ベーカリーアドバイザーの部屋

難解な製パン理論を、楽しく解説。 どうして??と思ったらのぞいてみて下さい

塩の投入タイミングについて

どのようなレシピにも、必ず登場するといっても過言ではない塩・・・・・

ミキシングにおける投入タイミングはどうでしょうか?

最初から入れていますか?  それとも途中から入れますか?

後塩方という製法がありますがご存知でしょうか?

この製法は、塩をミキシングの中ほどから後半にかけて投入するもので、効果としてはミキシング時間を短縮したい場合に多くもち入られたりします。

特にフランスパンのような、あまり生地をつながせたくない場合に多くもちいられるようですね。

後塩方で最も有名なのが冷凍生地のミキシングです。

冷凍生地の製造では、生地の摩擦上昇温度を極力抑えなければならないので、塩を入れずに生地をすばやくミキシングし、後半に塩を投入して良く混ぜるという方法をとります。

冷凍生地は、現在ではありとあらゆる生地に対応していますので、そのほとんどが後から塩を入れる製法を行っている事になります。

ですから、皆さんの現場でもミキシングを早期に終わらせたい場合は、この後塩方は十分使える製法だと言えると思います。

特に多くの量をミキシングする場合や、夏場のミキシングに効果的でしょう。

投入方法の実際は、油脂入れまでは通常通り行い、油脂がしっかりと混ざった後に塩を振り入れます。

ギヤは中速で構いません。

塩を全て入れてから、最低でも二分はミキシングして良く混ぜてください。

そうでないと、塩が均一に分散せずに味にばらつきがでてしまいます。  

ここだけは要注意です!

結論として、塩はどの段階で投入しても構わないのですが、よく混ざっていないと困るという事を考えると、出来るだけ早めに、というか差し支えなければ最初から投入しておく方が無難だと思われます。

リテイルベーカリーの仕込みでは、そんなに大量の生地を仕込まないと思いますし、他の材料を冷やせば夏場のミキシング時の温度上昇も防げると思われます。

それよりも、塩は他の材料に比べてとても混ざりにくい材料であることを認識しなければならないのです。

塩以外の材料は、数分の低速で混ざってしまいますが、それはつまり水に良く溶けると言う事なのです。

イーストも卵も砂糖も、水に良く溶けます。

しかし、塩はなんと、溶ける温度・つまり融点が800℃と恐ろしく高いのです。

そうです、塩は沸騰したお湯にも溶けないのです。

ですから、塩はミキシングされた生地の中で溶けているのではなく、分散しているだけなのです。

したがって、塩をいかに効率よく生地に混ぜ込むかというのが、ミキシングを考える上では重要になってくるのです。

しかし、残念ながらあまりこのことは知られていないため、結果として塩がまだらに分散した生地が出来上がり、焼成後のパンの焼き色がまだらだったりするのです。

一般にミキシング時間が少ない代表選手であるフランスパンですが、後塩方を使う事で塩がきちんと混ざっていないということを利点として考えることも出来なくはありません。

どういう事かと言うと、生地にしっかりと混ざっていない塩は、食べた時に舌にダイレクトにあたります。

つまり、塩けをダイレクトに感じやすいので、いわゆるパンチのある塩味となるわけです。

もっと言うなら、振り塩をしたフランスパンのようなイメージになるのです。

このような方法を武器として使うというのは理にかなっていると言えますよね。

いずれにしても、良く理解して使いわけることをお勧めします。

最後に、なんと塩が沸騰するのは1400℃だそうで!

まっこと不思議じゃ・・・・!






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