ベーカリーアドバイザーの部屋

難解な製パン理論を、楽しく解説。 どうして??と思ったらのぞいてみて下さい

パウンドケーキ作りのコツ 原材料編 その1

パン屋さんでも気軽に品ぞろえする事が出来るスイーツの一つが

パウンドケーキ ですよね!

色々なパウンドケーキが作られていると思いますが、そもそもパウンドケーキとはどんなケーキを指すのでしょうか?

パウンドケーキの ”パウンド ” とは、そもそもは ”ポンド ” という重量の単位を表しているのです。

1ポンドが450gで、すべての材料が1ポンド、つまり450gで作られているケーキの事をパウンドケーキと言うのです。

全ての材料とは、小麦粉・砂糖・バター・卵の4種類の事を指します。

これらの材料が全て同じ重量で作られるお菓子を、パウンドケーキと呼ぶのだそうです。

ここが原点となり、その後は様々な進化を遂げて、今では実に多くのパウンドケーキが存在していますよね。

しかし、概ねその基本は変わらないのです。

今回は、このパウンドケーキを作る際のコツを分析して行きたいと思います。


では初めに小麦粉。

なんの疑いも持たずに薄力粉を使用していませんか?

パウンドケーキに、と言うよりも菓子作りには無条件に薄力粉と考えている人が多いと思いますが、中力粉や強力粉ではいけないのでしょうか?

もしいけないのだとしたら、どうしていけないのでしょうか??

早速友人のベーカーに聞いてみました。

すると、

強力粉はパン用で、薄力粉は菓子用だからだろ・・・・・ですと!


それはそうかもしれないけ~れ~ど~・・・・・

薄力粉のみでパンが出来ない事はパン屋ならなんとなく知っていると思います。

それは、薄力粉にはパン作りに欠かせないグルテンが少ないからですね。

では、そもそもあまりミキシングしないパウンドケーキに、どんな小麦粉を使っても同じじゃない???

と言うと、友人は、

そうか~  そうだよね~  だって! (^_^;)

こんな解釈ではいけませんので、きちんと理解しましょう。

誰でも知っているケーキ作りのコツには、良くこう書いてあります。


最後に小麦粉を入れて、さっくりと軽く混ぜるのがコツです・・・・と。

パンとは完璧に逆ですね!

そもそも菓子に薄力粉を使う一番の目的は、

しっとりとした食感に仕上げたい からです。

薄力粉でもグルテンは無い訳ではありませんので、長めに混ぜているとグルテンがつながって来てしまい、プルンプルンとした食感のケーキになってしまうのです。

ましてやそこに強力粉などを使ったら、プルンプルンどころではありません。

よくご存知の蒸しパンのように、しっかりとした歯ごたえのあるパウンドケーキになってしまうでしょう。

ですから、一般的には菓子作りには、しっとりとした食感を出す為の薄力粉を使い、しかも混ぜ過ぎる事のないようにする事が大切なのです。

では、結論としてパウンドケーキには強力粉は使えないのでしょうか?

いいえ、そんなことはありません。

現実に、しっとり感以外の食感を求めて、わざと強力粉を使う製法も存在しています。

その場合の特徴は、近年はやりの もっちり感とでもいいましょうか?

また、強力粉を使う事で、例えばドライフルーツなどが下部へ沈んでしまうのを防ぐという目的で使用する事も出来ます。

すべてを同じ食感に仕上げるよりも、いつもと違った個性を出す為にあえて強力粉を使用してみるのも面白いと思いますよ(笑)

ただし、あくまでお菓子で強力粉を使用する際は、捏ね過ぎだけは禁物です!!!


次に砂糖。

これも何の疑いもなくグラニュー糖で作っていませんか?

今回も友人に聞いてみました。

すると、

グラニュー糖の方が味が上品だからじゃない・・・ですと!

では上白糖の方が下品なわけ・・・・(;一_一)

砂糖と言っても色々ありますよね。

でもそのほとんどは上白糖とグラニュー糖と言えると思います。

パンの場合、どちらを使っても、最終製品の違いに気づく事はないでしょう。

それは、対粉で5%から15%程度しか使われないからですね。

しかし、パウンドケーキの場合の砂糖使用量は、対粉で100%な訳ですから、おのずとどちらの砂糖を使ったかが最終製品に表れます。

どちらが良いかは、どちらでも良いと思います。

ただし、イメージしている完成品がどのようなものかによりますね。

一番良いのは、すべてを両方使って作ってみる事です。

私はとっくにやりましたが・・・・かなり違いますね!

要するに、パウンドケーキとは基本4種類の原材料の合体品です。

ですので、そのうちの25%を占める砂糖にこだわるのは当たり前で、どんな砂糖を使うかによって全く違うパウンドケーキが完成する訳ですね。

上白糖やグラニュー糖というのは、基本的に甘さとコクだけを追及する材料であると思います。

しかし、三温糖や黒糖などの個性的な風味を持つ砂糖を使えば、それだけで全く違った製品になる。

そう考えて、砂糖を選んでほしいと思います。

また、はちみつや水あめと言った砂糖以外の甘味料も、個性を出すのに一役かいますよね。

砂糖が締める割合が基本25%であること・・・・

同じく25%を占める小麦粉には、”味 ”を表現する事はできません。

さらに25%を占める卵には、劇的に違いを出すほどの役割は無いと思います。

だとすると、砂糖とバターをどう選択するかによって、パウンドケーキの美味しさはきまってくるのではないでしょうか?

そして、原材料の選択の次に注目したいのが ”割合 ”です。

それぞれの割合を増やしたり減らしたりすることで、さらに個性のあるパウンドケーキになりますよね。

例えば粉が多ければスコーンのようなライトな商品になるでしょうし、

バターが多ければ口溶けの良い、なめらかな商品になるでしょうし、

卵が多ければふんわりとしたスポンジケーキのような商品になるでしょうし、

砂糖を変えれば風味の全く違う商品になる。

現在作っているパウンドケーキも、少し工夫するだけで全くの別物に生まれ変わるかもしれませんよ。

とにかくやってみることです!

レシピに書かれている通りにやればいいというものではないのです。

疑ってみる・食べてみる・やってみる。

どうですか!!!! By 猪木

次回は卵とバターについて分析して行きたいと思います。









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