ベーカリーアドバイザーの部屋

難解な製パン理論を、楽しく解説。 どうして??と思ったらのぞいてみて下さい

簡単に作れる無発酵パン・フライパン一つで簡単パン作りという本を見ました。 本当に美味しいパンが出来るのでしょうか?

なるほど、このあたりは迷うところですよね!

そもそも発酵させない物をパンと呼ぶべきか?

本当に美味しいなんて言えるものが無発酵で出来るのか?

パンにこだわりを持つ人にとっては、

そんなものはパンではない!!

と一括されるでしょうね(~_~;)

しかし、もう少し柔軟に考えれば、そもそもパン発祥の原点は無発酵のパンが始まりだった訳ですから、一概に発酵させた物だけを正式なパンであると定義するのも、すこし乱暴過ぎると言えなくいも無いでしょう。

今回のご質問にある無発酵パンと言うのは、いわゆるベーキングパウダーを使ったパンの事を指していますね。

イーストなり天然酵母なり発酵種なりの、いわゆる菌を使った無発酵パンと、ベーキングパウダーを使った無発酵パンでは、少しだけ考え方が違うと言う事をまず説明しておきたいと思います。

イースト菌もベーキングパウダーも、どちらもガスを発生させると言う点では同じように見えますね。

しかし、パウンドケーキにイースト菌は使わないですよね。

蒸しパンにもイースト菌は使いませんね。

ガスを発生させる、つまり物を膨らませると言う現象は同じなのですが、ガスを発生させる為の条件が双方とも違うのです。

イースト菌を入れたパンが膨らんでいくプロセスは皆さんお解りですね(^0_0^)

砂糖や水や小麦粉と混ぜる事でイースト菌は食ベ物を得、増殖しながらガスを発生させていきます。

そのガスが、小麦特有のグルテンと言う風船のような物質に入り、時間の経過と共に膨らんでいくのです。

イースト菌がガスを発生させるには、温度や湿度が極めて重要ですよね。

それに砂糖の量や塩の量によっても、ガスの発生量が大きく違ってきます。

要するに、イースト菌は生き物であり、増殖させるにはそれなりの条件が必要だと言う事になります。

他方ベーキングパウダーは薬品です。

膨張剤とも呼びますが、数種類の膨張剤をブレンドして、用途に合わせて作られた物の総称としてそのように呼ばれています。

そうです、ベーキングする時に使うパウダー状の物と言う意味ですね。

このベーキングパウダーと言う粉末は、熱を加える事でガスを発生させます。

したがって、パンは時間が経てばどんどん膨らんでいきますが、ベーキングパウダーは生地に混ぜてオーブンに入れ、熱を加えない限り膨らんではきません。

つまり、常温では膨らまないと言う事になります。

まずはこの点を認識しておかなければなりません。

そこで本題です。

無発酵パンは美味しいのか????

それは、食べる人が決める事であって、私がとやかく言うべき問題ではなさそうです(*^_^*)

そもそも、無発酵パンというネーミングが誤解を呼ぶのではないでしょうか?

だって、ベーキングパウダーで作った美味しい食べ物はたくさんある訳ですからね。

私の小さい頃、お袋がよく ”ベったら焼き” なる物を作ってくれました。

何の事は無い、薄力粉に塩と卵と水を入れ、フライパンに油を敷いて焼き、長ネギをトッピングした、いわゆるお好み焼きの具なしみたいな物でした。

それに醤油をかけて食べるのですが、当時はそれがとてつもないご馳走でした。

ベーキングパウダーは入っていませんでしたが、まさに無発酵パンとも呼べるものであると思いませんか?

それから蒸しパン。

特にアルプスタイプの蒸しパンはふわふわとしていて、正直美味しいと感じます。

あれも発酵はしていないので無発酵パンだと思います。

そう考えると、パウンドケーキも無発酵菓子パンとも言えるのではないでしょうか?

う~ん・・・・

話がややこしくなってきたので、少し整理してみましょう。

普段焼いている、例えば食パンとかあんパンとかフランスパンとか、そのようなパンをベーキングパウダーで同じように作る事は出来ません。

と言う事は、基本的には先程ご紹介したベったら焼きのような平べったい物しか作れないと言う事になります。

高さを出したければ、入れ物が必要になりますし、生地を柔らかくしなければなりません。

パンのように成形出来るような柔らかさではなく、どろどろの状態まで柔らかくしなければ駄目ですね。

いずれにしても、ベーキングパウダーで全てのパンがそのまま作れるはずもなく、この本で表現しているのは、いわゆるベーキングパウダーを使っても作れる、パンの様な食べ物が出来ますよと言いたいのだと思って下さい。

インド料理のナンを食べた事ありますか?

ナンは、発酵種を使ったレシピもあれば、ベーキングパウダーで作るレシピもあります。

もちろんどちらも本格的なレシピですよ!

ナンの美味しさのポイントはどこにあると思いますか?

私は、小麦粉本来の旨味と、超高温でついた焦げの風味だと思います。

と言う事は、ベーキングパウダーがナンに必要なのは、あのふっくら感だと思いますし、発酵種が必要なのは恐らく膨らませる事ではなく、発酵風味を添加したいからではないかと勝手に思っています。

ちなみに、ナンならイースト菌でも作る事が出来ますね!

しかし本物のナンとはちょっと違って、もっとパンに近い食感になるとは思いますが。

これでベーキングパウダーを使用したパンについてはご理解いただけましたでしょうか(*^_^*)

では、イースト菌を使った無発酵パンの場合はどうでしょう?

美味しい物が出来るのでしょうか????

また、最初にパウンドケーキにイースト菌は使わないと書きましたが、何故だと思いますか?

イースト菌で作るパウンドケーキなんてある訳無い・・・・と思いますか???

ざ~んねん(@_@;) これがあるのですよ実は。。。。。。

このあたりの話は本題から少し外れますので、次回と言う事で・・・・





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