ベーカリーアドバイザーの部屋

難解な製パン理論を、楽しく解説。 どうして??と思ったらのぞいてみて下さい

食パン手成形の画像を紹介します。

今回は、ホームベーキングでの問い合わせが多い食パンの成形について、画像で説明して行きたいと思います。

なお、紹介する食パンのレシピはここでは紹介しませんが、ごく一般的なレシピだとお考えください。


ではまずミキシング状態からですが、業務用のミキサーで小麦粉4Kgを捏ねています。

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↑ 捏ねてから3分が経過しています。


さらに6分程中速で捏ねて、油脂を投入していきます。 ↓


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油脂をゆっくり2分程混ぜ、その後5分程捏ねて完成です。↓

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非常になめらかになっているのですが、写真だと良く解りませんね(~_~;)



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捏ね上がった生地は28℃、これを80分発酵させていきます。 ↓

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そして80分後がこちら ↓

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200gで分割し、約30分のベンチタイムを取ったのち成形に入ります。

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傷つけないように注意しながら、麺棒をあてていきます。

ガスはしっかり抜くようにしましょう。

伸ばした生地を巻いて行き、5分程休ませます。

その後にもう一度、生地を伸ばして巻いて行きます。 ↓

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閉じ目を下にして、3個ずつ型に並べて行きます。

この型は、縦10.5センチ、横18センチ、高さ12.5センチなので、すべてを掛けると体積が約2362になります。

そこに、合計600gの生地が入りました。

2362÷600=3.9 これがこのパンの比容積になります。

ちなみに、一時期非常にヒットした山崎ダブルソフトと言うパンを憶えていますか?

あのパンは、常識をくつがえすほどのソフトさで当時は話題になりましたが、そのソフト感を得る為に、極めて気泡の多いパンに挑戦しました。

その時の比容積が4.2です。

と言う事は、仮にこの型で比容積4.2の生地を入れたいとすると、

2362÷4.2=562gとなり、だいぶ生地重量が減少します。

同じ型の中で、生地重量だけが少ない場合には、どのような事が考えられるでしょうか?

それは、良い面としては気泡が増えてふわふわ感が増したり、軽い食感になります。

悪い面としては、味が薄く感じますし、火通りが良いのでパサパサになりやすくなります。

また、窯伸びが弱くなってボリューム感に欠けます。

しかし、このダブルソフトは、それらをすべて克服して、ソフト感にこだわった商品として日本人のソフト好きに非常にマッチさせる事に成功したと言えるのです。


と言う事で、自分が買ってきた型に、どの位の量の生地を入れるべきかの目安として、この比容積の考え方を憶えておいて下さい。

生地がたくさん入ればどっしりとしたパンになり、味は濃く、コシがしっかりとしてケービングしにくくなりますが、火の通りが悪くなりますので、消化の悪いぱんになり易いと言う点に注意が必要です。

通常角食パンの場合は、比容積3.8~4が一般的です。

これが山形食パンになると、3.6~3.8となります。

具の入っていない山形食パンは3.8で、レーズンなどがたくさん入った山形食パンは3.6程度がお勧めです。


次は焼く前の状態です ↓

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これに蓋をして、約27分焼いて行きます。

焼成温度はこんな感じです。 ↓

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焼成温度と時間は、機械によって全く違いますので、ご注意願います(~_~;)


そして焼き上がりがこちら ↓

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焼き上がったパンの重量が550gでした。

と言う事は、600g-550g=50gの水分が飛んだ事になります。

焼減率は、50g÷600g×100=8.3% となりますね。

もっと水分を飛ばすか、あるいは残すのかはあくまで好みの問題です。

ただし、水分があまり飛んでいないパンは、非常に消化に悪いと言う事だけは覚えておいて下さい。

逆に、水分が飛び過ぎたパンは非常に老化が早い、つまりすぐに硬くなってしまうと言う事を憶えておいて下さい。

何事も、ちょうどいい所を掴むのが醍醐味と言うものだと思いますよ(*^_^*)

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