ベーカリーアドバイザーの部屋

難解な製パン理論を、楽しく解説。 どうして??と思ったらのぞいてみて下さい

ドーナツの揚げ油に最適なのは?

オーブンフレッシュベーカリーでは売れ筋のドーナツ。

専門店もある位ですから、日本人はドーナツが大好きなのですね。

と言っても、アメリカ程ではありませんが(笑)

家庭でも、オーブンが無くても作れるパンのアイテムとして、ドーナツを良く作ると言う方も多いと思います。

ドーナツは、表面にたっぷりの油が染み込んでいます。

何かと言えばヘルシーだ低カロリーだと、油は以外に嫌われ者であると言うイメージがありますが、実際は女性の多くがドーナツが大好きなようですね。

油物と言うと、てんぷらやフライや炒め物を思い出しますが、どれも食卓には欠かせませんよね!

特に子供と青年には、油物は活力の源であると言っても過言ではないでしょう。

今日は、そのドーナツを揚げる際に使用する油について考えてみたいと思います。

油・油脂・脂肪と言っても、実に様々な種類があります。

皆さんが一番多く使用しているであろう油はズバリ、

サラダ油 ですよね!

サラダ油と言うのは、大抵の場合何種類かの植物から取った油をブレンドして作られた、やや黄色がかった液体の油の総称です。

そもそもは、サラダにかける生食用の油として作られたので、この名前が付いたと言われていますが、現在では同じサラダ油でも、用途に応じて様々な種類の物が販売されています。

植物油の種類と詳細はこちら

家庭では一般的に、揚げ物にはこのサラダ油を使用していると思います。

最近ではキャノーラ油の方が多いかな??

サラダ油は、炒め物にも揚げ物にもドレッシングにも使えるので、非常に重宝ですね。

ドーナツを家庭で作る時も、もちろんこのサラダ油を使っている方が多いと思います。

しかし、パン屋さんの場合は少し違って、フライ用ショートニングと言う油を使う事が多いのです。

このフライ用ショートニングと言うのは、サラダ油とは少し違う植物の油を使っていて、更に固形なのです。

固形と言っても、熱を加えると溶けて液状になります。

揚げ物が終わってしばらくすると、温度が下がって常温に戻り、そしてまた固まってしまうのです。

溶けたり固まったりを、毎日毎日繰り返しているのです。

では、なぜパン屋さんではドーナツを揚げる時にこの固形ショートニングを使っているのでしょう。

その一番の理由は、酸化しにくい からなのです。

家庭でてんぷらなどを作った場合、その揚げ油は捨てると言う方が多いと思います。

まだ汚れて色が変わっていないと思ったら、何度かは使い回しをするとは思いますが、基本的にそう何回もは使わないと思います。

しかし、パン屋さんでは一日当たり数時間は、揚げ油に熱を加えたままになります。

売れるパン屋さんでは尚更で、一日中フライヤーの火が消える事が無いと言う場合もあるでしょう。

さらに、一日に揚げるドーナツの量も、家庭でのてんぷらの比ではありません。

何百個から何千個と揚げる場合もあるのです。

そのような過酷な条件に耐え、それを毎日毎日繰り返しても焦げたり油臭くなったりしないのが、フライ用ショートニングなのです。

このように、揚げ油には美味しさを追求する一方、酸化や老化に強い物を選ばなければならない理由があったのですね。

さて、それではそんなにたくさんのドーナツを揚げない場合なら、美味しさを重視して、例えばオリーブオイルやごま油などを使ってドーナツを揚げたら、美味しくなるのでしょうか???

それは、基本的には個人の好みの問題となりますが、かなりの個性が出る事は確かです。

オリーブオイルもごま油も、どちらも香りが特徴ですね。

ドーナツには、それぞれのレシピにのっとった味や風味が生地にありますし、具材にもそれぞれの味と香りがあります。

それとごま油の香りが合えば、ごま油でも構いませんし、オリーブオイルの香りがドーナツの香りに合えば、オリーブオイルでも構わないと言う事になります。

しかし、実際にはこれらの油の香りは強過ぎて、ほとんどのドーナツには残念ながら合わないと思います。

その点、サラダ油には香りがありません。

と言う事は、素材の香りを邪魔しない油であるとも言えるのです。

また、上記以外にも考えなければならない事があります。

それは、口溶けと吸油率です。

ドーナツの表面は油ですね。

この表面の油がネバネバしていたり、口溶けが悪かったりしたら、それはドーナツとして最悪でしょう。

また、予想以上に油を吸ってしまっていたら、それも最悪でしょう。

揚げる素材がパン生地なのか、てんぷらなのか、コロッケなのかによって、実は油の表面に付く油の量や吸い方が違うのです。

これは、一概にどの油がどの素材にとって一番良いのかとは言えないのです。

食べてみて判断するしかありません。

”カラッと揚がるキャノーラ油” だからと言って、何でもカラッと揚がる訳ではないのです。

また、例えカラッと揚がっても、表面が油臭いな~んてこともあったりします。

ですから、色々と試してみなければ解らないのです。

せっかく味が良くても、酸化に弱い油だと、結局胸やけしてしまいます。

買ってすぐには感じないとしても、数か月保存している間に酸化していると言う事もあるでしょう。

胸やけしたり、むかむかしたりしたら、何を食べたか考えてみて下さい。

それがコロッケなどのフライだったり、ドーナツだったとしたら、そのお店の油は酸化しているかもしれません。

また、酸化は空気に触れる事でおこります。

ですから、買ったドーナツを次の日に食べたら胸やけした・・・なんて事もあると思います。

揚げる前の油の状態が酸化していなくても、ドーナツの表面に付いた油が時間と共に酸化していくと言う事もあるからです。

揚げ油を選ぶと言う事は、揚げてから数日経ったドーナツを食べてみて初めて判断できるのです。

揚げてすぐなら、どんな油でもそこそこ美味しく揚がるものです。

時間の経過によって、ドーナツ表面の油がどのように変化していくのかを確かめた上で、使用する油を選定する事をお勧めします。

どんなにレシピが良くても駄目です、ドーナツは油で決まるのです。

さあ、色々と試してみましょう (^0_0^)



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