ベーカリーアドバイザーの部屋

難解な製パン理論を、楽しく解説。 どうして??と思ったらのぞいてみて下さい

マヨネーズとチョコレートについて

マヨネーズについてなのですが、いつもは製菓材料店で購入したものを使っていたのですが、たまたまきらしてしまい冷蔵庫にあるキューピーマヨネーズを使った所焦げてしまいました。

製菓材料店のマヨネーズは、ケンコーと言う会社のベーカーズマヨネーズという商品です。

特に気にしてこのマヨネーズを使っていた訳ではないのですが、お店の人に勧められるがままにずっとそれをつかっていたのですが、パンに使うのに不向きなマヨネーズとかがあるのでしょうか?

それと質問ばかりで申し訳ないのですが、パンの上に溶かしたチョコレートを付けまして、その上にアーモンドスライスをのせたパンを作ったのですが、いつまでもチョコレートが固まらずにべたべたしているので冷蔵庫などで冷やしていますが、スーパーなどで売られている山崎パンや第一パンの表面に付いているチョコレートは、常温では溶けない工夫がされているということなのでしょうか?

マヨネーズの件もチョコレートの件も、たまたま見つからなかったもので質問いたしました。

いつもくだらない質問にお付き合いいただき、とても感謝しております。

何卒よろしくお願い申し上げます。



いえいえ、くだらないことなんてございませんよ(*^_^*)

何でも聞いて下さい。

聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥ということで・・・・・

まずはマヨネーズの件ですが、マヨネーズと言うのはパンには欠かせない材料になっていますね。

最近では、キューブ形の固形マヨネーズまで登場し、サラダにそのままトッピングすれば、まるでサイコロチーズのようにマヨネーズを味わえるなんて商品までありますよね。

マヨネーズは広く愛される食材と言えると思いますが、その種類は実に多く存在しているのです。

良くご存じだと思われるのは、通常のマヨネーズのほかにマスタードが入った物や香辛料が入った物、はたまたチーズ味の物や、カレーマヨネーズなんて物もあるのです。

しかしそのほとんどは、いわゆる業務用と言われるもので、一般の家庭用としてはあまり販売される事は無いと思われます。

何故かと申しますと、家庭におけるマヨネーズの役割は、おおよそサラダに使う生食がメインであろうと考えられているからなのです。

つまり、パンのように10分以上もオーブンに入れて焼くと言う事はあまり想定されていない作りになっているのですね。

マヨネーズの材料の基本は卵とお酢と油ですが、ここで使われる卵が、実は様々な用途により違ってくるのです。

卵の美味しさと言うのは、ずばり黄身の部分で決まってくるのですが、マヨネーズを作る際に、より美味しく作ろうと考えると卵は黄身だけを使った方が圧倒的に美味しくなります。

しかも口溶けまでよくなり、口当たりが滑らかになります。

しかし、熱に弱くなるのですね。

つまり、焼くとすぐに焦げてしまう訳です。

そうなると、パン屋さんでは困ってしまいますよね。

そこで開発されたのが、焦げにくいマヨネーズなのです。

これは細かい企業秘密などはあると思いますが、そこは無視して一般的に申しますと、卵の卵白も使用しているマヨネーズであるということなのです。

卵白は味こそありませんが、プリンプリンしていますので、焼いた時に流れ出さないようにする為の保形性に優れており、黄身だけで作った物に比べて非常に焦げにくいという利点があるのです。

質問者様が今回使われたキューピーマヨネーズは、マヨネーズの元祖ともいうべき商品で、その美味しさは広く知られていますね。

そしてこのマヨネーズは、ほぼ卵黄タイプという生食用のものなのです。

つまり、味重視のマヨネーズだということなのです。

ここに、卵の白身が加わる事で、焦げにくい業務用のマヨネーズになる訳ですが、はっきり言って生食した場合は、美味しいとは言えないと思います。

ですので、あくまで焼き込む場合に使うマヨネーズであると言う事を憶えておいていただきたいと思います。

ケンコーのベーカーズマヨネーズと言う商品も、ジャンルとしては焼き込み用になりますが、同じ焼き込み用のマヨネーズの中でも、生食しても美味しく食べられる工夫がされている優秀なマヨネーズだと言えると思います。

と言う事で、マヨネーズは生で食すか焼いて使うのかによって選ばなければならないと言う事と、生食以外は卵白の配合量が多くなっていきますので、値段は安くなっていきますが、正直生食しても美味しくは無いということを憶えておいていただきたいと思います。

次にチョコレートですが、ぱっと見にはどれも同じように見えるのですが、実はチョコレートにも用途に応じたものが多数あるのです。

チョコレートの品質は、まず高級品であればあるほどすぐに溶けます。

常温保存は不可能ですし、手で持っただけで溶けてくるほどです。

それに対して、グレードの低いチョコレートというのは、手で持ったくらいでは溶けませんし、常温で保存する事も出来ます。

ご質問にある様に、パンにコーティングされているチョコレートは常温でもまったく溶ける事がありませんね。

これは、グレードで言うならば、けして上質のチョコレートではありません。

しかし、パンと一緒に食べるなら、とくに美味しくないと感じることはないはずです。

一部のグルメの方を除いてはですが・・・・・・

一方、皆様がバレンタインを中心によく食べているであろう一般的なチョコレートは、常温での保存は可能ですが、一度溶けてしまうと美味しさは失われてしまいますね。

これは、グレードで言うならば中級クラスのチョコレートになります。

しかし十分美味しいと感じますよね。

これらのチョコレートの品質は、どこで決まるのかと言いますと、ずばり口溶けなのです。

高級品であればあるほどすぐに溶ける・・・・しかも低い温度でも溶ける。

他方保存が常温で、しかも手で持ってもなかなか解けない・・・・

そんなチョコレートもありますが、その様なチョコレートは残念ながら口の中でも溶けませんので、恐らく最悪でしょう。

そんな中で、パンにコーティングする為に開発されたのが、このコーティング用チョコレートというもので、何度溶かしても品質は変わらず、しかも常温でも固まり、尚且つ出来るだけ口溶けが良くなるように作られているのです。

一般的なチョコレートは、一度溶かしてしまうと上手に固まる事ができません。

ですから、例えば冷蔵庫などで一度冷やしたとしても、常温に置いておけばまた溶けてしまうでしょう。

製菓材料店でコーティング用のチョコレートの上質な物をお求めいただくと、色々なパンに使えますし、もちろんお菓子にも使えますし、アイスに付けて食べる事も出来ますので便利だと思います。

コーティング用のチョコレートにも、最近ではホワイトチョコレートもありますし、アーモンドチョコやミルクチョコなどもあり種類も豊富です。

また、コーティング用のチョコレートの利点は、チョコレートに混ぜ物が出来ると言う所です。

勿論油ですから、水分の多いものはお勧めできませんが、例えばアーモンドやピーナツやレーズンなどを混ぜて、パンに付ける事が出来たり、ホワイトチョコレートなら抹茶を混ぜたり、インスタントコーヒーを混ぜてモカ味にしたり、色々楽しめると思います。

と言う事でまとめますと・・・・

マヨネーズは生食と焼き込みで使い分けが必要で、焼き込み用は生食には不向きで、生食用は焼くと焦げやすいと言う事。

スーパーなどで一般的に売られているマヨネーズは、ほとんどが生食用であるという事。

パンにトッピングするチョコレートは、コーティング用チョコレートを使った方が、便利で何度溶かしても品質が変わらないと言う事。


どれが焼きこみ用マヨネーズで、どれがコーティング用のチョコレートなのかは、製菓材料店の店員さんに聞くのが良いと思いますよ。

ただし、どちらも安い物を買うと恐ろしくまずいですので要注意です(>_<)

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