ベーカリーアドバイザーの部屋

難解な製パン理論を、楽しく解説。 どうして??と思ったらのぞいてみて下さい

何よりも大事な捏ね上げ温度

捏ね上げ温度の大切さ 知ってますか?

パン生地を仕込むとき、ミキシングの状態を見極める事の大切さは誰でも知っています。

しかし、意外と軽視されがちなのが捏ね上げ温度です。

捏ね上げ温度とは、パン生地のミキシング終了後に計った温度の事ですが、仕込んだパン生地の種類によって捏ね上げ温度が違う事をしっていますか?

家庭でのパン作りはもとより、ベーカリーでのパンの安定の根本も、実は捏ね上げ温度なのです。

パン生地は、ご承知のようにイースト菌の活動によって膨らんだり熟成したりします。

配合に適した捏ね上げ温度にならなかった場合、そのパンはいちじるしく”まずいパン”になります。

では、配合に適した捏ね上げ温度とは、いったいどのような温度帯なのでしょうか?

まずは、一般的な生イースト及び家庭で一番使われているであろうインスタントイーストの加糖用について説明します。 加糖用とは、菓子パン用や食パン用と書かれたイーストの事です。

この加糖用イーストは、配合中の砂糖を栄養源として活動するもので、配合中の砂糖が5%以上のパンに使用します。

解かりやすく言えば、フランスパン以外のパンのほとんどを加糖用イーストで仕込むと言う事です。

この場合、イーストが一番活動しやすい温度が27℃から28℃と言われています。

活動しやすいといっても、実際にはイーストの活動には二種類あり、パン生地発酵中はじっくりと活動する為に必要な温度である28℃、そして成形の後最終発酵として必要な温度帯である35℃の二種類があります。

生地の捏ね上がりが28℃、保管場所の温度も28℃、分割成形の間もこの温度帯を守り、最終発酵で醗酵室に入れる時に35℃にすることが、加糖用イーストを使用した時の最適温度帯となります。

成形のうまい、へたは、見た目に大切な事ですが、あくまで見た目です。

いくら素晴らしく綺麗な成形でパンを作っても、パン生地の温度管理が上記のような温度帯で行われない場合は、決して良いパンは出来ません。

パン作りも慣れてくるとつい、温度など面倒だと感じてしまい、勘と経験とコツで何とかなると思われがちです。

実際見た目には解からない場合もあります。 しかし、毎日食べているお客様はごまかせませんよ!

ベーカリーの売上ダウンの第一原因であるところの品質の低下とは、こういう事なのです。

イーストは、菌の集合体です。 

温度、湿度、配合などにより、科学的に活動をしています。 それを、勘と経験とコツで見極めたつもりでも、そうはいきません。 所詮菌の繁殖を見抜く事など、人間に出来る業ではないのです。

しっかりとした温度帯でのみ、安定した活動が行われ、そこにプロとしての成形技術が上乗せされて初めて素晴らしいパンが完成するのです。

ちなみに温度同様湿度も重要です。

ですが、湿度は何パーセントが良いかという数字で覚える必要はなく、乾かさず濡らさずと覚えてください。

というのは、加湿計は非常にアバウトに作られていますので、正確な湿度は計れない事がままあります。 さらには、醗酵室の開け閉めや、作業場に入ってくる隙間風などにより、様々に変化するものなので、パン生地が乾燥せず濡れていない状態をキープすることが大切です。

醗酵室に加湿計がある場合は(パン屋さんには当然あるでしょうが・・・)70%から80%で調整し、この場合も乾燥してきたらプラスし、濡れてきたら控える、・・・当然やってますよね (笑)

でも、大げさではなく、私が指導先にお邪魔する時に最初にチェックするのが醗酵室の温度湿度なのです。 45℃位のパン屋さんが以外に多くて驚きます。 少しでも早くお店にパンを並べたいと言う気持ちからなのでしょうね・・・・

気持ちはとても良く解かるのですが、心を鬼にしていつも言っています。

お客様を裏切らない為に、どうか35℃にして下さい・・・・・

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