ベーカリーアドバイザーの部屋

難解な製パン理論を、楽しく解説。 どうして??と思ったらのぞいてみて下さい

山形食パンが綺麗に窯伸びしないのはなぜ??

窯伸びしていない山形食パンは、見た目にあざやかではありませんね!

しかも、内層がつまっていて、火の通りが悪いと思います。

ちなみに、オーブンで良く伸びた山型食パンをご紹介しておきます。


DSCN0942_convert_20110626055721.jpg

このパンは、フランスパンタイプの食パンなので、スチームを使って焼いています。

そしてこのパンの断面はこちら


EPSN0305_convert_20110626055654.jpg


白く裂けるようになっている部分が、山形食パン特有の窯伸びの証ですね。


これが、白く裂けるように伸びて行かずに、ツンツルテンの状態になってしまう場合があります。

ツンツルテンの画像は無いのであしからず(~_~;)

ではなぜ、オーブンで伸びない場合があるのでしょう?


その原因は、これまた一つではないのです。

いくつかの問題点が重なり合って、そうなってしまうのです。

と言う事で、ここではいくつかの原因を紹介していきす。

食パンの配合は、一般的な食パンの配合とします。


強力粉        100%
砂糖           5%
塩            2%
インスタントイースト 1.2% (無糖用)
スキムミルク       3%
バター          5%
 水          68%

生地の捏ね上げ温度は28℃

第一発酵80分

分割重量は、型の体積(縦×横×高さ)÷3.6で求める

ベンチタイム30分

丸め直すか麺棒にて成形し最終発酵へ

最終発酵約60分 生地が型から少し顔を出す位



○ミキシングが不十分あるいは捏ね過ぎ

○生地捏ね上げ温度が低いか、過度に高過ぎる

○ベンチタイムで生地が冷えた

○どの段階でも生地が乾いてしまった

○オーブンに高さが無いか、上火が強い

○オーブンの焼成温度が低い

○オーブンの開け閉めが多い


などなど、もちろんその他にも沢山ありますが、要約すると上記のどれかだと思います。

生地作りの段階は、正直申し上げて技術力にかかわる問題ですので、個人差がかなり出てきます。

手で捏ねている方は、大抵の場合ミキシング不足なことが多いと思います。

ミキサーをご使用の方は、逆に捏ね過ぎて生地がダレぎみの場合が多いと思います。

しかし、何回かパンを作られている方なら、このあたりは徐々に改善されてくるはずです。

では、何が一番の原因かと申しますと、そのほとんどはオーブンにあります。

小さなパンはいつでも綺麗に焼けているのに、大きなパンになると上手くいかない・・・・

と言う事は、良くある事なのです。

パン屋さんの業務用のオーブンに比べて、家庭で焼く食パンは格段に難しくなります。

色々なオーブンがありますから、いちがいにどのオーブンではどう焼くべきかとは言えないのですが、上手に焼く為のコツを少しだけご紹介しておきます。

まず、オーブンにパンを入れたら、絶対に開けてはいけません。

開けると、パンは月に帰って行ってしまうからです・・・・・マジですか??(ー_ー)!!

冗談はさておき、小さなオーブンは一度開けると熱がぐっと下がります。

パンを上手に焼くには、安定的な温度の確保が必要なのです。

次に、パン生地はスタート温度が低いと上手く焼けません。

パンを入れて、最初の10分で善し悪しが決まってしまいますので、この10分を何度にするべきなのかを注意深く観察して下さい。

パン生地は、初めに表面全体が乾燥して行きますが、まだまだ中は生の生地のままです。

中の生生地は、熱が最高潮に達する時に最大限に発酵力を駆使して伸びようとします。

しかしながら表面は乾燥していて出口がありません。

下と横は型なので出られない。

上は一番乾燥していて出にくい。

そこで、型と上部の間にある比較的乾燥していない部分から生地は一気に噴き出します。

しかし、高温である為に噴き出しては乾き、また噴き出しては乾くを繰り返して行くのです。

そして出来たのが、あの土石流のような白い裂け目の軍団だと言う訳なのです。

この白い裂け目は、オーブンの温度が高くないと出来にくいのです。

ですから、あくまで高温帯で焼かなければ、綺麗な窯伸びは期待できないと言う事になります。

しかし、あまり高温だと今度は表面だけが先に焼けてしまい、中は生焼けだったなんて事にもなりかねませんね!

その辺りの加減は、各家庭の皆さまのセンスにかかっているとお考えください。

上記の画像の食パンは、生地重量が600gで焼成時間が26分です。

そして焼減率は10%。

砂糖が入っていないパンなので、焼成温度は250℃にもなります。

上記の一般的な食パンを焼く場合に考えていただきたい事は、


丁度良い焼き色で、丁度良い焼減率にするには、何度で何分焼けば良いのか?

と言う事を考えていただきたいのです。

例えば、食パンの一般的な焼減率が7%だとして、仮に生地重量が400gの食パンを焼くとしましょう。

400gの7%は約57gなので、400gから57gを引いた重さである343gになり、尚且つ丁度良い焼き色になったのは、何度で何分焼いた時だったか・・・

そこを見極めるのです。

焼き色は丁度良かったが、重量が343gよりもかなり重かった場合は、もう少し焼くと色がつき過ぎてしまう訳ですから、この場合は温度がやや高過ぎたと言う事になりますね。

パンの重量は丁度340g近辺におさまったが、焼き色が薄いと言う場合は、そのまま焼いてしまうと水分が飛び過ぎてしまう訳ですから、この場合は温度が低過ぎたと言う事になりますね。

ややこしいですか(~_~;)

まずは焼けたパンの重量を計ってみて下さい。

あまり水分が飛んでいなければ、温度が高かったと言えますし、水分が飛び過ぎているようなら、温度が低過ぎたと言えると思います。


パンの焼減率に関しては こちら をご参照ください。


いづれにしても、家庭においては山型食パンはかなりのコツが必要だと言う事になります。

オーブンの特性上、どうしてもうまくいかない場合は、蓋をして角食パンにする方が上手くいくと思いますよ(~_~;)

こればかりは、こうすれば絶対と言う原因は見つけにくいのです。

それでもどうしても・・・と言う場合は、生地の具合や焼いている所などの画像を送って頂ければ、具体的にアドバイスします。

参考程度しか紹介できませんでしたが、いかがだったでしょうか(~_~;)

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