ベーカリーアドバイザーの部屋

難解な製パン理論を、楽しく解説。 どうして??と思ったらのぞいてみて下さい

発酵時間の取り方が色々なのはなぜ?

コメントでこのような質問をいただきました。


ベーグルの作り方で、

『材料を捏ねたら一次発酵をとらず、すぐ分割する』

というのがあったり、

ピザの作り方で、

『二次発酵をとらず、成型したらすぐ焼成する』

というのがあったりします。

生物的膨張作用(←早速習った用語を使用です!)の場合、発酵時間をとることで、旨味や食感が生まれてくるのだと思いますが、どうして上のような作り方も存在するのでしょうか?

発酵をスキップするメリットとは何なのでしょうか?

(まさか、作業時間の短縮ではないですよね?)



そうですね(^0_0^) たしかに発酵時間の取り方には色々あるのが現実ですね!

しかしこれらは、けしてスキップしたり、時間の短縮を考えている訳ではないと思われます。

まれに、そのような変わった思考の持ち主もいなくはないとは思いますが、通常はきちんとした狙いがあってやっている事の方が多いと思います。

ではまず、質問の内容をそのまま分析して行きますと、普通のパンは第一発酵を取ってから分割するのが一般的なのに対して、このベーグルは捏ねたらすぐに分割するのはどうしてかと言う事ですが、この場合の狙いとはどのようなものが考えられるでしょうか?

まず考えられるのは、あらかじめ分割丸めをしておいてから生地を発酵させると言う事は、発酵して気泡を含んだ生地を分割するよりも、綺麗に、しかも生地を荒らす事無く丸める事が出来ると思います。

さらに、気泡を含んだ生地を分割して丸めると、どうしても生地にコシが入りますが、あらかじめ丸めておいてから発酵を取った場合、生地は非常におとなしい状態になっていると思います。

・・・・ということは、成形の時に伸ばしたりたたんだりするベーグルの場合は、この方が成形しやすいと言えると思いますし、第一発酵を取っていない分イースト菌の活動が進んでいない為に、本来ならどんどん膨らんできてしまうベーグルのはずが、比較的緩やかに膨らんで来るので、作業を焦らないですむとも考えられます。

どうですか?????

意外と良い事づくめな感じがしませんか?

少しややこしかったですか(^0_0^)

生地を発酵させると言う事は、旨味が増え風味も増えますね。

がしかし、プリンプリンにコシが入った生地は、成形しづらいのは確かですよね。

自分やお店のスタッフの技量や、製造する数などによって、旨味よりも安定を選ばなければならない時があります。

そんな時は、少し配合を高配合にして、発酵の旨味のマイナス分を副材料の旨味で補うという考え方も必要になってくると思います。

一度きちんとイーストの活動が開始されると、それはもう冷蔵でゆるやかにするか、はたまた冷凍して一時的に止めてしまう以外は、どんどんイーストの活動は盛んに行われてしまいます。

そんな中での成形と言う工程は、意外にも生地にダメージを与えてしまったり、気泡を破壊してしまう作業になる可能性もあるのです。

それよりも、イーストが目覚める前に成形を終了させて、その後にじっくりと発酵させると言う考え方も当然逢ってよいと考えられます。

しっかりと気泡を含んだプリプリふっくらの生地を上手に扱える自信があるなら、本来のやり方の方が断然ふっくらとした最良のパンになります。

しかし、この生地の取り扱いこそが、パン作りにおける最大の難関であり、最大の技術の見せどころでもあると言う事を十分認識しておかなければなりません。

イースト菌の発酵活動のピークをどこに持って行くか・・・・・

そのような工夫が、第一発酵を取らずに分割すると言う製法に結びついているのではないかと思います。

ただし、本当のところは解りません(^0_0^)

なぜなら、何も考えずに発酵時間を短縮するパン屋さんを、私は沢山知っているからです。

単に発酵時間をスキップするような人達は、どうかそのままスキップしてどこかへ行って欲しいと思いますね(ー_ー)!!

では次にピザ生地ですが、これにもはたまた色々な製法とレシピが存在するのです。

ただ、解り易く言うとクリスピーなパリパリ食感のピザの場合は、成形したらすぐに焼くのが一般的でしょう。

他方ソフトでふっくらとしたピザの場合は、ある程度時間をおいてから焼いたりもすると思います。

しかし後者は、ほとんどパン屋さんのピザパンであって、ピザ屋さんは通常成形したらすぐに焼くと思います。

ピザ生地やナンなどの比較的平たい生地は、イースト菌で発酵させるものだけではなく、ベーキングパウダーで作ったり、発酵種で作ったりと地方や国によってまちまちなのです。

どのタイプが良いかは、まったくの好みの問題です。

イースト菌を使ったからと言って、必ずしもふっくらとさせなければならないと言う事は無いのです。

単に風味の増加の為に使う場合もありますし、オーブンの中で良く生地が膨らむように入れる場合もあります。

ピザと言うのは、薄い生地に水っぽいソースと具材、さらには大量のチーズが乗っていて、薄い生地にとっては積載量オーバーな状態になっています。

それを、少しでも膨らませたいが為に発砲力の強いイースト菌を使っているとも言えるのです。

ややこしいですね~

しかし、とにかく考える事です・・・・・

なぜだろう????? どうしてだろう?????

全く気にした事も無いなそんなこと・・・・・

な~んて言う人は、スキップしますかー 

おいおい紹介して行く事になると思いますが、発酵をコントロールするという技は、実に多く存在しています。

・・・・がそれは後ほど






4 Comments

なか says..."ありがとうございます"
パンの作り方(製造過程)とは、本当に色々なやり方があるんですね。基本の工程はあくまで基本であって、自分が何を優先させてパンを作りたいか次第なんですね。

『パン』とは、本当に奥が深いですね。。。
2011.10.09 08:22 | URL | #- [edit]
もも says..."楽しみにしています"
こんにちは。
ご無沙汰をしております。以前、メールで「コシ」等についてしつこく質問させていただいた者(その時は本名で!)です。その後もこちらのブログで密かに(笑)大変、勉強させていただいておりました。ありがとうございます。
ところで、発酵をコントロールする技を、おいおい、ご紹介下さるとのこと、楽しみに待っていますね。なぜなら、ここ最近、朝さんに質問してみたいと温めていた疑問と重なる部分もあると思われたからです。
 実は、あるホシノ酵母を使うパン屋さんのパン教室での話。教室で使う生地の一次発酵が、開始時間までに予定の大きさ(3倍強)まで膨らまない場合の裏技として、途中、パンチを入れて生地を作ることもあると聞きました。
 でも、それって、意図したパンとは違うパンが出来るということだと思いますが、それが発酵をコントロールする技の一つと言うことなのでしょうか?
2011.10.11 19:51 | URL | #- [edit]
しずかな朝 says..."ももさん、お久しぶり? です。"
この場合は、発酵のコントロールと言うよりも、単にパンチでリキを入れてボリュームを出しているにすぎません。

パンチの仕方によっては、ボリュームが出過ぎたり生地を傷めたりする場合もある訳ですから、どのような完成品イメージなのかにもよりますが、安易にパンチで無理やり発酵促進というのは、あまりいただけないと思います。

それよりも、生地の捏ね上げ温度が解っているでしょうから、発酵室の温度を上げて、発酵促進を促す方が賢明だと考えます。

が、だからと言って邪道だというほどのものでは勿論ありませんよ。

パンチをすると、生地には非常にコシが入りますから、配合によっては意図としないパンになる事もあるでしょう。

しかし、現実問題として希望捏ね上げ温度を大きく下回ったような場合は、パンチをした位ではコシは入りません。

生地にコシが入るには、適度な温度も必要なのです。

あれ・・・ややこしくなってきたかな(~_~;)

とにかく、発酵のコントロールと言うのは、緊急事態を回避するための裏ワザの事ではありません。

この場合は、あくまで手法の一つだと思います。

発酵のコントロールとは、冷蔵して発酵時間をコントロールしたり、イーストを2度に分けて入れたり、その他もろもろの製法の事を指します。

今回はこれでご勘弁を・・・・
2011.10.12 17:41 | URL | #- [edit]
もも says..."なるほど~"
 そうですよね。この場合は、捏ね上げ温度を意識すべきなのですね。
 発酵のコントロールについて、ゆっくり、楽しみに待っていますね。
 早々に、ご回答、ありがとうございました。
2011.10.12 19:36 | URL | #- [edit]

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