ベーカリーアドバイザーの部屋

難解な製パン理論を、楽しく解説。 どうして??と思ったらのぞいてみて下さい

天板焼きと直焼きの違いは・・・?

この話に入る前に、あなたが使っているオーブンの床の素材は何でしょうか?

大抵は、石床か鉄床で出来ていると思います。

一般的には、菓子パンなどを天板にのせて焼く場合に向いているのが鉄床で、フランスパンのように直に焼く場合に向いているのが石床ということになります。

もし、フランスパンを焼いているけど、どうもうまく焼けない・・・・・?? クープがきれいに割れない・・・・??などお悩みの場合は、まずはオーブンの床をチェックして下さい。

素材が鉄板ではありませんか??

石床の場合は、天板での焼成も直焼きの場合も、どちらもこなす事が出来ますが、素材が鉄の場合は直焼きには向いていないのです・・・残念ですが (^_^;)

それはなぜでしょう????

それはつまり、鉄の床には凹凸がないので、パン生地がひっついてしまうからです。

テフロン加工以外のフライパンで目玉焼きなどを焼く場合、油をひかないとくっつきますよね!

パン生地が鉄床にひっつくと、パンの下部は早々に固まってしまいます。

すると、パン生地が伸びて膨らんでいく過程で、下部は膨らみようがありませんから、どうしても上部に力が加わり、クープが避けるように広がり過ぎてしまうという現象が起こるのです。

他方石床の場合は、適度な凹凸がある為にパン生地が床にくっつくことがなく、なめらかに膨らんでいく事が出来るのです。

ということで、直焼きのパンを作ろうと考えている場合は、購入段階で床の素材をよく確認してから選ばないと大変な事になりますので、ご注意ください。

さてさて本題ですが、なぜフランスパンは直焼きで、あんパンは天板にのせて焼くのが一般的なのでしょうか?

フランスパンを天板で焼いたらどうなるのでしょう?

はたまた、あんパンを直に焼いたらどうなるのでしょう???

そんなのどっちでもいいじゃん・・・・・(@_@;)

な~んて思っていませんか (;一_一)

よくありませんよ~

あんパンを直に焼くとどうなるでしょうね?? ちょっと考えてみましょう!

成形して天板にのせたあんパンを発酵室に入れ最終発酵をとりますよね。

そしていざオーブンへ直に入れてと・・・・と思ったら、つぶれてしまった!!!

こりゃ駄目だ。 こうなったらアルミ箔に乗せて発酵室に入れれば・・・・

そしてアルミ箔のままオーブンへと・・・・・ちょいまち、これじゃ直焼きとは言えないか(^_^;)

ってな具合で、あんパンはどちらの焼き方が向いているとか向いていないとかいう前に、そもそも最終発酵を終えた段階で、手で持つ事が出来ないパンは直焼き出来ないという事が解ると思います。

更に言うなら、柔らかい生地や具が入った生地などは、最終発酵後にさわることはタブーですよね。

ですが、もしも少し硬めの生地にした場合で、つぶさずに直焼きが出来たとしたらどうなるでしょうか?

答えは、下部が硬くなりますね(笑)

更に少し焦げ臭くなると思います。

なぜでしょうか?????

それは配合に砂糖や卵や油脂が多く含まれている為で、それらはとても焦げやすい材料であるということです。

なので、一般的な菓子パン類は、底が焦げないように良く油が馴染んだ天板にのせて焼いているという訳なのです。

では、他方のフランスパンはどうなのでしょう?

今度はフランスパンを天板に乗せて焼いてみましょう!

すると、大抵はクープが割れずに、不細工なフランスパンになります。

これはいったいどうゆうことでしょうか???

それは、油の馴染んだ天板は、石床と違って滑り過ぎてしまうからなのです。

凹凸のある石床は、適度にひっつき適度にはがれるのに対して、天板はフランスパン生地にとっては、まるでスケートリンクのようにツルツルし過ぎている為に、生地の下部に力が入らないのです。

・・・・・お解りですか(^_^;)

つまり、石床の適度な凹凸によりフランスパンの下部はゆっくり膨らんでいきます。

そのスピードよりも、上部の膨らみ方の方が早いので、結果クープが割れてくれるのですが、これが滑り過ぎると上部に力がいかずに下部にも分散される為に、クープを割ることが出来なくなってしまうのです。

つまりつまり、フランスパンの場合、適度に床にひっつく程度が丁度いいということになり、天板では滑り過ぎて下部ばかりが伸びてクープは割れず、鉄床では今度はひっつきすぎて上部だけが伸びるのでクープが割れ過ぎてしまう・・・ということになるのです。

ややこしかったかな(^_^;)

ただし、フランスパンの場合は、クープがきれいに割れるかどうかということも大切ですが、それよりもなによりも、直焼きにしている最大の理由は、なんといっても

・・・・直焼き独特の香りが得られる・・・・・

ということですね!

シンプルな配合のパンは、香りが命です。

直に焼く事で、小麦の香りを最大限に生かすと共に、火通りを良くして速やかに水分を飛ばす。

これが 直焼き(ハースブレッド)の魅力であるということを、どうかお忘れなく!!









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