ベーカリーアドバイザーの部屋

難解な製パン理論を、楽しく解説。 どうして??と思ったらのぞいてみて下さい

焼きカレーパンに空洞が出来てしまう理由

まずは結論から・・・・

焼きカレーパンとは、つまりは成形までは普通のカレーパンと同じでも、油で揚げないでオーブンで焼くタイプのカレーパンの事ですね!

ヘルシーで・・・・・とか言って売っていたりします。

油もずいぶん嫌われたものだ(^_^;)

さて、この焼きカレーパンですが、残念ながら

空洞ができるのが基本とお考えください。

一口食べて中を見ると、底の方にカレーがへばり付いていたりして、まるで騙されたような気持ちになったりしますよね(笑)

では、どうして空洞ができるのでしょうか・・・・・?

まずは、オーブンの中でパンがどのように焼けていくかを想像してみてください。

オーブンに入れました・・・・

生地の表面が少しずつ乾燥していきます・・・・

同時に、イーストの活動が活発になり、生地全体が膨らんでいきます。

この時は、まだ空洞は出来ていません。

カレーもまだ冷たいままでしょう。

更に時間が経過すると、イーストの活動はピークを迎え、最大限に膨らもうとします。

その頃、カレーにもようやく熱が伝わってきます。

イーストの活動はそろそろ限界に達し、膨らむのがストップしていきます。

そうなると、生地の表面に徐々に焼き色が着いていきます。

膨らんでいるうちは、色が着いている暇がないのですね!

色が着きそうになると膨らみ、また色が着きそうになると膨らんでしまう。

じっとしていなさい・・・・(~_~;)みたいな感じですね。

動いているうちは、焼き色は着かないのです。

そんな頃、カレーも沸騰してグツグツ煮えてきます。

グツグツと煮えたカレーの湯気が、パン生地の内部にへばり付いていきます。

そうすると、パン生地内部はアルファー化してしまい、つまりのり状につるつるになってしまうのです。

そうですね・・・・まるで茹で上がったうどんの表面のように!

通常の、例えばあんパンなどの場合は、生地は内側にも膨らんでいきます。

しかし、カレーの場合はすぐに沸騰してしまい、その湯気で生地内部がのり状に固まってしまうので、内側には膨らむ事が出来ないのです。

当のカレーはと言うと、すっかり水分を放出してしまい、疲れ果ててベターっと底にへばり付いた状態になってしまいます。

そんな訳で、カレーとパン生地は離れ離れとなり、くっつく事が出来ないのです。

勿論カレーが柔らかければ柔らかいほどそうなります。

さらに、玉ねぎやじゃがいもなどの水分を多く含む野菜が入っていれば尚更でしょう。

仮に、小麦粉をつなぎとして加え、カレーを硬くしても、水分量にはそう影響しません。

むしろ味が悪くなるでしょう。

また、空洞が出来るのはカレーだけではありませんよ!

同じような水分を含む惣菜なら全てそうなります。

例えばグラタンやシチューやミートソースのような物全てです。

具を包む場合、またそれが天板で焼く物である場合、どうしても具を選ぶ以外に方法はありません。

では、生地に工夫を加える方法は無いのでしょうか???

いいえ、全く無い訳ではありません。

この場合のパン生地は、どこに注意が必要かと申しますと

ずばり 油脂量と小麦粉の力 です。

油脂量が多いと、パン生地はオーブンの中で良く膨らみます。

この膨らみ方は、油脂の多さに比例していて、多ければそれだけオーブンの中で大きくなります。

油脂が多い生地は、生地同士がツルツルと滑っている状態なので、例え高温のオーブンの中であろうとも、どんどん膨らんでいくのです。

ところが、油脂が少ない生地の場合は生地同士が滑らないので、すぐに動きが止まってしまい、あまり大きくはなれません。

また、パンが膨らむ為には数多くの風船が必要ですね。

イーストが発生させた炭酸ガスでこの風船が膨らんでいくことで、パン生地は大きくなっていく訳ですから、風船の数が多い小麦粉、つまり最強力粉や上質の強力粉を使用した場合には、油脂の力を借りてさらに大きくなろうとします。

大きくなろうとする力・・・・これを制御するしか方法はありません。

では、具体的にはどんな方法があるのでしょう?

それはこれから考えます・・・・(@_@;)

なんちゃって、次回のお楽しみ!

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