ベーカリーアドバイザーの部屋

難解な製パン理論を、楽しく解説。 どうして??と思ったらのぞいてみて下さい

パン屋の開業は経費節減形で・・・・・

開業をお考えの方らな、当然費用に関しては色々調べていらっしゃると思います。

費用の中で、特に大きいのが設備費とテナント料あるいは地代家賃ですね。

全てを新規から購入する場合は、当然自己資金だけではまかなえなくなりますよね。

土地を購入し、店舗を立てて新規の設備で・・・・・

こうなると、マイホームを建てる時の二倍以上のローンを組むことになりますので、人生の大勝負ですね。

現在の経済状況や、パン屋を取り巻く環境を考える時、個人で全てを新規で行うと言うのはあまりにもリスクが大きいと思います。

自己資金に余裕があり、祖父母も無償で融資してくださり、両親からも資金援助が頂けるのでしたら可能だとは思いますが、それ以外はとにかく費用をかけない開業をお勧めします。

いや、むしろ資金に余裕があっても、派手な開業は個人では控えた方が無難だと思います。

何故かと言いますと、パン屋の経費は継続的に発生するものだからです。

最初のうちは売上もそこそこ順調にあり、特に返済に困ると言う事は無いかもしれませんが、そのうち必ず頭打ちになってきます。

しかし経費は逆にかかってくるようになるのです。

なぜなら、店舗も設備も年数の経過と共に老朽していき、メンテナンス料がかかってくるからです。

お店は最初の10年でどれだけ蓄えが出来るかが勝負となります。

しっかりと蓄えが出来れば、修繕どころか、10年後にはリニューアルオープンも可能でしょう。

10年経って新しくなるお店は、流行っているんだなという安心感をお客様にも与えます。

しかし、修繕もままならないようなお店は、お客様の目から見ても哀れに見えるものです。

開業とは実に夢があり、未来が明るく見えますよね。

しかし、実際にはそのほとんどが夢物語で終わってしまう事が多いようです。

技術力の違いや、資金力の違いはもちろんあると思いますが、何より成功のカギは、

とにかく経費をかけない事

これにつきるのです。

未来に向かって、または夢に向かっては投資を惜しみたくない気分になるものです。

しかしそこをグッとこらえて、まずは最小スペースで最小経費でスタートするのです。

そして、じっくり次のステップに向かって蓄えるのです。

年月と共にすたれていくお店と、年月と共に立派になって行くお店とどちらがいいですか?

始めに費用をかけない工夫をしておく事が、蓄え上手になるポイントなのです。

現在の成功事例を見ると、立地条件は売上に比例していない事が解ります。

良い場所なら売上も良好・・・・と言う時代ではどうやらなさそうです。

立地や店舗にお金をかけなくても勝負できる時代であると言うのは、これから開業される方にとっては朗報ですよね。

しかしそれだけに内容が重要になる訳ですが・・・・(~_~;)

思えば昔は何でも売れましたね~・・・・

何でもと言うと少し誤解が生じますが、要するに焼き立てであれば売れましたね~

今に比べれば圧倒的にお店が少なかった・・・・ただそれだけの事ですけどね。

さて、経費を抑えた開業をと書いてきましたが、始めからそんなに後ろ向きな考え方で良いのかと言う意見もおありでしょう。

ではここからは、視点を変えて、なぜ経費を抑えるべきなのか説明して行きましょう。

パン屋をオープンしたら、多くのお客様からいただけるのが売上ですね。

一生懸命に作って売って、最後にいくらの売上になったのだろう・・・・

その売り上げを多いと思うか、少ないと思うかは、商売の経験の有無や売上計画をしっかりと立てていたかにもよりますが、とりあえずその売り上げがお店の分母になります。

そして、毎月支払う返済金額や、お給料、材料費、電気代に水道代などなどが分子となって分母である売上の上にドスンとのっかります。

分子の方が多いと、当然押しつぶされますよね(~_~;)

開業計画を立てる時に、経費に関しては実に現実的にとらえる事が出来ます。

そえぞれに見積もりがありますし、何にいくらかかるかはおおよそ計算出来るからですね。

それに反して、売上は未知のものです。

全ての経費をまかなう為には、売上は30万円必要になる・・・・そんな計算が出たとしても、よーし頑張るぞ~・・・で済ませてしまうものです。

しかし、実際には経費は計画よりも多くかかる事はあっても、少なくなる事はまずありません。

それに反して、売上はどうでしょう・・・・・

簡単に30万円なんて計画したけれど、とても作りきれるものではない・・・・

と言う事でさっそく求人・・・・すると人件費上乗せ・・・・

そうなのです。

売上を確保する為の人員計画や製造計画は、始めて開業する方々にとってはそれこそ初めての経験ですから、あまり具体的には考えようがありません。

お客様が予想以上に来店する事、それ自体は非常にうれしいことです。

しかし、不慣れなスタッフでそれをこなしていく毎日が、どんどんお客様を遠ざけて行くのです。

商品の品質を維持するのも並大抵の事ではありません。

オープンから数カ月で、売上が10分の1になるなんて事も、別に珍しい事ではないのです。

ですから、始めは売上をあまり望んではいけないのです。

自らの技量に合った、ベストなものを提供できる範囲で売上設定をしなければ、始めからお客様にあきれられてしまうからです。

開業計画を立てる時には、まず最初に自分の技量を考えて下さい。

そして、自分またはパートナーがいれば、1日にどれくらいのパンを安定的に製造できるかをしっかりと計算して下さい。

それが売上目標になるのです。 分母になるのです。

すると、どこまで費用がかけられるかはおのずと計算されていきます。


私がパン屋になった頃は、焼き立てパン屋の全盛期でしたから、工房には10人以上のスタッフがいましたし、売上も50万円くらいまで売り上げていました。

これは、パン一つ当たりの個数にすると、1種類につき平均200個以上は作っていましたね。

売上を単に売上金額としてお金でとらえてはいけません。

何を何個作るとその売り上げになるのか? それを考えて下さい。

すると、そんなに作れるかな~・・・・となるものです。

そして、数十万円の売り上げを確保する為には、いかに多くのパンを毎日作らなければならないかを思い知る事になるのです。

いくら作るのが好きでパン屋になった人でも、大抵は嫌になりますよ(@_@;)なんちゃって。

私が当時勤めていたパン屋の売上が最高百万円前後でした。

スタッフは10数名で、毎日今日は何時に帰れるだろう・・・・と考えていました。

仕事が終わって家に着くと、風呂に入って食事をしたらすぐに寝ないと睡眠時間が取れません。

布団に入って目を閉じたとたんに目覚ましがなります。

そして今日も長い一日が始まる・・・・・・はぁ~

売上が多い毎日は、けして楽しくはありませんよ・・・むしろ苦痛(ー_ー)!!

だからという訳ではありませんが、楽しく長くやって行ける程度の売上が一番だと私は思いますよ。

開業と一口に言っても、コンビニなどの開業と手作りパン屋の開業とでは、そもそも売上に対する考え方が違います。

次回はその辺について書いていきたいと思います。







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