ベーカリーアドバイザーの部屋

難解な製パン理論を、楽しく解説。 どうして??と思ったらのぞいてみて下さい

ライ麦パンとドイツパンは同じ物???

こんな質問をいただきました。

仕事で東京に行く際に、必ず寄るドイツパンの店があるのですが、そこのミッシュブロートと言うパンがとても好きで毎回必ず買ってきます。

あまり酸っぱく無く、私には丁度良い酸味な所が気に入っているのですが、毎回東京に行ける訳ではありませんので、地元のパン屋さんでよく同じ物を探すのですが、なかなか見つからないので困っているのです。

やはりドイツパンは専門店でしか売られていないのでしょうか?

残念ながら近所にはドイツパンの店は無いものですから、通販で買うしかないのかと思って調べていたら、形は同じようでも名前が違っていたりして、どれがそうなのかが解らないで困っています。

私がいつも買うミッシュブロートと言うパンは丸くて大きなパンなのですが、こちらのブログではパンドカンパーニュというふうに紹介されていますよね。

このパンもドイツパンなのですか?

ドイツパンに関する記事が見当たらないので、直接メールしてしまいましたが・・・・・


いや~実は初めてなのです・・・ドイツパンに関する質問は(#^.^#)

それだけドイツパンと言うのは、マニアにしか食べられていないパンだと言う事が解りますね、残念ながら(~_~;)

ドイツパン??? 

そんな風に呼ばれているパンが確かにあるのですが、ドイツパンとは正式にはどの様なものなのか皆さんはご存知でしたか??

そう言えば、フランスパンという名前もありますね。

しかし日本パンと言うのは無い・・・・・(--〆)

アメリカパンも無い・・・・・

でもロシアパンはある・・・・・

う~ん不思議だ・・・・・

とまあ、日本における日本人の視点から見た呼び名であることは言うまでも無いでしょうが、そもそもフランスパンもドイツパンもロシアパンも、ある特定の商品の総称であると言えますよね。

例えば、ドイツにも様々なパンがあり、甘いものから酸っぱいものまであり、デニッシュもあればクロワッサンだってある。

食パンもあれば、何とあんパンだってある。

つまり、どの国にも現在では実に多品種のパンが品揃えされている訳ですが、ドイツと言えば酸っぱいライ麦パンと言う概念が日本人の中に未だにあるのだと言う事なのではないでしょうか。

フランスパンと言うのも、フランスにだって食パンもあればあんパンもある訳ですが、細長いパンで塩味のパンはフランスパンなんだという概念が日本人の中に根付いているのだと思うのです。

では、正確にはどのように解釈すればよいのでしょうか?

それは、それぞれの国や地域にはそれぞれの違った文化や思想や言語があるように、すべてを統一した呼び名にする事は出来ないはずですから、正確には区別出来ないとは思います。

しかし、日本におけるパン業界の一般的な解釈として考えますと、ドイツパンと言うのは、サワー種を使用したライ麦パンの総称としてそのように呼んでいると考えられます。

ドイツで作られているパンは、全てがドイツパンなのは言うまでも無いのですが、この場合のドイツという名称は、あくまでライ麦が主体のパンの事を指しているのであり、ドイツで作ったパンと言う意味ではありません。

つまり、日本で作ってもフランスで作っても、ライ麦を主体とした、しかもドイツの伝統的な製法で作ったライ麦パンの事をドイツパンと呼んでいるのです。

がしかし、あくまで決まりがある訳ではありませんから、そんな事はお構いなしに、様々な商品名で販売されているのが現実ではないでしょうか。

ですから、質問者様が迷うのも当然でしょう(~_~;)

質問者様の言うミッシュブロートですが、ドイツパン専門店では、伝統的な商品名を使っているお店が多いと思います。

ドイツパンと言いますかライ麦パンと言うのは、ライ麦粉と小麦粉を併用してパンを作っています。

そして、ライ麦だけで作ったパンの事を 一般的には ”ロッゲンブロート”と呼びます。

これは、ロッゲンがライ麦と言う意味で、ブロートがブレッド、すなわちパンの事を指します。

ライ麦も小麦と同様に、粗挽きや細挽きというものがあり、ごく細く挽いたものがライ麦粉となります。

このライ麦粉の事をロッゲンと呼び、粗挽きの事をシュロートと呼びます。

ですので、粗挽きのライ麦を含んだライ麦100%のパンの事を、ロッゲンシュロートブロートと呼びます。

ライ麦パンの場合は、ライ麦と小麦の比率の違いによって名前が変わっていき、ライ麦と小麦がほぼ50%づつで作るパンの事を ”ミッシュブロート ”と呼びます。

これは混合パンと言う意味になります。

そして、小麦粉の比率の方が多くなると、今度は ”ヴァイツェンミッシュブロート”と呼びます。

これは、ヴァイツェンが小麦と言う意味で、小麦を混合したパンと言う意味になります。

小麦粉とライ麦の比率はパン屋さんによって様々ですが、一般的な解釈では、ライ麦の比率が多いほど酸っぱいパンであると言う事になります。

また、ライ麦の比率が多いほど、膨らみの悪いパンになっています。

ライ麦100%のロッゲンブロートや、プンパーニッケルと呼ばれているパンは、ほとんど膨らみませんので、まるで重たい蒸しパンか、ういろうのような内層をしています。

質問者様がお好きだと言うミッシュブロートと言うパンは、ほぼライ麦と小麦が半々で作られているドイツパンの代表的なパンですが、あくまでそれはライ麦と小麦の比率による名前であって、どのような形で焼くかは、パンやさんごとに違いがあるのです。

ちなみに、ブログで紹介しているパンドカンパーニュとは、フランスの伝統的なパンの一つで、田舎パンと言う意味のパンなのですが、これも形はパン屋さんそれぞれで全く違うものになっているのです。

ですので、ミッシュブロートをお求めになるのであれば、形は無視していただき、ライ麦と小麦がほぼ50%づつで作られているライ麦パン・あるいはライサワーブレッドを探していただければ良いと思われます。

また、誤解のないように付け加えておきますが、ライ麦を使ったパンは全てが酸っぱい訳ではありません。

このあたりは、パン屋さんであっても誤解している方も多いのですが、ライ麦そのものが酸っぱい訳では当然ありませんし、ライ麦を使っていると酸っぱくなっていくと言う訳でもありません。

酸っぱいのは、サワー種という酸味のきいた種を使うからですね。

しかも、ライ麦の比率が多くなればなるほど、サワー種をたくさん使用する事になり、つまり酸っぱさが増していく事になるのです。

相反して、サワー種を使わないライ麦パンもたくさんあります。

すこしややこしくなってきましたね(~_~;)

と言う事で、次回はもう少しライ麦パンについて書いていきたいと思います。

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