ベーカリーアドバイザーの部屋

難解な製パン理論を、楽しく解説。 どうして??と思ったらのぞいてみて下さい

パン屋さんのような一日

これを書いているのは 2011/08/30

ブログを始めてたぶん3年位だと思いますが、うれしいではありませんか(^0_0^)

何がって?・・・・・・訪問者が増えた事ですよ。

そしてよくぞ探し当ててくれたものです、こんなつたないブログを・・・・

さらには、本業に支障が出る位の質問の嵐・・・・

予想はしていましたが、質問者の多くは家庭でホームベーキングされている方々が圧倒的多数で、海外の方も多い事。

予想外だったのは、意外に男性が多い事。

そして質問の細かい事細かい事 (ー_ー)!!

パン屋さんもこれ位色々考えながら仕事すれば・・てな訳にはいかないか

ところで、そんなホームベーキングをされている方々の為に、少し提案したい事があります。

パン屋さんがあまり勉強をしない事や、質問が少ないのは、もちろん忙しいからという理由もあるのですが、それだけではないようなのです、実は・・

パン屋さんは何と言っても、とにかくたくさんのパンを毎日焼いています。

ですから、理屈ではなく身体ですべてを憶えてしまうのです。

どうしてそうなるのか・・・・を気にしている余裕がないと言った方がいいかもしれませんね。

とにかく次から次へとパンが発酵してきますので、それを如何に渋滞しないようにさばくかが最大の仕事になります。

すべてが無事に終わっても明日の準備があり、それが終わるとヘトヘトで、もうパンの事なんか考えたくもないと思うのが一般的ではないでしょうか?

同じパン作りでも、ホームベーキングでは少なくても一度に3種類以上は作らないでしょう。

しかも、発酵時間には何かほかの事をしている人も多いはずです。

洗濯だったり、DVD鑑賞だったり、お茶してたり・・・・・

しかし、パン屋さんにとっては、朝作業着を着てから帰りに脱ぐまで、全ての仕事がほぼノンストップでやってくるのです。

トイレに行く時間も惜しい・・・・

そんな経験は、ホームベーキングでは味わえませんよね。

まあ別に味わいたくもないでしょうが(--〆)

いったい何が言いたいのかと申しますと・・・・・・

家庭でももっと一度に沢山のパンを焼いた方がいいと提案したいのです。

パンだけで無くてもかまいません。 お菓子でも・・・・

皆様からの質問を見ていると、パン屋さんとは大きな違いを感じるのです。

それは、圧倒的に作る数、つまり経験が少ない事による疑問が多いと言う事なのです。

それはそうですよね。

だって家庭では食パンなら1本、ロールパンなら5~6個でしょうが、パン屋さんなら全ての種類の食パンを合計すれば100本以上、全ての小さいパンを合計すれば、なんと1000個から2000個も焼いているのです。

しかも一日です。

それが毎日です。

うんざりしない方がおかしいかも 

どうですか???

そう考えれば、それだけたくさん毎日焼けば、嫌でもコツをつかんでくるのではないかと思えますよね。

そこでですよ(^0_0^)

やはり経験に勝るものは無い・・・・と言う事で、どうせパンを作ろうと決めたなら、その日はとことんパン作りデーにしてみると言うのはいかがでしょうか?

と言っても、オーブンが小さいので一度に沢山は無理ですね。

ですから、量ではなく種類を沢山作るのです。

ロールパンを捏ねたら、発酵時間の間に次のぶどうパンを捏ね、ロールパンを焼いている間にパウンドケーキを作って型に流し込んでおき、パウンドケーキを焼いている間にぶどうパンの成形と冷凍してあったクッキー生地を解凍し、ぶどうパンが焼ける前にクッキーを焼いておいて、そのあとに・・・・・・

みたいに連続でパンと菓子を焼きまくるのです。

オーブンだけでは物足りないので、ドーナツも一緒に作ってはどうでしょうか?

しかも、イーストドーナツを捏ねている間に、ベーキングパウダーで作ったケーキドーナツを揚げたりして・・・・・

そのようにして、焼いたり揚げたり捏ねたりと、汗をかきかき一日奮闘していると、恐らく今までにない達成感が襲ってくると思うのです。

理屈を考えたり悩んだりしている暇がない状況の中で見えて来るもの・・・・

部屋も自分も粉まみれ・・・・・

きっとそれは、皆さまのこれからのパン作りに大いに役立つものだと私は思います。

作ったパンはどうするか・・・・ですか???

それを考えながら作るのもまた、ワンランク上の考え方ではありませんか!

つまり、すぐに食べる物と今夜食べる物、お友達に配るものと冷凍する物、翌日食べるものと三日後に食べる物などなど、何をどれくらい作れば上手くさばけるのかを考えておくのです。

これがパン屋さんで言う製造計画なのです。

製造計画はパンの日持ちや発酵の段取りをすべて解っていないと出来ない高度な技術です。

だからこそワンランク上なのですよ。

飽きてしまうと思いますが、例えば食パンなら一本を10回捏ねて焼いてみる。

こんな事をしている主婦やおじちゃんはきっといませんよ。


沢山作るには、いつもより沢山の材料が必要ですよね。

そこでこれまた内緒の提案があるのです。

どの町にも必ずある製パン製菓問屋さん。

そこに直接買いに行くのです。

もちろん断られる会社もあるかもしれません。

しかし、私が取引をしてきた数十社の製パン問屋はすべて小売りもしていましたよ。

製パン問屋さんは、ある程度の製パン知識がないと仕事になりません。

なので、特に営業の人は下手なパン職人よりも製パン知識を持っています。

しかしパン屋さんにそれを自慢できないでいる。

ですから、作ったパンをもって直接行くのです。

そして、どうしてこうなってしまうのでしょう・・・・エヘ

と言うと、どれどれとのってきます。

と言うか、乗ってきそうな人を探すのです。

受付の女子は駄目ですよ。 男の人でネクタイをしていれば営業ですから、それを捕まえるのです。

話がはずんだら、大きな倉庫ですね~ 見てみたいな~

見ていきます???? ってな感じで侵入成功すればしめたものです。

後は倉庫番と言う人が必ず一人はいます。

倉庫の中の材料をすべて把握している金庫番です。

この人と仲良くなっておくと、色々とサンプルなどをいただけますよ~

おちゃらけな話に聞こえるかもしれませんが、問屋さんと言うのは日頃頭ばかり下げている仕事なのです。

そこへ教えてほしそうな素人がきたら、ましてやそれが女性なら、優しくしたくなるものですよ。

この場合、男性はごめんなさい、確率がかなり下がりますのであしからず・・・・

問屋さんには、溢れんばかりのサンプルがあり、賞味期限が近い材料や、売るに売れない材料が沢山あるのです。

倉庫番と仲良くなれれば、これらをもらい放題ですよ。

あくまでいきなり行く事。 電話は駄目です。

問屋さんは電話とFAXに毎日追われていますので、適当にあしらわれてしまうからです。

パンを持って ←これがポイント!  

今回はだいぶふざけた内容だと思われるでしょうが、実は大マジです。

パンの上達も材料の調達も、じつはこれが最良の手段だということを改めてうったえたいと思います。










質問から見る、食パンの科学 その2

こんな質問をいただきました。

Q3 良い生地を作る捏ね方について

手捏ねの場合、手早く、ダマにならないように、そして、良い生地を作る・・何か、捏ね上げ温度の外にコツがあれば教えていただけませんか?

例えば、水分と粉類、どちらが先の方が良いのでしょうか?

機械の場合は水分が先とおっしゃっておりましたが・・。


捏ね方のコツですか???

う~ん こればかりはコツと言うよりは ”技 ” の問題だと思いますよ。

いくらこのように捏ねて下さい・・・・と言っても、そのように捏ねられる生徒さんに出会った事は一度もありませんから (ー_ー)!!

技術であり経験であり感性の問題だと思います・・・残念ながら(~_~;)

また、水分と粉類のどちらを先に入れるかは、私も若かりし頃先輩から水が先で無いと駄目だと言われておりました。

しかし、ひねくれ者のわたくしは、わざと粉を先に入れて完成させた生地を先輩に見せて、これはどちらが先だか解りますか??? などと言ってはけむたがられていましたね。

正直な話、どちらも同じですね。

その後に混ぜる訳ですから・・・・

私がパン教室で生徒さんに教えている時は、初めにボールに粉を入れ、砂糖と塩を入れて混ぜ、インスタントイーストを入れて混ぜ、最後に温度を計った水を入れて混ぜるようにしています。

しかし、どちらが先でも全く変わりません。

ちなみに、製パン学校や製パンの試験では水が先です。

そう言うどうでも良い事を、いちいち大げさにしておかないと、たいして教える事がないのです。

しまった(~_~;)・・・また敵を作ったかも

そんな事よりも、計量の基本をきちんと守る事が大切です。

生地を捏ねると言う事は、生地がどうなっていく事が理想なのでしょうか。

まずはしっかりと混ぜることです。

この間は、もむ・・・あるいは揉み込むと言った感じでしょうか。

次に叩く事。

生地をすり混ぜると言う方がいますが、こすると風船が出来る量よりも割れる量の方が多くなります。

まな板に叩きつければ、生地の表面を傷つけることなく、内部に摩擦が生じますので、とにかく叩きつけるのです。

けしてズリズリとしてはいけません。大根おろしではないのですから。

叩いてはたたみ、また叩いてはたたみを繰り返すのです。

フィニッシュはまたしても揉み込みです。

この時にも生地を傷つけることなく、力強くもむのです。

捏ね方によって、パンのボリュームやソフト感は、ぜ~んぜん違います。

機械と違って手捏ねの場合は、すべて捏ね方にかかっています。

・・・が、これ以上は教えようがありません。スミマセン(~_~;)

Q4 「良く捏ねる」「捏ねない」はボリューム、気泡、食感だけでなく、味にも影響を及ぼすのでしょうか?

完全に良く捏ねた生地を低温長時間発酵させた場合、それはミキシングのし過ぎに繋がる恐れもあるのでしょうか?

人によっては、「ミキシングは粉気が無くなる程度に留め、発酵でつなげるフランスパンのようなやり方の方が、粉の味が良く残るのであり、良くミキシングして低温長時間発酵をとるやり方は、発酵の行き過ぎで、味を薄くする」と言う意見もあると思います。

その逆のような意見もあります。

感性の問題もあるでしょうが、それぞれに理屈があるのでしょうか?


捏ね方で味が変わるかですか?????

それはものごっつ~変わりますね!!

良く膨らんだパンは火が通り易いですよね。

だって生地の量に対して空気の量が多いのですから・・・・・

逆に、膨らんでいないパンは密度が濃いので火がなかなか通らない。

と言う事は、これは焼け方が全く違うパンになると言う事ですよね。

つまり、ボリューム・食感・気泡の数の違いは、即味の違いでもあると言う事になる訳です。

だからこそパンは難しいし、面白いのです。

料理の世界を見て下さい。

空を飛んでいる物から地上で生きる動物や植物、更には海や川などの水中にいる生物まで全てが相手の仕事です。

どの食材にはどの料理方法とどの調味料が適切か、それぞれの特性を十分理解していないと出来ない職業ですよね。

無限の食材が相手の仕事と言えるのではないでしょうか?

それに比べてパンはどうでしょう????

良い所20品目程度の原材料をあれこれ変えて混ぜるだけです。

料理に比べれば、随分と知識が少なくて済むように感じませんか?

だからではないでしょうか・・・・

その分いちいち深い・・・・そして簡単そうでいてなかなか安定しない。

解ったようで実はよく解らない。

そんな不思議な世界がパンの世界なのではないでしょうか?????

そして、良く捏ねた生地を低温発酵させたらミキシングオーバーかと言う質問ですが、その通りですね。

捏ね過ぎた冷蔵生地は、どろ~とダレてしまいます。

もう風船はほとんど残っていません。

ですから、生地のつながりを助ける役割は果たせませんが、香りは付きます。

発酵種のミキシング時間が少ないのは、そう言う事ですね。

発酵はゆるやかなミキシング

なのですから、発酵時間の経過とミキシング時間は、密接な関係があると言う事になるのです。

また、フランスパンのミキシングが少ないのは、ボリュームが出過ぎて気泡が細かいと、内部に火が通り過ぎて、あの独特の艶のあるクラムを味わえないからです。

つまり、わざとふわふわにならないようにしている訳ですね。

それから、小麦粉は捏ねる事で生地になる訳ですが、捏ね過ぎるとそれはもう小麦の粉ではなくなってしまうのです。

そうですね~ デンプンのかたまりと言うか団子状態と言うか・・・・

そもそも炊きたてのご飯の美味しさと、団子の美味しさは少し違いますよね。

ホクホクの湯で立てじゃがいもと、イモを捏ねて団子にした時とではまったく食感も味も違うはずです。

つまり、小麦粉という素材の美味しさを求めるのか、あくまで膨らめば良いと考えるのかだと思います。

実は私はその辺がパンの美味しさを左右する重要なポイントであると考えています。

大手のパンを例にとって考えると、大手のロールパンやコッペパンは、ソフト感が長持ちしてパンとしてはとても良いパンなのだと思うのです。

しかし、どうも ”味わい ” が無い。

後味と言うか喉越しと言うか、とにかく何かが物足りない。

そのくせ香料だけはしっかりと口に残る・・・みたいな。

どうしても、十分に捏ねられた生地では、小麦粉の小麦らしさが消えてしまうのではないかと思うのです。

そこで私は発酵種という、実際にはあまり捏ねない生地を自らの力でゆっくり低温ミキシングさせていく生地を使って、その力を借りる事によって通常のミキシング時間よりも短縮して生地を完成させるという手法を使っているのです。

ミキシング時間が少ない=ソフトにならないと言う部分を、発酵種の力でおぎなうことで、ソフトなのに小麦の風味を感じるパンを目指しています。

ですから、むやみやたらにミキシング時間だけを控えても、美味しいパンにはならないと思いますし、捏ねる事の意味とその結果を理解した上で捏ねる時間を調整してほしいと考えます。

捏ねる・ミキシングする、深いですね~

ただし、ミキシングオーバーだけは何も生み出しませんのでご注意を。

それはもうパンの世界とはラブイズオーバーですよ・・・・・


意外に面白いな・・・メモッとこ





質問から見る、食パンの科学

沢山の質問をいただきましたので、すべてを食パン作りに当てはめて説明して行きたいと思います。

Q1 焼き上げたパン、焼減率の他に中心温度は関係ありますか?

私の経験では、中心温度が97度ある方が、美味しいパンになっているように思いますが、いかがお考えになりますか?

ある本には95度と書かれてありましたが。


焼減率と言うのは、パン全体から水分がどれだけ抜けたかを表していますので、極端に言えば100℃で半日くらいかけて焼いた方が水分は飛びますね。

というか飛び過ぎますね(~_~;)

でも、これではパンは耳が超厚くて、なのに白っぽいへんてこりんなパンになります。

何事も丁度良い加減というものがあり、丁度良い焼き色と丁度良いしっとり加減になるのが、何度で何分焼いた時か・・・・と言うのが重要なのですね。

全てが丁度良い状態の時に、水分がどれくらい飛んでいる事が理想なのか・・・・

これがそれぞれの目安、つまり焼減率として表されているのです。

また、その丁度良い焼き加減の時にパンの中心部に温度計を刺すと、大体95~98℃の間になっています。

食パンは大型なので中心部まで熱が通りにくいので、なかなか98℃には到達しないと思いますが、小さい型や細長い型で焼けば、98℃に到達するでしょう。

これは、中心に火が十分通っている状態ですが、では93℃位だと半生なのでしょうか?

それはそんな事は無いのです。

むしろ、あまり中心温度に気を取られると、焼き過ぎてしまう事が多いのです。

例えば、いつもなら30分かけて焼く食パンが、火力を間違えたら20分で焼けてしまったとします。

すると、火が強いのですから表面は何となくいつも通りに焼けているように見えるのですが、その時の中心部はかなり温度が低い状態になっています。

90℃に到達していないかもしれません。

そうなると、スライスした表面を指で押すと戻ってこないような生焼け状態だと言えます。

そのように極端な場合を除けば、パンの中心温度はさほど気にする事はありません。

中心温度が高ければ、消化の良い、喉通りの良いパンにはなりますが、その分硬くなるのも早いのです。

どちらが良いのか・・・・そこは好みの問題ですよ(*^_^*)

良く焼けている方が香ばしくて美味しい・・・・しかしすぐに食べればの話です。

また、生焼けのようなパンでも、日が経てば中心部も乾燥して生ではなくなります。

しかしこれはとても美味しいパンとは言えませんけど(~_~;)

中心温度が何度の時が自分の理想か・・・それでいいのです。


Q2 湯種についてその方法、効果についてどのようにお考えでしょうか?

以前、我流でしておりました時、甘く、モチモチした食感が得られたと思いますが、正しく知りたいと思います。


その通りでしょう( ^)o(^ )

甘さではなくて甘みが出ますね。 またもちもちしますね。

それから何よりも喉越しが良くなりますね。

この場合の喉越しと言うのは、消化には良いがパサついている訳ではないと言った感じでしょうか。

これも理屈はパンの中心温度に似ているのですが、要は温度が高い方が良く火が通っている訳ですから、消化に良いと言う事になりますね。

ただ、何故初めに小麦粉を湯で混ぜるのかと言いますと、捏ねる前の段階から、すでに一部の小麦粉を熱処理してしまう事で、焼かないうちから消化の良いパンを目指しているからなのです。

パン生地を焼く事で、小麦粉は粉から卒業して、晴れて食べ物へと進化して行きます。

つまり、熱を加えないと小麦粉は食べられない物なのですね。

だからこそ火の通りや焼減率が大切な訳なのですが、最初から熱湯にて小麦粉を処理してしまえば、生焼けになる確率がその分減りますよね。

自然と火通りの良いパンになると思いませんか?

ですが難点もあります。

それは、熱処理によって生地を膨らませる為の大切な風船も失ってしまいます。

と言う事は、ボリュームが出にくいパンになりますし、ふわっとはしません。

ですから、ソフトなパンをイメージして食パンを作る時には、あまりお勧めできる製法ではないと思います。

副材料をあまり入れず、小麦の甘みを味わうシンプルな配合に適した製法だとお考えください。

また、種に使用する小麦粉以外の本捏ねの小麦粉は、やや強い小麦粉にしておいた方がボリュームが出やすくなります。

さらに、粉臭さは消えるのですが、逆にうどんのような生臭い匂いも加わります。

あくまで好き好きですが、この香りを好まない方も多いようですね。

最近は米粉のパンがたくさん出回っていますが、湯種で作るパンは、うどんパンと呼べるのではないかと私は思っています。

それは、うどんを食べた時の喉越しに似ているからです。

私自身はもう20年以上この製法を行っておりません。

ですから、最新の湯種事情は解りかねますので、むしろ教えていただきたいと思います・・・・・・かたじけない(ー_ー)!!

まだ質問は終わっていないのですが、先程から喉越しの良いやつが私を呼んでおりますので、続きは後ほど・・・・

今行くよ~ 発泡酒さま~

残生地の取り扱いについて

こんな質問をいただきました。

はじめまして。

パン屋に勤めて5年になる自称セミプロの若造です。

うちのお店では、ここで紹介されている発酵種の様なものは使っていないのですが、前日に残った残生地を翌日の仕込みに入れて回しています。

これは単にもったいないからいれているのですが、これって発酵種とか老麺生地とは理屈が違うのですか?

冷蔵庫で保存しているので、低温発酵していると思うのですが、これも発酵種と呼べませんか?



そうですね~ 呼べると思います。

発酵させた生地を種として使えば、これはもう発酵種ですね(*^_^*)

ですが、残念なのはどの位入れているのか、どの生地にどの生地をどの位入れているのかが不透明な所です。

恐らくは、ぶどうパンを食パンに入れたりはしないと思いますが、逆ならありますよね!

つまり、食パンの残り生地なら全てのパンに入れていると思いますし、クルミのパンならクルミのパンにだけ入れていると思います。

常に入れる量が一定なら、問題は無いと思うのですが、色々ではないですか?

特に計量する事をせずに、いわゆる適当に入れていませんか?

もしそうなら、これは一流シェフが料理の調味料を勘で入れているのと同じですから、しっかりと味見をしないと毎日微妙な違いが出る事になりますよね。

しかし、たとえ生地をなめても、パンになった時の味を想像する事を出来ません。

良い所、たくさん入った場合には酒臭さが気になると言った事が解る程度でしょう。

発酵種の重要性は、あくまでその効果をはっきりと理解して使うと言う所にあります。

ここで紹介している発酵種が、もし白いご飯だとするならば、

卵や油脂が入った残生地はチャーハンに相当するでしょうし、全粒粉が入った残生地なら雑穀ご飯になり、生クリームやら蜂蜜やらが入った残生地なら、これはもうチラシ寿司にも相当するでしょう。

どの生地にどの位どれを入れるかをきちんと管理しておかないと、いつも微妙に違うパンを作り出す羽目になりますよ (;一_一)


老麺とか発酵種とかの正式な呼び分けは存在しません。

何をどのように呼ぼうと、作成者の自由なのです。

じつはこんな逸話があります。

ある田舎の売れないパン屋の二代目が、いつも親方が捨てていた残生地を、もったいないからと言って黙って次の日のパンに混ぜていた所、ここのパンは後味がいい、風味がいい、いつまでも柔らかいなどと言われるようになり、それがのちに発酵した生地を入れる事でパンは旨味を増す事が出来ると言う発見につながったと言うのです。

いつの世も、逸話と言うものは何が本当で何が大嘘かは解りませんが、前の日の生地を次の日に使うと言う事と、老麺や発酵種などとの間には、深い関係があるという事だけは確かなようですね。

しっかりと管理されていれば、残生地であろうと発酵種であろうと、かなりの効果が期待できると私は思います。

し~か~し~ 少しだけ付け加えさせて下さい。

例えば油脂が多い生地の場合は、冷蔵で良く冷えます。

ですので、種の日持ちはすごくするのですが、種としての効果はあまり期待できないと思います。

更にアルコール臭が強い種になると思います。

このアルコール臭に関しては、砂糖の配合の多い生地も同じ理屈になります。

それから、例えば卵を配合しない生地に卵が入った生地が入った場合、表示に気を付けて下さい。

その辺の配合の違いをきちんと理解して使用しないと、内容表示も日々違うものになってしまうので注意が必要です。

つまりは、同じ生地を入れる程度にとどめておいた方が無難だと思います。

卵が配合されていないパンに、卵が入った生地を添加したからと言って、別段味が変わる訳ではないと思いますが、近頃ではアレルギーの問題が多く、表示を見て購入するお客様が増えています。

入っていないと思って安心して買ったら、今日のパンには入っていて具合が悪くなった・・・・では済まされませんよね。

どうかご注意くださいね。

家庭で食パンはうまく焼けるのか?

ベーカリーの業務用オーブンと家庭のオーブンとでは、当然焼き方や温度設定などに違いはあるのですが、結果としてどのように焼けるべきか・・・・は同じだと思います。

ベーカリーの大型オーブンの場合は、言い方は乱暴ですが適温に設定しておきさえすれば、そこそこの食パンが焼き上がります。

ベーカリーにおいての焼成技術とは、食パンをどのように綺麗に焼き上げるかと言う事よりも、食パンだけではなく数十種類のパンを、手際良くそれぞれの適温で焼き上げると言うトータル的な技術が要求されます。

しかし、家庭においては一度にそんなに数多くのパンを焼く事は無いでしょう。

ですから、例えば食パン一本に全力で向かう事が出来るので、どのように焼くのがベストなのか、そのコツをしっかりとつかんでおられる方も多いでしょう。

私は家庭用のオーブンについては、その種類や特性は存じ上げませんが、結局行き着くところは同じでなければなりませんよね。

例えば蓋つきのいわゆる角食パンであれば、

クラストが適度な厚さと美味しそうな色である事。

スライスした時に内層がキメ細かく、揃っている事。

スライスした内層の中心部を指で押しても、しっかりと戻る弾力がある事。

水分が適度に蒸発していて、火通りが良い事。

出来ることなら、上部にホワイトラインがあり、上部が艶々している事。

これはパン屋さんであっても家庭であっても、理想的な完成イメージだと思います。

よくいただく質問の中で、家庭でパンを焼いておられる方々からのオーブンに関する質問が多いのに驚いています。

しかも皆さん食パンを上手に焼くにはどうすればよいかとの事・・・・・

私はほんの数種類程度しか家庭用オーブンは使った事がないのですが、私の知る限りではとても食パンを焼けるようなオーブンには出会えませんでした。

皆様が使用している食パンの型は、一斤用や1.5斤用が多いようですが、これだけの大きさのパンに均一に火を通すには、相当安定した熱量が必要だと思うのです。

例えばベーカリーで使用しているオーブンを、200℃に温度設定したとします。

スイッチを切って一時間後に温度を計っても、190℃位はあります。

一時間たっても10℃~20℃しか温度は下がらないのです。

つまりそれだけ蓄熱に優れていると言う事になります。

他方家庭用のオーブンであれば、一時間も放っておいたら室温位まで下がってしまうのではないでしょうか?

また逆に、ベーカリーのオーブンは電源を入れてから200℃に至るまでには約1時間はかかります。

しかし家庭のオーブンなら10分程度しかかからないでしょう。

これはつまり家庭用のオーブンは ”熱しやすく冷めやすい” と言う事であり、ずっと同じ熱量を与え続けなければならない食パンの焼成にとっては、ある意味致命的な欠点であると言えるのです。

ですから、どうしても駄目だと言う訳ではないのですが、出来る限り家庭では小物のパンを焼くか、あるいは小さめの型でミニ食パンを焼く事をお勧めしています。

この熱しやすく冷めやすいオーブンにも、得意分野があります。

それがバターロールなどの小型のパンであり、メロンパンやクロワッサンなどの皮がパリパリとしたパンなのです。

これらの小型パンは、じっくりと焼くと言うよりも短時間で高温で焼く事で最適な状態に焼き上げる事が出来るのです。

まさに家庭向きなのです。

全く逆なのが大手製パン工場の超大型のオーブンですね。

こちらは型物が得意ですから、食パンは大手にはかなわないのです。

私が現在使用しているオーブンは、1,5斤の食パンが一度に28本焼けます。

焼成時間は35分前後ですから、無理をすれば約一時間で60本弱の食パンが焼ける事になります。

家庭から考えれば、とてつもない容量の違いですよね。

これが大手工場のおーぶんになると、なんとこの20倍は楽勝です。

それほど違うのです・・・・勿論値段も (ー_ー)!!

それでもあきらめたくないと言う人・・・・そんな人ばかり(~_~;)

そう言う人は、自分で掴むしかないのです・・・・・

では、あきらめの悪い人にとにかく注意していただきたい事をアドバイスしておきましょう。


山型のパンを焼くよりは、蓋つきの角食パンの方が上手に焼けます。

山型のように、半分は型の中、半分はオーブンにさらされているよな状態が一番失敗しやすいのです。

型の中に2個の生地を入れている場合は3個に、3個の生地を入れている場合には4個にと一つ増やしてみて下さい。

総重量は同じにして下さいね。

そうすることで、互いが競い合って伸びようとする為に、いつもよりも窯伸びしやすくなります。

出来る事なら少し力の強い小麦粉を使いましょう。

半々でブレンドしても構いません。

日清ならスーパーキング、日粉ならゴールデンヨット。

発酵種を入れた方が窯伸びは良くなりますよ。

多少ムラガ出来ても、焼成途中でオーブンを開けてはいけません。

例えわずかな時間でもです。

ダンパーのようなものがあっても、使ってはいけません。

中の温度を外へ逃がすなど言語道断です。

特に半分から後半にかけては、このオーブンの中の熱が全てのカギをにぎりるのです。

何度からスタートして、途中何回火を入れ、何回火を消すべきか。

余熱の使い方も大いなるコツだと思います。

同じ200℃と言っても、火力が入っている時の200℃と言うのは、熱の気流が渦巻いています。

しかし、火力がOFFになっている時には、無風状態です。

パン生地は、火力が入っている時に伸び、火力がOFFの時にじっくり中に火が通り、周りに色を付けていくのです。

単にスイッチONとOFFという考え方ではなく、今は伸びる時なんだな、今は中に火を通している所なんだなと感じながら、調整してみて下さい。

出来る事ならあまり温度変化の無いようにするのがコツだと思います。

オーブンから出してすぐに蓋を少しだけずらし、やや引っ張られる感じがベストです。

蓋が開かない位引っ張られるのは、まだ焼きが甘いのです。

逆に蓋がするっと外れるのは焼き過ぎか、少し落ちてしまった状態だと言えます。

家庭ではこの状態が一番多いと思いますが・・・・・

そして蓋を外したら、両手で型の側面を持ち、作業台に型の底を叩きつけます。

と言うよりも、20センチ上から落とすと言う感じでしょうか。

バタン・・・・としてから約5秒そのままにして下さい。

こうする事で、キメが更に細かくなり、組織がしっかりしますので、へこんだりしにくいパンになります。

設備の特性だけは、素人にはどうする事も出来ません。

その特性に合ったものを作る方が、よほど理にかなっていると思うのですが・・・・・

駄目でしょうね~ 解らずやが多いから(~_~;)









生地がダレたりベタつくのはなぜ?

こんな質問をいただきました。

Q1パンのコシについての続きとして、一つだけ教えてください。

焼成で、生地のコシが弱いと温度が低めで、強いと温度が高め というのはどういう訳でしょうか?

Q2『ダレる』の状態について。

扱いにくい生地でも、冷やすと成形しやすくなったりします。

そのことの理由が酵母の内部摩擦に関係があることが分かりました。そのときの生地の伸びやすくなった状態と、捏ね上げ温度が低いときに『生地がダレる』の状態は別物なのでしょうが、それはどう違うのでしょうか?

感覚的なものとは思いますが、少し、『ダレる』についてご説明いただけますか?

Q3ベタつく現象について

ミキシング中にベタつくとしたら、それは水分が多いということで、水和が不十分か、水と粉の割合が合っていないために起こると思います。発酵種などで、長時間発酵している場合は酵母によって水、またはアルコールが生み出されているから、と思います。

でも、低温発酵の時に生地がベタつくのはなぜでしょうか?結露なのか?とも思ったりしますが・・・?


たくさんの質問ありがとうございます。

意外にマニアックな質問だとも思いますが、ちゃんと解らないとすっきりしない・・・・・

解ります・・・・・(~_~;)

では順次説明して行きましょう。

まずはQ1ですが、言いかえると、自らが伸びようとする力のある生地なら焼成温度が高くても膨らんでいくが、自らに力がない生地は焼成温度が高いと伸びきれない・・・・

なので、生地の力に合わせて焼成温度を調整する事で、同じような製品に仕上げる事が出来る。

という考え方もあります。

ただし実際はそうではなくて、オーブンの中で良く伸びる力のある生地は、温度を高めに設定しないと焼き色はぼけるし水分は飛び過ぎてしまいます。

他方力のない生地はすぐに焼き色がついてしまうので、生焼けが心配ですから、解っているなら焼成温度はやや下げるしか方法がありません。

焼成テクニックの一つですね!

Q2 生地がダレるとは・・・・

生地がダレた感じになるのは、一般的には捏ね上げ温度がかなり低い時に起こるものとお考えください。

通常の捏ね上げ温度で完成したパン生地は、その後分割した後冷蔵庫などに入れてから成形する場合がありますね。

特に伸ばす成形の物や薄くする成形の場合などは、一度冷蔵庫で冷やすのは実に効果的な手法です。

では、どうせ5℃前後の温度で冷やすのなら、捏ね上げ温度なんて関係ないのではないか・・・・

そう思いませんか??????

私は思いましたよ(笑)

しかし、そうではないのです。

通常の捏ね上げ温度にて第一発酵を取ると言う事が最も重要で、そこでイースト菌の活動はしっかりと始まっています。

その後にいくら冷やしても、イースト菌の活動は緩やかになる事はあっても止まる事はありません。

しかし、始めから捏ね上げ温度が低い場合は、第一発酵でイーストの活動が活発には行われませんから、その後に冷蔵する事で更に生地が冷え、最悪の状態になります。

つまりダレてしまう訳ですね。

生地がダレてしまうのは、イースト菌の活動が不十分で、内部摩擦が全く無い状態を指します。

さらに、柔らかい生地なら尚更ですね。

イースト菌の活動が活発な生地を冷蔵する事で、菌の増殖は一時的に休止状態になります。

と言っても全く止まってしまう訳ではありませんよ。

ゆ~くりになるとお考えください。

伸ばしたりする成形では、生地にかなりの負担をかけますね。

なのでここで生地を冷蔵して摩擦を止めておく事で、生地への負担が軽減され、風船の割れを防ぐ事が出来るのです。

もちろん成形に自信があるなら冷蔵する必要はありませんよ。

その他にも、ミキシングの後から水分を足したり、砂糖を後から入れたり、日にちが経過した発酵種を添加したりしても生地はダレますが、それは本来のダレとは違いますね。


Q3 低温発酵のベタつきについて

これはあらゆる食品共通の理屈になります。

生地の温度が28℃前後。

冷蔵庫の温度が5℃前後。

つまりはこの温度差により、さらに入れ物の材質によって、どうしても水滴が表面に発生してしまいベタついてしまうのです。

生地の保存には番重やタッパーをお使いだと思いますが、ビニール製品は温度に鈍感です。

冷蔵されてしばらくは、生地も冷えませんので発酵が始まってしまいます。

すると摩擦熱で生地温度はむしろ一時的には上昇してしまいます。

しかし、やがては冷えていきますので、どうしても水滴が発生してしまうのです。

例えば良く冷えていないカレーをタッパーに入れて蓋をして、冷蔵庫へ入れます。

すると、数時間のうちには蓋の内側に水滴がわんさかとつくのが解ると思います。

あんな感じです (*^_^*)

お解りいただけましたか (~_~;)


生地はダレていれば確かに伸びやすいですよね。

そして冷やしても伸びやすくなる。

しかし、同じ伸びやすさでも、その後のパン生地の状態は全く別物なのですね。


それにしても、このような質問は実に貴重だと思います。

私自身今現在に至るまでに、数百人のスタッフと共にパンを作ってきましたが、誰ひとりこのような質問をするスタッフはいませんでした・・・・悲しいかな(ー_ー)!!

しかし私は今現在も、目の前で生地切れを起こしても平気で作業しているスタッフにいらつきながら、なぜ解らいのだろう・・・・と悲しい気持ちになってしまいます。

今回のような事が気になる・・・・それがまさに感性ではないでしょうか?






パンのコシ・生地切れについて

こんな質問をいただきました。

『生地切れ』についてお伺いします。

その現象は、どのようなときに起こるのでしょうか?

一例ですが、ブログに、発酵種の割合が多すぎると、コシが強すぎて生地切れを起こすとありました。

生地の中で、どのようなことが起こっているのでしょうか?

また、それは文字通り、グルテン膜のテストで生地がちぎれる、あの状態を指すとの理解してよろしいでしょうか?



パン生地は、多くの水分を含み、弾力があるがべたべたとした物体です。

しかし、手粉を使う事で表面がやや乾燥し、薄い皮に包まれたような状態になります。

そうなることで、生地は取り扱いが容易になる訳ですが、扱う段階でこの表面を削ってしまうと、中のべたべたが表面に出てきますので、手にも作業台にもくっついて作業しづらくなりますよね。

なので、ベタベタと手にくっつかない状態のまま成形をする事が望ましいのですが、どうしてもその一皮が薄い為に、ビリっと破けてしまう事があります。

これが生地が切れた状態と言えるのではないでしょうか。

生地は、捏ねる段階では生地切れを気にしていては捏ねられません。

あくまで、捏ね上がったら、後は常に表面の皮一枚で内層を守りながら作業をしなければなりませんし、そこが技術の必要なところとなるのです。

更に、生地の皮一枚の厚さや弾力は、捏ね方や粉の強さによって違いますし、水の多さでも変わってきますね。 

硬い生地を伸ばそうとすると切れやすい、柔らかい生地は伸びやすい。

それはなんとなく理解できるのですが、パン生地のいわゆる ”コシ ”は生地の硬さだけが影響している訳ではないのです。

パン生地は時間の経過と共に膨らんでいくものですね。

それはイースト菌が増殖を始めて炭酸ガスを発生させることで、パン生地の中に小さな風船が無数に生まれ、その風船が膨らんでいく事によってパン生地全体も膨らんでいくのです。

そして、その炭酸ガスの発生は、イースト菌の好む適度な温度帯によってスムースなガス発生が行われて行くのですが、これがもし捏ね上げ温度が32℃とかになると、イースト菌は大慌てでガスを発生させてしまうのです。

すると、パン生地内部では風船の膨らまし競争のような状態になり、内部にかなりの摩擦熱が発生してしまいます。

こうなると、本来なら焼成の際に最大限のガスが発生する事でパン生地がふんわりと膨らむはずなのですが、捏ね上げ温度が高いと、工程の途中でガスが尽きてしまいます。

結果、オーブンでふんわりと伸びるだけのガスが残っていない為に、伸びの悪い硬いパンが完成してしまうのです。

さらに、風船膨らませ競争の間に、いつもよりもたくさんの糖分を必要とする為に、生地の糖分が予想以上に失われ、甘みさえも奪われてしまうのです。

これで、焼き色のぼけた、クラストの硬い、甘みを奪われたへんてこりんなパンの完成となるのです。

そんなパンに見覚えはありませんか????

捏ね上げ温度がいかに大切かは、様々なカテゴリで触れていますが、イースト菌が好む温度環境にする事が、まずは絶対条件となるのです。

そして、それが生地切れを起こしやすい生地になるか、はたまた強く切れにくいコシをもった生地になるかの分かれ道になるのです。

団子や餅などと違ってパン生地の場合は、この無数の風船を如何に割ることなく、出来る事なら増やすような成形が望ましいと言えます。

風船は、成形時に割れさえしなければ、叩いたり伸ばしたりされる事で更に分裂して数が増えていきます。

そうなる事で、キメの細かいふんわりとしたパンになるのですが、実際には壊されてしまう事の方が多いと思います。

ほんのちょっとの生地の温度の違いや、時間が経過してしまった場合、あるいは室温の乾燥状態などによって、パン生地の表皮の状態は常に変化しています。

そのあたりを手が察知して、表皮の状態に合わせた取り扱いが出来るかどうかが製パン技術の要であると私は思っています。

ですから、生地のコシの状態を掴むのは、最後は理屈ではなく技術力なのだと考えます。

それから、質問の中に発酵種の割合が多いと生地切れが起こり易いかという内容がありましたね。

これについて少し説明しておきましょう。

発酵種とは、冷蔵庫にて低温長時間発酵させた生地の事を指します。

発酵種そのもののミキシングは低速5分程度なのですが、これが冷蔵庫にて長時間発酵する間に、ゆ~っくりと風船が膨らんでいきます。

すると、ゆ~っくりと摩擦が発生して、ゆ~っくりと生地が捏ねられていくのです。

そうなのです、

発酵はゆるやかなミキシング なのです。

こうしてじっくりと捏ねられた発酵種は、すっかりイースト菌も活動をしています。

そんな発酵種を添加すると、本来ならミキシングを終えた後に発酵が始まって行くはずの生地が、

おい、早く起きろよ・・・・・・だ、誰????

こっちはとっくに起きてんだから、さっさと起きろよ・・・・・

みたいな感じでとっとと起こされ、いつもよりも発酵が進んでいきます。

さらに、十分じっくりとミキシングされた発酵種の表皮は非常にもろいので、生地切れが起こり易いと言う事になる訳です。

熟成の旨味や、発酵風味をプラスさせることのできる発酵種ですが、取り扱いに関しては、添加する量が多いほど難しくなるのだと言う事は憶えておいて下さい。

そうそう、誤解のないように加えておきますが、イースト菌は実はミキシングの最中にはもうすでに活動が始まっているのです。

作業は常に急がなければならない理由がそこにある様な気がします。






オーブンフレッシュベーカリーの安売り戦略

こんな質問をいただきました。

最近、私の住まいの近所にも全商品100円のパン屋さんが増えてきました。

まず最初にス-パ-の中の焼きたてパン屋さんが、ある日品揃えそのままに全商品100円になり(食パン以外)続けて新規オ-プンのス-パ-にも100均のベ-カリ-が大きなスペ-スで誕生。

そして、なんとそのス-パ-の近くにあった路面のパン屋さんもオ-ナ-は変わったみたいですがやはり100均のパン屋さんになりました。

お客さんもたくさん入っています。今の時代にマッチしてるんでしょうね~。

でも大手ならともかく個人のリテイル・ベ-カリ-で採算あうのでしょうか?



私の住む町のパン屋さんも、オール99円とか、タイムサービス全品半額などなど、色々な安売りを行っていますよ。

それをめがけて、お客様は大勢入っていますね~やはり。


まあ、これはパンに限らず、あらゆる食品で行われている事で、これを戦略的に行っているお店もあれば、廃棄ロスを出したくないが為に行っている場合もあるでしょう。

いずれにしても、捨てるよりは良い・・・・と言う事でしょうか。

では、実際にこのような安売りを戦略的に行っているパン屋さんは、採算面ではどうなっているのでしょうか???

儲けはあるのでしょうか????

う~ん・・・・実際は直接聞かないと解りませんが (ー_ー)!!

儲けが減るのは当然ですね。単純に売価を下げる訳ですから・・・

しかし、売れても売れなくても販売員は必要ですね。

しかも、売上に関係なく店舗の家賃は払わなくてはなりませんし、電気もお客様が来ない時間は消しておく・・・・と言う訳にはいきませんよね。

つまり、売れても売れなくても、経費は同じくかかってしまうのですね。

ならば、多少原価率は上がっても、売上を上げる方策として安売りしようとするのは、実に現実的な事だと言えると思います。

これを一般的には薄利多売と言いますが、文字通り利益率は薄くなりますが、沢山売れればそれなりに潤う訳です。

よく大手がパンの安売りを行いますが、そもそも機械生産の場合は、機械を休ませていても仕方がないのでどんどん作り、多少値引いてでもさばかなければならない為に値引き販売になる訳ですが、この場合材料費はどうなるのでしょうか?

本来ならパン一個当たりかかる原材料費は、内容をケチらない限り作る個数に比例して上がっていきます。

しかし、売価を下げれば、おのずとパン一個当たりの儲けは減ってしまいます。

それでも毎回毎回安売りを行っている背景には、薄利になってでも売上を上げなければならない理由が存在するのです。

それは、会社と言うのは一度設定した売上目標を簡単に下回る事が許されないからなのです。

なぜか・・・・

それが信用だからです。

いくら売れると言っておきながら、売れないではないか!

・・・・と、これでは信用が落ちてしまうのです。

信用が落ちると言う事は、そうです、金融機関から融資が受けられないと言う事なのです。

すると、店舗を改装したい・・・店舗を新設したい・・・・

そう言っても、お金が借りられないのです。

それは、会社にとっては倒産の危機に陥る重要な問題なのです。

ですから、何としても目標通りの売上を達成しなければならない。

更に信用を得たいなら、前年よりも多く売上なければならないのです。

だれも好きで安売りなんかしたくないんだよ~ と嘆いているオーナーもいらっしゃると思いますよ (~_~;)

原材料に関しては、ある程度規模が大きいチェーンのパン屋さんでは、いつも使用している同じ材料であっても、安売りによって何倍も使用するからと言う名目で、安く仕入れる事が可能です。

しかし、個人のパン屋さんではいくら安売りでも、安く仕入れる程の数は売れないと思いますので、原材料費の面では不利だと言わざるを得ません。

安売りをしても、大して儲けが変わらないお店もあれば、安売りによって潤うお店もあります。

それは、現在の店舗の置かれた状況によって変わってくると思います。

しかし、例えば新規のお店が100円均一のような形態をとることが、はたして成功への道なのでしょうか?

それもやり方次第さ・・・・・との考えから始められているのでしょう。

その一方で、とてつもなく高額なパンが売れていたりする・・・・

どちらの道に進むべきか・・・・

考えたらまた眠れなくなっちゃう・・・・・古いか(~_~;)





業種業態の違いによる売上目標のとらえ方

売上・・・それは多いにこした事は無い。

売上の多さこそが、経営が順調にいっている証である。

売上が多いと、銀行がいくらでも融資してくれるから、家は新築出来るし車は買えるし。

そしてチェーン展開すれば、待っているのは裕福な暮らしと、圧倒的な信用。

開業をお考えなら、一度は夢見るのではないですか・・・


・・・・・・・社長かあ~・・・・・いいかもな~・・・・・


自分と奥様だけのお店の代表ではなく、社長ですよ!

良い響きですね~確かに (;一_一)

し~か~し~ 実際はどうでしょう???

周りをよ~く見て下さい。

10年~20年前までは数十店舗を構えていたチェーン店のパン屋さんがあったとして、現在も当時と同じく健在ですか?

商店街にあったパン屋さんは軒並み無くなりましたね!

これは、パン屋さんだけに限らず、すべての商店が無くなってしまったか、虫の息状態なのが現実です。


・・・・・マーケットが変化する・・・・・


これは時代と共に、いつの世でも起こる問題です。

立地は常に変化しているのですね。

小さなお店がつぶれても、家族で働いていれば路頭に迷うようなことはありません。

しかし、チェーン店がつぶれると、高級車も豪邸もって行かれ、あげくには従業員から訴訟まで起こされ、根こそぎ持って行かれます。

成功者から見ればどうでもいいような話でしょうが・・・・・

どちらを選ぶかは人それぞれですが、開業の精神だけは忘れてはいけませんね。

私の知る限り、つぶれて行くチェーン店のオーナーは仕事をしません。

高級車に乗り、ゴルフ三昧です。

パン作りが好きで始めたはずなのに・・・・

いつまでたっても順調なチェーン店のオーナーは、必ずと言って良いほど自らがお店に出ています。

その差が何なのかは、証明できるようなデータはありません。

ただ、皆様もよ~くお解りだと思います。

それが現実なのです。


さて、前回はパン屋を開業する際には、自分の力量に合った売上目標を立ててほしいと書きました。

しかしそれは、あくまで製造販売という業態を選んだ場合です。

また、同じく製造販売であっても、冷凍生地を使ったパン屋の場合も話は別です。

どう言う事か・・・・

パン屋と言っても、色々な事業形態が存在します。

作って売る、作ったら卸す、作ってもらって売る、卸してもらって売ると言うのもあれば、

全てが手作り、半分手作り、全てが冷凍生地と言うのもあります。

更には卸してもらってそれを加工して売る、下請けとして半製品を作り卸すと言うのもあります。

開業を考えている方の大半は、ご自分で手作りしてご自分で売る、または販売員か奥様が売るという形態をお考えでしょう。

まず初めに、このような製造直売でしかも手作りの場合の売上目標の立て方について説明して行きます。

パンを生地から作ると言うのは、パン屋なら当たり前の事だとお考えでしょうが、実際はなかなかそうはいかないのです。

ましてや具材まで手作りとなると、ますますそうはいきません。

人が一人で一生懸命に頑張っても、一日で作れる物には限界があります。

しかし私は頑張る・・・・と言って全てを手作りにしてみたものの、一日に作れるのは5万円分のパンでした・・・・では、はたして経営として成り立つのでしょうか?

自己資金が豊富で、土地は手持ちがありなら良いのですが、ほとんどそうはいきませんよね。

1日5万円の売上だと、一月の売上が店休日が週一日としても25日営業で125万円。

設備と工房と店舗をすべて現金で揃えられていなければ、この中から返済しなければなりませんね。

店舗建設費・工房建設費・設備費・原材料費・什器備品費・人件費・水道光熱費・包装費及び諸経費。

これらの分子が、125万円と言う分母にのっかってきます。

支えきれるでしょうか? 125万円で・・・・

自己資金がいくら豊富でも、やがてはなくなりますから、やはり全てを売上からまかなえなければ、長く続けていく事は出来ないのです。

なので、どうしてももう少し売上が欲しい・・・・・

しかし、全てが手作りだと5万円でも早朝から夜までかかってしまう・・・・・

人を雇ったら、結局人件費が増すので更に売上が必要になる・・・・・

仕方ない・・・・材料は出来合いの物を使うか (>_<)

誰もが全てを手作り出来たら、オリジナリティーを出せると信じていますが、悲しいかな時間には限りがある。

では冷凍生地を業者から買って、焼くだけの場合はどうでしょう????

実はこれがなんと、私の体験では一人で80万円まで作った事があります。


80ま・・・ん・・・え・・・ん??????


冷凍庫さえあれば、そしてお客様がくれさえすれば、冷凍生地にはこんな力があるのです。

5万円で休憩時間も取れないほどの忙しさを取るか、は・は・は・はちじゅうまんえんを取るかと言われると、少し気持ちがゆらぎませんか・・・・?

80万円はいくら冷凍生地だからと言って、大忙しですよ!

15時間位焼きっぱなしですから・・・・・

でも80万円なら・・・・・そう考えてしまいますよね (*^_^*)

経営という現実と、パンが好きでパンを通じてお客様に幸せを提供したいという気持ちを両立させるのは、実はとても難しい事なのです。

しかしこれが例えばコンビニエンスストアの開業だとするとどうでしょう?

それは、売上は高ければ高いほど健全経営になるのです。

なぜか・・・??

それは、製造部門を持たないからですね。

商品は発注すれば届きますし、レジは休みなく打っていた方が効率が良い訳です。

同じ従業員の数で同じ光熱費なら、お客様が多くても少なくてもかかる経費は同じです。

と言う事は、売上が多ければ多いほど、売り上げに占める経費の比率がグッと下がりますね。

パン屋であっても、例えば山崎パンを仕入れて販売だけを行うという場合には、コンビニと同じように売れれば売れただけ儲けが発生する事になる訳です。

な~んだ、製造って大変じゃん・・・・汗水流しても大して作れないなんて・・・・・

私自身も、パン屋をやっていて一番悩まされるのがこの現実なのです。

更に、仕事の遅い従業員がいるのですよ・・・必ず(ー_ー)!!

急げ急げと気ばかり使って、本当に製造は報われない仕事だ~

ただし、個性は出せますから、差別化が図れますね。

山崎パンを売って儲けていたとしても、または冷凍生地で儲けていたとしても、所詮は他人の作った物を販売しているだけです。

マーケットが変化すれば、すぐにお客様を取られてしまうかもしれませんね。

いかがですか? 開業は夢もありますが、常にどちらを選ぶべきだろうと言う岐路に遭遇します。

自分の経営ノウハウに自信のある人もいれば、技術に自信のある人もいるでしょう。

資金が豊富な人もいれば、人生を賭けた大勝負の人もいるでしょう。

ご自分の道をどう選択するべきか・・・・

どうぞ大いに楽しんで悩んで下さい (*^_^*)













パン屋の開業は経費節減形で・・・・・

開業をお考えの方らな、当然費用に関しては色々調べていらっしゃると思います。

費用の中で、特に大きいのが設備費とテナント料あるいは地代家賃ですね。

全てを新規から購入する場合は、当然自己資金だけではまかなえなくなりますよね。

土地を購入し、店舗を立てて新規の設備で・・・・・

こうなると、マイホームを建てる時の二倍以上のローンを組むことになりますので、人生の大勝負ですね。

現在の経済状況や、パン屋を取り巻く環境を考える時、個人で全てを新規で行うと言うのはあまりにもリスクが大きいと思います。

自己資金に余裕があり、祖父母も無償で融資してくださり、両親からも資金援助が頂けるのでしたら可能だとは思いますが、それ以外はとにかく費用をかけない開業をお勧めします。

いや、むしろ資金に余裕があっても、派手な開業は個人では控えた方が無難だと思います。

何故かと言いますと、パン屋の経費は継続的に発生するものだからです。

最初のうちは売上もそこそこ順調にあり、特に返済に困ると言う事は無いかもしれませんが、そのうち必ず頭打ちになってきます。

しかし経費は逆にかかってくるようになるのです。

なぜなら、店舗も設備も年数の経過と共に老朽していき、メンテナンス料がかかってくるからです。

お店は最初の10年でどれだけ蓄えが出来るかが勝負となります。

しっかりと蓄えが出来れば、修繕どころか、10年後にはリニューアルオープンも可能でしょう。

10年経って新しくなるお店は、流行っているんだなという安心感をお客様にも与えます。

しかし、修繕もままならないようなお店は、お客様の目から見ても哀れに見えるものです。

開業とは実に夢があり、未来が明るく見えますよね。

しかし、実際にはそのほとんどが夢物語で終わってしまう事が多いようです。

技術力の違いや、資金力の違いはもちろんあると思いますが、何より成功のカギは、

とにかく経費をかけない事

これにつきるのです。

未来に向かって、または夢に向かっては投資を惜しみたくない気分になるものです。

しかしそこをグッとこらえて、まずは最小スペースで最小経費でスタートするのです。

そして、じっくり次のステップに向かって蓄えるのです。

年月と共にすたれていくお店と、年月と共に立派になって行くお店とどちらがいいですか?

始めに費用をかけない工夫をしておく事が、蓄え上手になるポイントなのです。

現在の成功事例を見ると、立地条件は売上に比例していない事が解ります。

良い場所なら売上も良好・・・・と言う時代ではどうやらなさそうです。

立地や店舗にお金をかけなくても勝負できる時代であると言うのは、これから開業される方にとっては朗報ですよね。

しかしそれだけに内容が重要になる訳ですが・・・・(~_~;)

思えば昔は何でも売れましたね~・・・・

何でもと言うと少し誤解が生じますが、要するに焼き立てであれば売れましたね~

今に比べれば圧倒的にお店が少なかった・・・・ただそれだけの事ですけどね。

さて、経費を抑えた開業をと書いてきましたが、始めからそんなに後ろ向きな考え方で良いのかと言う意見もおありでしょう。

ではここからは、視点を変えて、なぜ経費を抑えるべきなのか説明して行きましょう。

パン屋をオープンしたら、多くのお客様からいただけるのが売上ですね。

一生懸命に作って売って、最後にいくらの売上になったのだろう・・・・

その売り上げを多いと思うか、少ないと思うかは、商売の経験の有無や売上計画をしっかりと立てていたかにもよりますが、とりあえずその売り上げがお店の分母になります。

そして、毎月支払う返済金額や、お給料、材料費、電気代に水道代などなどが分子となって分母である売上の上にドスンとのっかります。

分子の方が多いと、当然押しつぶされますよね(~_~;)

開業計画を立てる時に、経費に関しては実に現実的にとらえる事が出来ます。

そえぞれに見積もりがありますし、何にいくらかかるかはおおよそ計算出来るからですね。

それに反して、売上は未知のものです。

全ての経費をまかなう為には、売上は30万円必要になる・・・・そんな計算が出たとしても、よーし頑張るぞ~・・・で済ませてしまうものです。

しかし、実際には経費は計画よりも多くかかる事はあっても、少なくなる事はまずありません。

それに反して、売上はどうでしょう・・・・・

簡単に30万円なんて計画したけれど、とても作りきれるものではない・・・・

と言う事でさっそく求人・・・・すると人件費上乗せ・・・・

そうなのです。

売上を確保する為の人員計画や製造計画は、始めて開業する方々にとってはそれこそ初めての経験ですから、あまり具体的には考えようがありません。

お客様が予想以上に来店する事、それ自体は非常にうれしいことです。

しかし、不慣れなスタッフでそれをこなしていく毎日が、どんどんお客様を遠ざけて行くのです。

商品の品質を維持するのも並大抵の事ではありません。

オープンから数カ月で、売上が10分の1になるなんて事も、別に珍しい事ではないのです。

ですから、始めは売上をあまり望んではいけないのです。

自らの技量に合った、ベストなものを提供できる範囲で売上設定をしなければ、始めからお客様にあきれられてしまうからです。

開業計画を立てる時には、まず最初に自分の技量を考えて下さい。

そして、自分またはパートナーがいれば、1日にどれくらいのパンを安定的に製造できるかをしっかりと計算して下さい。

それが売上目標になるのです。 分母になるのです。

すると、どこまで費用がかけられるかはおのずと計算されていきます。


私がパン屋になった頃は、焼き立てパン屋の全盛期でしたから、工房には10人以上のスタッフがいましたし、売上も50万円くらいまで売り上げていました。

これは、パン一つ当たりの個数にすると、1種類につき平均200個以上は作っていましたね。

売上を単に売上金額としてお金でとらえてはいけません。

何を何個作るとその売り上げになるのか? それを考えて下さい。

すると、そんなに作れるかな~・・・・となるものです。

そして、数十万円の売り上げを確保する為には、いかに多くのパンを毎日作らなければならないかを思い知る事になるのです。

いくら作るのが好きでパン屋になった人でも、大抵は嫌になりますよ(@_@;)なんちゃって。

私が当時勤めていたパン屋の売上が最高百万円前後でした。

スタッフは10数名で、毎日今日は何時に帰れるだろう・・・・と考えていました。

仕事が終わって家に着くと、風呂に入って食事をしたらすぐに寝ないと睡眠時間が取れません。

布団に入って目を閉じたとたんに目覚ましがなります。

そして今日も長い一日が始まる・・・・・・はぁ~

売上が多い毎日は、けして楽しくはありませんよ・・・むしろ苦痛(ー_ー)!!

だからという訳ではありませんが、楽しく長くやって行ける程度の売上が一番だと私は思いますよ。

開業と一口に言っても、コンビニなどの開業と手作りパン屋の開業とでは、そもそも売上に対する考え方が違います。

次回はその辺について書いていきたいと思います。







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