ベーカリーアドバイザーの部屋

難解な製パン理論を、楽しく解説。 どうして??と思ったらのぞいてみて下さい

あなたは一流・それとも三流???

お陰さまで私自身、実に沢山の部下やベイカー達と仕事を共にしてきました。

もちろん私とて、一流であるとは思っておりません。

少しだけ遠慮して・・・・1.5流位?? かな (^_^;)

冗談はさておき、そんな製パン経験の中で分かった事があるのです。

それは、上達の早い人や独立していく人と、まったく上達しないし品質向上に興味を持たない人とでは、作業内容が全く違うということです。

作業内容が違うとは、要するにパンを作る作業を見ていると、その人がどういうタイプの人であるかが解ると言う事です。

自ら独立を志して技術を習得しようと考えている人は、一年もあれば飛躍的に成長します。

しかし、可もなく不可もなくと言う人は、怒られっぱなしで何十年やっても残念ながら成長はみられません。

こんなことを言ったら叱られると思いますが、ほんの一部の例外はあるものとしても、出会って一緒に仕事をした瞬間に、その人の成長は見えてしまいます。

現実に私自身も、人は必ず成長出来るものと信じて、駄目駄目な部下であっても、誠心誠意指導にあたってきたつもりです。

指導方法がいけないのかと、何度も自問自答したものです。

しかし、現実には一流の部下と三流の部下の差は開いていくばかり。

そもそも一流だ三流だという分け方が、人の道としてどうかという問題は今回は置いておいて下さい。

人としてどちらが素晴らしくてどちらが落後者なのかは私に判断できる問題ではありません。

そうではなくて、あくまでベーカーとしてどうかという問題です。

ベーカーは、お客様に信頼されるパンを作り続けることで報酬を得る、いわゆるプロでなければなりません。

ここで言う三流の人というのは、残念ながらベーカーには向いていない人と言う意味でとらえてください。

今回は、私が思う(勝手に・・・)ベーカーに向いていない人の作業内容とはどのようなものかということを書かせていただきたいと思います。


服装や身だしなみがだらしない人。

頭がぼさぼさで無精ヒゲで爪の中が真っ黒で靴が汚くて目やにが付いていて鼻毛が伸びていて白衣や身体に生地が着いていても平気で臭い人。

衛生観念が無い人は、パン生地に触れてほしくないと思うのは私だけでしょうか・・・・


ミキシング後のミキサーボールの側面に生地や油脂が残っていても、拭きとらずに平気で次の生地を回す人


一つ一つの生地に対しての思いが欠如しています。

いちいち面倒くさいという性格の表れでしょう。


分割丸目が適当で、丸めた生地の並べ方もめちゃくちゃな人

分割量とは、一つ一つのパンの重量ですから、これがいい加減だということは信用問題です。

良いパンを作ろうと思えば、おのずと生地の取り扱いがいかに大切な工程であるかという事に気づくはずです。


発酵時間を守らずに自分の都合で分割してしまう人

発酵=旨味という基本を度外視し、作業や段取りのみを優先する利己主義者。

美味しいものを作り出す・・・という想いよりも、単に作業として行っている態度。


うまく焼けなかったパンを平気で捨てる人

食品製造に携わる資格なし。

パンが単なる物でしかない証拠。

自分で焼いたパンを食べない人

好きとか嫌いとかではなく、完成品からでしか工程の良否が判断できない。

食べた人にしか、レシピや工程を作る事はできない。

とにかく仕事の遅い人

パン生地は常に発酵し続けている。

一日に1000個のパンを作る人と、100個のパンしか作れない人の給料の差が10倍でいいかと言われて納得できるならゆっくり100個作ってください。


ほんの一例を書かせていただきました。

この他にも、どうしても許せない行動などたくさんあります・・・・・が、この辺にしておきます(@_@;)

少しでも共感できるとすれば、どうか現場で生かしてほしいと思いますし、自分が当てはまっていると感じる人がいれば、後は謙虚に受け止めるか、認めないかによって今後が変わってくると思いますよ。



おいしい冷凍生地を作るには・・・・

けして全般的にはお勧めしたくはない製法ですが、忙しいパン屋さんや、個人店などではこの製法を使わなければとても回っていかないというのが実情でしょう。

ならば、せめて冷凍生地といえども、そこそこ美味しく作る為のコツを書きたいと思います。

まずレシピですが、基本的には原材料は最高級の物を使ってください。

手間をかけない分材料費をかけるのです。

この場合の最高級とは、基本的には油脂のことで、例えば砂糖や塩を高級にしても、大して意味はありませんよ!!

また、卵は高級品は確かに美味しいですが、それは生食や卵焼きの場合で、パンには普通の卵で十分です。

ただし、白身を使わずに黄身を使う事で格段に美味しいパンになります。

ということで、レシピの基本は油脂は高級品で、卵は出来るだけ卵黄を多く配合するというのがポイントになります。

さらに、冷凍に向いているレシピとは、砂糖の配合が多いパンです。

最低でも対粉10%、それ以下だと冷凍障害が出やすくなります。

ということは、フランスパンなどの無糖パンや、食パンなどは不向きということになります。

もちろん、出来ない訳ではありません。

現に大手冷凍生地メーカーには、フランス生地も食パン生地もあります。

しかし、残念ながら決して美味しくはありません。

なぜならば、パンの美味しさは本来は発酵時間に大きく関わってきますが、冷凍生地は発酵時間をいかに短縮するかにかかっていますので、発酵によってうまみを出すというのは不可能なのです。

冷凍に向いているパン生地とは、油脂や砂糖を多く含み、尚且つ原材料の旨味でパンを美味しく出来る配合でなければならないと言えます。

次に小麦粉ですが、どうしても冷凍中にグルテンが破壊されてしまいます。

ですから、いつもよりもやや高タンパクの小麦粉をつかってください。

とは言っても、冷凍期間が一月以内なら現状のままでも構いません。

もしもう少し長期にわたって冷凍をする場合は、最強力粉を三割から五割程度配合すると、ボリュームが落ちるのを防げると思われます。

次にイーストですが、これは冷凍するというだけで、現在よりも1%から2%増やしてください。

通常のイーストと冷凍用イーストと冷蔵用イーストというのがありますが、この辺はあまり問題ではありません。

それよりも、量を増やすと言う事をお忘れなく。

最後に改良剤ですが、これは各メーカーで様々な特色を持っていますので、自分で使ってみて、そして食べてみて決断するのがよいでしょう。

ちなみに、改良剤を使わずに冷凍生地を作りたいと言う人もいると思います。

しかし、その際は結局イーストを極端に増やすしか手が無く、イーストの極端に多いパンと言うのは、正直イースト臭が最終製品に残ってしまい、かなりまずいパンになります。

食品添加物や化学物質というものに敏感になっているのだとすれば、天然由来のものや、酵素剤もありますので調べてみると良いと思います。

また、砂糖と油脂は、それが多く配合されるだけで冷凍障害を防ぐ効果がありますので、改良剤やイーストの量を加減してみて、出来るだけ少なくて済めば、その分パンがおいしくなるものとお考えください。

冷凍生地に美味しさを求めるならば、それはズバリ材料の美味しさで勝負するしかありません。

上記のほかに、生クリームを入れてしっとりさせるとか、練乳を入れてコクを出すとか、要するに発酵の旨味では勝負できない代わりに、材料の旨味を強調するのです。

イメージとしては、パンと言うよりも菓子を作るといった感じでしょうか?

菓子やケーキなどは、材料のバランスと質で美味しさが決まりますね!

同様に、どのような美味しいバターを配合するか、あるいはマーガリンのフレーバーや卵の量など、それらのバランスによって、冷凍生地といえども格段に美味しいパンになりうるのです。

是非冷凍生地を使用するなら、オリジナリティーあふれる自家製でチャレンジしてほしいと思います。

冷凍生地の作り方などは

原材料の理論 冷凍生地  のカテゴリをご覧ください。












ミキシング時の油脂の投入タイミングについて

塩のカテゴリでは、ミキシングの最初に入れる方法と、後から入れる後塩法という手法をご紹介しました。

では、油脂の投入タイミングでパンの食感やボリュームなどが大きく変わってくる事をご存知でしたか?

油脂は通常、ミキシングの中間あたりで投入するのが一般的ですが、これは油脂が入る前に、ある程度生地を完成させておく必要があるからです。

なぜなら、最初に入れてしまうと、生地がつながりにくくなってしまい、ミキシングに時間がかかってしまうからですね。

また逆に、最後の方に入れると、今度はパン生地は出来上がっているのに油脂が混ざりきっていないということになりかねません。

したがって、中間あたりに投入するのが良いという事になる訳です。

しかし、これを逆手に取った製法があるのです。

それは、あえて油脂を最初に入れることによって、生地を中途半端につなげ、独特の食感を得ようとする場合に用いられる製法で、油脂量がそこそこ多い菓子パンなどによく使われる製法です。

ジャンルで言うと、スイートロールと呼ばれるもので、通常の菓子パン生地がしっとりソフトなパンになるのに対して、スイートロールは生地の間に油脂がちらばって入っているというニュアンスになり、食感はしっとりと言うよりは、まったりした感じになります。

これは、舌に油脂がダイレクトにくる為で、違う表現をするならば、パン生地が油脂にコーティングされているといった感じの食感のパンになるのです。

さらに、生地の間に油脂が多く入り込んでいる為に、オーブンではスムーズにふんわりと膨らむ事が出来ずに、デニッシュと菓子パンの中間的なボリュームのパンになります。

ですので、フルーツなどのトッピングをして焼いても、オーブンであばれてフルーツが落ちてしまうということがないので、様々なトッピングを楽しむパンに向いている製法となる訳です。

ミキシングの実際は、砂糖と油脂をビーターにてややホイップし、そこに他の材料を全て入れてミキシングを行うと言うのが一般的ですが、ホイップはしなくても特に問題はありません。

その場合は、柔らかくした油脂と粉を軽く混ぜておき、そこに他の材料を加えてミキシングして下さい。

ミキシングは、低速は三分程度で、残りは中速で生地を作っていきます。

通常よりミキシング時間は長くなりますが、油脂で生地がすべっている状態ですので、生地の上昇温度はあまり上がりません。

また、この製法を使う時の油脂量ですが、10%を超える場合に効果を発揮します。

10%以下の場合にこの製法を使っても、あまり最終製品に変化は見られないと思います。

逆に、30%を超える油脂量の場合は、今度は油脂が多すぎて、最初に入れてしまうと生地がいつまでたってもつながってきません。

最適なのは、油脂量が対粉10%から20%の間だと思います。

オールインミックスとか、ベーシックスイートドウ法とか呼ばれていますが、油脂をどのタイミングで投入するかによって食感や商品のイメージが変えられるというのは、実におもしろいですね。

興味があったら是非お試しを・・・・・


清掃で注意すべきポイントとは・・・

ベーカリーの清掃はとても大変です。

なぜなら、食べ物を扱うからというのも当然ですが、何よりも粉が飛び散るからです。

小麦粉は腐るととてもやっかいですね。

ベーカリーの清掃は、大きく分けると次のような分類に分かれます。

一つは冷蔵庫・冷凍庫・ホイロ・ドゥコンディショナー等の庫内清掃。

二つ目は機材の清掃。

三つ目は床や作業台の清掃。

四つ目は換気扇・エアコンやドゥコンディショナーなどのフィルター清掃。

ただでさえも忙しいのに、ベーカリーの清掃箇所はとても多くて嫌になりますよね~

まあ、すべてが行き届いていれば何の心配もないのですが、今回は特に注意すべきポイントだけに絞って考えていきたいと思います。

特に床や作業台については、毎日清掃していることと思いますので今回は触れません。

清掃には、見た目を綺麗にするという、例えば店舗を綺麗にすることなどと、お客様には見えない場所の清掃、例えば冷蔵庫内の清掃などがありますが、店舗の清掃も今回は触れませんのであしからず。

さて、べーかりーの厨房において一番清掃に気を使わなければならない場所とはどこでしょう?

それは、ドゥコンディショナーとホイロの中と粉置き場です。

ドゥコンディショナーとホイロは、毎日強烈な湿気にさらされている最もカビが発生しやすく最も異臭を発生させる恐れのある場所といえます。

ですから、毎日とは言いませんが、濡れている場所をふき取とったり、生地が付着していたら速やかにとり省くなどのちょっとした気遣いで、カビなどを防ぐ事が出来ます。

ドゥコンディショナーは毎日動きっぱなしでしょうから、ホイロから冷凍に切り替える前に、庫内を軽く拭くだけでも綺麗が長持ちするでしょう。

ホイロは使用後はドアを開けて、庫内を乾燥させておくとカビが生えなくなります。

いずれも、少量でもパン生地が付着していると、どうしてもカビの原因となったり、異臭のもととなります。

気が付いたらササっと拭いておくというのが、ポイントとなります。

次に粉置き場ですが、これが意外におざなりにされているのが現実ではないでしょうか?

パン生地も腐りやすいのですが、小麦粉もとても腐りやすいのです。

特に、粉置き場の床に落ちている粉は、すべてカビていると思ってください。

パンを食べてお腹が痛くなった・・・・という話はあまり聞きませんよね!

どうしてでしょう? 

全てのベーカリーで清掃が行き届いているからでしょうか???

残念ながらそうではないのです。

現実にはベーカリーの厨房は、と~~~っても汚いのです。

特に、上記で触れた発酵室関係は、とてもお客様には見せられないと言うところがおおいのではないでしょうか??

粉置き場もそうです。

あちらこちらが粉だらけでガビガビ・・・・・なんてことないですか??

パンを食べて食中毒になった人が少ないのは、パンは焼かれて消毒されているからです。

生モノではない為、最終的には非常に安全な食品だと言えるのです。

しかし、実際にはカビてしまった、またはカビそうな古い粉もパン生地の中に多く含まれているのが現実ではないでしょうか?

そうなると、例えお腹は痛くならないとしても、着実に焼いたカビを体内に入れている事になりますね。

これはけして気持ちのいいものではありませんし、事によっては蓄積されたカビで発がんなんて事も考えられなくはないのです。

ですから、発酵室も粉置き場も、他人に見られても恥ずかしくない程度に綺麗にしておくと言う事が、ひいては安全性に関係してくるという事なのです。

粉は計量段階でどうしてもこぼれたり飛び散ったりするものです。

ですから、一週間に一度は粉置き場の粉を掃除機で吸い取りましょう。

また、床はスノコを敷いて粉を直接床に置かないようにしましょう。

さらに、粉置き場は湿気厳禁ですので、濡れたらすぐに拭き取りましょう。

そして風通しを良くしてください。

粉+湿気=カビ   粉+床+放置=異臭

これを機に、小麦粉の管理を徹底してみてはいかがでしょうか!









塩の投入タイミングについて

どのようなレシピにも、必ず登場するといっても過言ではない塩・・・・・

ミキシングにおける投入タイミングはどうでしょうか?

最初から入れていますか?  それとも途中から入れますか?

後塩方という製法がありますがご存知でしょうか?

この製法は、塩をミキシングの中ほどから後半にかけて投入するもので、効果としてはミキシング時間を短縮したい場合に多くもち入られたりします。

特にフランスパンのような、あまり生地をつながせたくない場合に多くもちいられるようですね。

後塩方で最も有名なのが冷凍生地のミキシングです。

冷凍生地の製造では、生地の摩擦上昇温度を極力抑えなければならないので、塩を入れずに生地をすばやくミキシングし、後半に塩を投入して良く混ぜるという方法をとります。

冷凍生地は、現在ではありとあらゆる生地に対応していますので、そのほとんどが後から塩を入れる製法を行っている事になります。

ですから、皆さんの現場でもミキシングを早期に終わらせたい場合は、この後塩方は十分使える製法だと言えると思います。

特に多くの量をミキシングする場合や、夏場のミキシングに効果的でしょう。

投入方法の実際は、油脂入れまでは通常通り行い、油脂がしっかりと混ざった後に塩を振り入れます。

ギヤは中速で構いません。

塩を全て入れてから、最低でも二分はミキシングして良く混ぜてください。

そうでないと、塩が均一に分散せずに味にばらつきがでてしまいます。  

ここだけは要注意です!

結論として、塩はどの段階で投入しても構わないのですが、よく混ざっていないと困るという事を考えると、出来るだけ早めに、というか差し支えなければ最初から投入しておく方が無難だと思われます。

リテイルベーカリーの仕込みでは、そんなに大量の生地を仕込まないと思いますし、他の材料を冷やせば夏場のミキシング時の温度上昇も防げると思われます。

それよりも、塩は他の材料に比べてとても混ざりにくい材料であることを認識しなければならないのです。

塩以外の材料は、数分の低速で混ざってしまいますが、それはつまり水に良く溶けると言う事なのです。

イーストも卵も砂糖も、水に良く溶けます。

しかし、塩はなんと、溶ける温度・つまり融点が800℃と恐ろしく高いのです。

そうです、塩は沸騰したお湯にも溶けないのです。

ですから、塩はミキシングされた生地の中で溶けているのではなく、分散しているだけなのです。

したがって、塩をいかに効率よく生地に混ぜ込むかというのが、ミキシングを考える上では重要になってくるのです。

しかし、残念ながらあまりこのことは知られていないため、結果として塩がまだらに分散した生地が出来上がり、焼成後のパンの焼き色がまだらだったりするのです。

一般にミキシング時間が少ない代表選手であるフランスパンですが、後塩方を使う事で塩がきちんと混ざっていないということを利点として考えることも出来なくはありません。

どういう事かと言うと、生地にしっかりと混ざっていない塩は、食べた時に舌にダイレクトにあたります。

つまり、塩けをダイレクトに感じやすいので、いわゆるパンチのある塩味となるわけです。

もっと言うなら、振り塩をしたフランスパンのようなイメージになるのです。

このような方法を武器として使うというのは理にかなっていると言えますよね。

いずれにしても、良く理解して使いわけることをお勧めします。

最後に、なんと塩が沸騰するのは1400℃だそうで!

まっこと不思議じゃ・・・・!






美味しい塩、使ってますか~

塩・・・と一言で言っても、いや~実に沢山の塩が存在するのですね~

こだわっている人に聞けば、漬物にはこれで、焼き物にはこれでと、数種類使い分けているというから驚き(^_^;)ですね~

では、パンに使う塩もこだわった方がいいのでしょうか???

実際に様々なベーカリーで、塩は○○を使っています・・・なんて記述を見かけますよね。

という事は、当然こだわった方が美味しいパンが出来るはず・・・・・と言うことでしょうか?

それに結論を出す前に、少しパンに対する塩の効果を説明しておきましょう。

なぜパン生地には、必ずと言っていいほど塩が配合されているのでしょうか??

まず一つには、当然のことながら ”味 ” を付ける為ですね。

塩が少なければ味はボケますし、塩を入れなければ、ほとんど味が無いという事になります。

そして二つ目には、パン生地が捏ね上がっていく段階で、パン生地は塩によって引き締められ、適度なコシを得ることが出来るのです。

ですから、塩を配合し忘れてミキシングしてしまったパン生地は、いつもよりも早く生地が出来上がってしまい、かつ、ベタベタとしたコシの無い生地になってしまいます。

更に三つ目には、イースト菌の過発酵を防いで、じっくりと発酵が進むように調整するという働きもしてくれます。

そして最後に、何といっても塩と言えば ”消毒” のイメージがありませんか?

もっと簡単に言うなら、制菌作用があると言った方がいいでしょうか。

つまり、塩が入ることで雑菌の繁殖を防いでくれる効果があり、焼き上げた後のパンの日持ちにも大きくかかわってくるのです。

そうです、カビが生えにくくなるということですね!!

と言う訳で、塩と言うのは ひっじょう~にパンにとって必要不可欠な材料であるという事が解りますね。

さてさて本題です。

では、そのパンにとって非常に活躍してくれる塩は、いったいどんな塩を選べばよいのでしょうか?

岩塩? シママース? ゲランドの塩? 食卓塩? 並塩? 赤穂の天塩?・・・

正解は、どれでも構いません (笑)

というよりも、お好きな塩を選んでもらって結構という事です。

塩は、パンにとって・・・と言いますか、パン生地に対しての効果は、どの塩を使ってもほとんど変わりがありません。

あるとすれば、にがりを多く含むタイプの塩はベタベタしていますよね。

その分わずかながら水っぽくなりますから、吸水を調整する必要があるかもしれません。

しかしその程度の違いしかなく、後は計量時にサラサラしている方が、ベタベタしているより計量しやすいとも言えますね。

では、なぜ多くのベーカリーでは、当店は塩にこだわって・・・・・となるのでしょうか?

それは、誠に残念ですが、ほとんどは思い込みの域を出ません。

塩の違いがはっきりと味覚として感じられるとしたら、それはお新香やみそ汁や焼き鳥に振る塩の事で、

いわゆる塩をダイレクトに舌に感じられる食品に関してです。

残念ながら、まったく同じ配合のパンに、塩を色々と変えて作っても、最終製品を食べてみて、これはあの塩だと言い切れる人がいたら、まさしくその人は塩ソムリエと言えるかもしれません。

現実には、パンを食べている人の多くが、別に塩のお陰でパンが美味しいのだとは思っていないと思います。

ただ、安い塩はどうしても科学的なまがいものイメージが強く、高価な塩はより自然に近いかのようなイメージが先行していることだけは確かだと思います。

そして、何よりも多くのベーカリーでは、高価な塩を使う事でパンを格段に美味しくしようと考えている訳ではなく、他店との差別化の一環として使っているのだということを付け加えておきます。

ですから、結論としてはどの塩を使っても、それによってあなたの作るパンが美味しくなったりまずくなったりする訳ではないということになります。

お解りいただけたでしょうか?

ただしですよ!

例えば食卓塩というのがありますが、これは塩の中に味の素が入っています。

ですから、もし使うのであれば、味の素が入っているんだな・・・・ということを良く理解したうえで、どのように味に変化がでるか、またはパン生地に対して味の素の効果が何かあるのだろうか????

な~んてことを考えながら使ってくださいね。

ついで・・・と言う訳ではないのですが、ちなみに味の素と塩を同時に食べると、塩味が格段にまろやかになります。

悪く言うと、塩けがあまり感じられなくなるということです。

ですから、食卓塩を使ってパンを作ると、味の薄いパンになるかもしれませんよ・・・・・

さらにさらに、にがりは体に良いと言われていますが、にがりが多いと塩はとってもベタベタしていて、そのベタベタが他の材料・・・例えばイーストに触れるとイーストがダメージを受けますし、小麦粉や脱脂粉乳に触れると、だまになってしまったりしますので、その辺も要注意で検討すると良いと思いますよ (笑)




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