ベーカリーアドバイザーの部屋

難解な製パン理論を、楽しく解説。 どうして??と思ったらのぞいてみて下さい

あんパンが冷凍出来るなんて・・・・・・

あんぱん、クリームパン、チョコレートパンなどのいわゆる菓子パン。

その菓子パンの中でも、パンの生地の中に具が入っているパンについて、今回は説明していきます。

そうそう・・・・ちなみにカレーパンなどの甘くない具が入ったパンも基本的には同じですからあしからず・・・

まずは前回説明したように、どのようなパン生地でもパン生地自体はすべて冷凍出来ますね。

では、餡やクリームはどうかというと、これも前回説明したように、ほとんどが冷凍保存する事が出来ます。

ということは、これで冷凍出来ると言う事は解ったのですが、どのようにして食べれば味を損なわずに食べる事が出来るのか・・・・と言う事を考えなければなりませんね。

一般的に多く行われる食べ方としては、冷凍されて凍っているパンを皿に乗せ、ラップをしてチン・・・ではないでしょうか?

しかし残念・・・・・この場合、パンの生地は30秒もあれば解凍してしまうのに対して、餡は数分かかってしまうのです。

パンがホカホカで、わ~い!!・・・と言って食べようと思ったら、中身が冷たくてガックリ!!

今度は、餡が暖かくなるまで数分チンしたら、パンがしわしわで食べられない!!

そうなのです・・・・パン生地と中身の解凍時間が違う・・・・これが、菓子パンを冷凍しても美味しく食べられないという最大の原因となっているのです。

では、オーブントースターではどうでしょうか???

オーブントースターでは、もっと残念なことにパン生地は焦げても、まだ中身が冷たい・・・な~んてことになってしまうのです。

ではでは・・・・どのようにして食べれば美味しく食べられるのでしょうか????


それは、時間はかかりますが、自然解凍するのです。

パンをしっかりビニール袋もしくはラップ等で包み、室温に置いておくのです。

そうすれば、買ってきた時とほぼ同じようにしっとりした食感で食べる事が出来るのです。

さらに、しっかり解凍した後に、レンジで30秒ほど温めれば、ホカホカのあんパンを食べる事が出来ます。

しかし、本来は餡やクリームやチョコなどの甘い具材というのは、少し冷やして食べたほうが、しっかりと美味しさを感じる事が出来るのです。

ですから、例えばカレーパンなどの甘くない惣菜系の具材の場合は、しっかり自然解凍をした後にレンジで少し温めて食べるというのが最良となる訳です。

少し冷たい方がいい・・・・というなら、室温ではなく冷蔵庫で解凍してはいけないのか????

これは、いけない訳ではないのですが、冷蔵庫だと今度はパン生地がパサつく原因になるのです。

室温で解凍したあんぱんと、冷蔵庫で解凍したあんぱんは、すぐに食べればあまり違いは感じないでしょう。

しかし、解凍したパンが残って、残りは明日食べよう・・・・となった時に、室温解凍の方はしっとり感が長持ちしますが、冷蔵庫解凍の方はややパサつくと思います。

その程度の違いですが・・・・(^_^;)

冷凍保存と一口に言っても、冷凍そのものはただ冷凍庫に物をしまうだけで冷凍保存できますね。

問題は、どのように解凍して食べれば、一番おいしく食べる事が出来るのか・・・という事になりますので、食品を冷凍保存する時に重要なのは、

・・・・・・解凍方法を考えて冷凍する・・・・・・

と言う事が大切なのです。







冷凍に向いているパンとは・・・

パンを作るのが大好き! パンを買うのも大好き!

そんなあなたなら、パンの冷凍はおちゃのこさいさい・・・・ですよね!

しかし、来店されるお客様からの一番多い質問は、なぜかこれなのです。

・・・・・このパンは冷凍できますか???・・・・・・

どうやら、あまり自信のない方が意外に多いのかもしれません。

と言う事で、ここではパンの冷凍について説明していきたいと思います。

まずは一番代表的な ”食パン” ですが、ぶどうやらクルミやらが入っている場合でも、または甘くても塩味でも、色が付いていても白くても、全粒粉が入っていても押し麦が入っていても、基本的にはすべて冷凍できます。

と言うよりも、この場合冷凍に向いています・・・と言う方が正しいかな??

あまりこだわらなければ、あんぱんやクリームパンなどの、柔らかい具材が入ったパンでも冷凍できない事はありませんし、ソーセージやらベーコンやらチーズやらが入って、マヨネーズがかかったパンでも冷凍出来ない事はありません。

ただし、食パン類は冷凍しても鮮度が長持ちしますが、具材入りのパンは早めに食べないと美味しくありません。

この冷凍に向いている、あるいは冷凍に向いていないという現象は、何を基本として考えればよいのでしょうか??

それは、パンは全て冷凍可能で、具材はそれぞれ違うと言う事を知らなければなりません。

では、可能な限り色々な具材を検証していきましょう。

まずは皆様お馴染の菓子パンである ”あんぱん” の 餡はどうでしょう。

餡の場合実は冷凍が出来るのです。

実際に冷凍された餡が売られているのですよ。

餡は、解凍しても特に水っぽくなる訳でもなく、きわめて普通の状態で食べられます。

ならばならば・・・・あんぱんは買ってきたら冷凍保存しておけば、いつまでも美味しく食べられるのでしょうか???

答えはズバリ・・・・・・食べられます。( ^)o(^ )

しかも、普通に美味しく食べられます。(^◇^)

ちなみに類似している具材でもあるクリームパンやジャムパン、チョコレートパンなども同様です。

え~~~っ本当~~~っ!!  と思いますよね(笑)

たぶん一度くらいは試した事があるのではないでしょうか??

そして、その時は美味しくなかったのではないですか・・・たぶん??

実は、これらの菓子パンは、冷凍出来る事は出来るのですが、問題は解凍の仕方にコツがあるのです。

そのコツと言うのは、それは次回のお楽しみに・・・・・(^_^;)




トラブルその1 生地がだれていたら・・・・

通常通りのミキシングを終え、さあ生地を取り上げようとしたらビックリ!!!

いつもと違い、ねば~っとした感じがするけどなんで・・・??

なんてことありませんか?

私は良くありますよ (^_^;)

新人さんの場合、なんか変だなとは思いながらもそのまま作業を続けていき、焼き上がりの色付きがなんか変だぞと気が付いて食べてみる・・・・

・・・・うっ 味が無い???

そうです、塩の入れ忘れですね!

誰でも配合ミスはおこします。

ただ大切なのは、どの段階で見抜くか・・・と言う事です。

今回の場合、良く考えればミキシングの段階でなんか変だったはず・・・・・

このようなちょっとした変化を感じたら、かならず生地をなめてみる、そして香りを嗅いでみるということが大切なのです。

生地をなめるのは、砂糖と塩がきちんと配合されているかどうかを確認するため。

生地の香りを嗅ぐのは、イーストが入っているかどうかを確認するためですね。

塩と言うのは、配合量が少ない為にミキシング開始時点では入れたかどうかは判断できません。

しかし、塩が入っていない生地は通常よりも生地のつながりが早まる為に、いつもよりも早く生地が完成してしまいます。

しかし、ミキシングをしながらミキサーの中の生地をずっと見ているということは、現実にはなかなかないでしょう。

恐らくタイマーをセットして別の作業をしているのが普通だと思います。

ですから、どうしても生地の早い完成に気づかずにいつも通りミキシングしてしまい、タイマーの鳴るころにはミキシング過多になってしまっている訳ですね。

しかし、あれ~なんか変だぞ・・・と気づいたら、まずは生地をなめてみる。

そして塩が入っていない事に気が付いたら、そのまま低速で少しずつ塩を投入していき、3分程度回せば大丈夫です。

その際、決して中速でまわしてはいけません。

それでなくてもミキシング過多になっていますので、あくまでも低速で。

完成品のボリュームはやや欠けますが、塩を入れ忘れたらこうして対処するしかありません。

パン生地において塩は、当然のことながらとても重要な役割をはたします。

塩が入っていなければ、そのパンはとても販売する事が出来ないので、気づかずに焼いてしまったらもう後には戻れません。

ミキシングの段階で、少しの変化も見逃さない・・・・

そして、何かにつけては生地をなめましょう(笑)


原材料費は低い方がいいのか?

ベーカリー経営において、原価管理というのはとても重要な仕事です。

原価、つまり原材料は何を選び、どの位使用するかという使用原材料の選択とレシピの作成が、そのベーカリーの明暗を握る訳ですが、経営的に考えるならば、原材料費とはあくまで費用ですよね。

ならば、低めに抑えるに越したことは無い・・・・・

と言う事で、安い材料を探して使用するという光景を良く目にします。

経費削減という言葉は皆さん常日頃から良く耳にしていると思いますが、材料費を単に経費と考えて、より安いものへ安い物へと変えていくのは、これは非常に危険です。

この場合、同一メーカーの同一商品なら、問屋さんによって価格が違うでしょうから、より安い方から仕入れるというのは当然ですね。

しかし、違う商品の場合は、きちんと試作をして味をチェックしておかないと、あれあれなんか今までより味が落ちたような・・・・・な~んてお客様に言われたりしては大変です。

原材料・・・あるいは原材料費という費用は、それは少ないに越したことはありません。

しかし、原材料費・・・つまりはどのような材料を使ってパンを作るかと言う事が、お店の武器であり戦略でもある訳ですよね。

もし、お客様にすっかり浸透した人気商品があったとして、その具材や生地を単純に色々変えてしまったら、お客様はすぐに離れてしまいます。

あくまで慎重に、価格だけにとらわれることなく、良い原材料を使用していかなければなりません。

良くある話が油脂です。

生地に配合される油脂は実に様々な種類が存在します。

どれも見た目には善し悪しが区別出来ない物です。

現物の香りを嗅いで、これならいけると思っても、実際に製品にしたときに今までと変わらないか、また今まで以上に良いパンになっているかどういかを検証しなければなりません。

特に油脂は、高級品ほど香料が少なく、良い原料を使っていますが、安い油脂は原料が悪く、それをごまかすために香料がたくさん入っていて、良い香りがします。

しかし、いくら香りが良くても、品質の悪い油脂は口溶けが悪いのですぐに解ります。

また、具材もそうですね。

やはり安い具材は、それなりの味しか出せない物です。

どのような原材料を使ってパンを作るか・・・・・

良い原材料とすぐれた技術。

この二本柱があってこそ、安定したベーカリー経営が出来るのだと私は思います。

使用していない部屋の照明を小まめに消す。

水を出しっぱなしにしない。

冷暖房の使い過ぎをなくす。

削減しなければならないこれらの費用と原材料費では、そもそも使用目的が違うのです。

むしろ、価格が高くても納得できるだけの原材料なら大いに使用して、パンの品質向上を図るべきなのです。

そんな自信の持てる商品ならば、販売価格が高くてもお客様に支持され、結局原材料費率は下がっていくのです。

安かろうを推奨し、けちけちパンを安く販売するのが良いか、自信の持てるパンを自信をもって販売するのが良いか・・・・・

原価管理は、そく品質管理に結びついているのですね~




原価計算と原価率の意外な落とし穴とは?

原価とは、パンを作るのに必要な原材料の価格の合計。

原価率とは、その原材料価格が売り上げに占める割合。

このへんはもう理解できましたね(笑)

くだらないことを何度も書くな!!・・・・・な~んて言わないで、おさらいのつもりでお付き合いくださいね(笑)

原価計算をまめに行っているベーカリーがあるとします。

そのベーカリーでは、ほとんどのパンの原価率を30%以内で抑えられるような販売価格設定をとっています。

だとすると、全てのパンが30%以内なのですから、どのパンを何個作ろうと、原価率は30%を超える事はないはずですよね。

ところが、実際には一か月の原材料費と売り上げを見ると、原価率が30%を超えて35%にまでなっていた・・・・・な~んてことがよくあるのです。

これはいったいどういうことなのでしょうか????

前回、原価計算はあくまで机上の計算にすぎないと書きました。

だからと言って、こんなにも数字が変わってしまう物なのでしょうか?

実は、原価計算をする上で、考えておかなければならない事がいくつかあるのです。

それは、失敗して製品にならなかったパン生地の材料費をどうしているか?

売れ残ってしまったパンをどうしているか?

使用している副材料の使用量は計算通りか?

このあたりをしっかりとらえておかないと、計算上の材料費と、実際の材料費に大きな誤差が生じてしまう事になるのです。

では、一つずつ詳しく見ていきましょう。

まず、失敗したパンがどの位あるのか・・・・これを考えなければなりません。

とは言っても、毎日失敗したパンを数えて、計算しろと言う訳ではないのです。

勿論細かくデータとして収集しているパン屋さんもあるでしょう。

この場合は、失敗したパンがどの位あるかを明確にして示す事で、失敗がいかに無駄を生むかということをスタッフが認識する事で、少しでも失敗を防ごうと言う経営戦略ですね。

しかし、極論から言えば失敗は基本的にはわざとするものではありません。

ついうっかり・・・・・というのが失敗でしょうから、あまり細かく追及するより、失敗したパンの合計が全生産量の何パーセント位あるかを割り出しておく事がベストだと思います。

実際には、全生産量の1%もないと思いますが、逆にそれ以上だとするならば、原因究明が必要だと思いますよ。

次に売れ残ったパンをどうしているか・・・・ですが、皆さんは実際どう処理しているのでしょうか?

じつは、ベーカリー経営における最大のリスクが、この残ったパンにあるのです。

お店を構えていて、閉店間際になるとパン棚はスカスカですよね。

そうでないと困る訳ですが、お客様の方からすれば、なんだこれしかないのか・・・・・と不満の声が出たりもします。

お客様の声を大切にする企業では、いつ何時に来店しても、同じ品揃えでお迎えしなければならないとして、廃棄を覚悟で閉店間際までパンを焼く企業があります。

そうです、この企業ではわざと捨てるパンを焼くのです。

このような企業では、捨てるパンの金額が全体の10%以上もあるのです。

捨てる為に焼くなんて、実際には考えられないと思う方もいるでしょう。

しかし、全てのお客様に平等にお買い物を楽しんでもらいたい・・・・こう考えるのも、いかにもお客様を大切に思う日本の企業らしいとも言えますね。

話が脱線しましたが、こんな考えの企業が多いわが国での廃棄した食品の一日分で、貧困な国の一国を救う事が出来るというほどですから、いったい何が正しいのか・・・・考えさせられますね。

さて本題ですが、売れ残ったパンをスタッフで分けようが、廃棄しようが、どこかの誰かに寄付しよが、結局それは売り上げにはならない・・・・という事をしっかりと理解しなければなりません。

売れ残ったパンも、失敗したパンも、どちらも原材料費はかかっています。

しかし売り上げは無い。

このあたりをしっかり理解しないと、原価管理は出来ないのです。

要するにこのように考えてください。


売り上げから実際に使った材料費を差し引いたものが本物の原価

ですので、原価計算でいくら一つ当たりの材料費を出したとしても、全てのパンが完売し、尚且つ一つのパンも失敗しなかった場合のみ、計算通りにいくのですが、そんなことは無理なので原価計算と実際の原価率にはどうしても誤差が出てしまうと言う事になる訳です。

さらに、最後の原材料の使用量ですが、これが意外に計算した量よりも多く使っていた・・・な~んてことがよくあるのです。

とくにスタッフが多い場合、人によってかなり違ったりしますので、コミュニケーションをしっかりとって、人によっての誤差を無くしておく事が大切です。

ちなみに、自店の廃棄金額が一月当たりいくらあるのか、ご存知ですか?

そして、それを売り上げで割ってみてください。

何パーセントあるでしょうか????

売り切れ御免を推奨するベーカリーなら、これが2%もあったら大騒ぎでしょうし、一般のベーカリー平均でも3%から5%は廃棄があるでしょう。

お店を構える以上、この廃棄をどう考えていくか・・・・

皆さんはどう思いますか?







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