生地は、あと数回伸ばすだけで目的の薄さになるはずです。

とは言っても、どうしても伸ばした方向に生地が戻ろうとします。

ですから、作業台の上に生地を置き、伸ばした方向とは逆の方向に麺棒で軽く伸ばすのです。

こうする事で生地は四方に力が分散し、四角く切ってもきちんと四角のままに落ち着くのです。

こうして四角く切ったり、三角に切ったりと、好みの形に切り分けて冷凍しておけば、好みの数を解凍して具を乗せるなどして成形し、発酵焼成と言う流れになります。

もちろんすぐに成形までを行い、その後に冷凍する事も出来るでしょう。

いずれにしても、しっかり生地を休ませる事。

面倒なようですが、作業の段取りさえうまく組めば、けして面倒ではありません。

これが三つ目のコツです。

どうしても一度に多くの作業を終えてしまいたくなるものです。

しかし、折り込み生地だけは、休み休みやる事が完成品の安定につながるのです。

それから最後にもう一つ・・・・・・

夏場の折り込みはしんどいですよね!

もし空調が整っていない職場だとしたら、デニッシュはあきらめた方がいいと思います。

・・・・って大きなお世話か (^_^;)



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