ベーカリーアドバイザーの部屋

難解な製パン理論を、楽しく解説。 どうして??と思ったらのぞいてみて下さい

仕事が遅いのは、なぜ罪なのか??

このような内容で書いていると、必ずご指摘のメールを頂きます。

人間関係さえしっかりしていれば、劇的に人は成長するものである。

すべて伝える側に問題がある・・・・

教えているのに何故解らないのか・・・・という傲慢な態度自体に問題があるのだ・・・・と。

物事の考え方や生き方と言うものには、幾通りもの選択肢があり、皆さん自分なりの考え方で毎日を過ごしていると思います。

家族や友人という間柄でさえも、行き違いは必ずあるはずですから、ましてや他人が集まって一緒に仕事をする職場では、大いに人の考え方の違いに悩む事になりますよね。

仕事の内容それ自体にも、色々と勉強が必要であったり経験が必要であったり、日々進化していかなければならない現実があるというのに、更にプラスされて人間関係がそこに入ってくる。

そして、現実には人間関係の方にウエイトが置かれてしまい、何の為にその仕事を選んだのか、自分はいったい何をしたかったのか・・・と言う事ではなく、あの人とは一緒に仕事は出来ないとか、あの言い方だけはどうしても納得できないと言うような理由で、その職場を離れてしまう人がいるのです。

家族関係も、ご近所付き合いも、職場の人間関係も、要するに全ては人と人との関係になる訳ですから、人づきあいが上手いか下手かによって、いわゆる世渡りが上手く出来る人とそうではない人に分かれてしまうのかもしれませんね。

かく言う私自身は、人付き合いは大の苦手です。

パン作りの何百倍も難しい (~_~;)

ですので、どうかブログを見てくださっている方々には誤解のないように申し上げておきたいのです。

私は、人様に生き方を説けるような人間ではありません。

ましてや人間関係についてなど、教えるすべもありませんし、どのようにして行動する事が正しいのか・・・・的な事を聞かれても答えようがないのです。

また、たまにあなたの考え方は間違っている・・・と言うようなご指摘をうけるのですが、その点につきましては大変恐縮ではございますが、一言言わせていただきます。

このブログに評論は必要ではありません。

私が発信したいのは、パン作りを取り巻く日々の現実・事実、そして真実です。

生き様や考え方について、とやかく言われる筋合いのものではありません。

なるほど・・・と思う方だけが読んでくださせれば良いのであって、なんだと!!・・・と思う方は塩でもまいて早々にお引き取り下さいませ。

それから、そもそも仕事と人生をごっちゃにしている方が多いようです。

もっとテキパキと出来ないのか!!

例えばそう言われたからと言って、それはあなた自身の全てにダメだしされた訳ではないと思うのです。

テキパキ出来ない・・・のろま・・・つかえない・・・必要ではない・・・と言う方程式を考えてはいけません。

まったく逆です。

テキパキ出来ない・・・しかし毎日努力している・・・・勉強もしている・・・上達して見せる・・・・今までの能力プラステキパキ克服で能力倍増・・・

その様に考えて欲しくて上司は怒っているのだと思うのです。

また、仮にそうでなくても、そう思う事で立ち向かう気持ちが宿るのだと私は思うのですが・・・

・・・と言う事で、良くも悪くも反響の多い事は確かで、これは働く側も雇う側も常に悩んでいる現実問題であると言う事になろうかと思います。

そんな中いただいたいくつかの質問を取り上げて、その質疑応答の内容をご紹介していきたいと思います。

まずは製パン歴2年目の手作りパン屋で働く25歳男性です。


私の職場の先輩は、パンの事はあまり詳しくなさそうな人なのですが(何を聞いてもきちんとした解答をもらったことがないからです)とにかく動きが早く、分割が特に早いのです。

しかし見た目にも雑で、きちんと丸めをしません。 生地の閉じ目があっち向いたりこっち向いたりは当たり前で、生地がボロボロになっても平気と言う感じがします。

しかし仕事が早いので店長からはとても期待されているような感じで、工房の事はすべて先輩が任されているようです。

私は仕事が遅いのでいつも先輩に怒られてばかりで正直やる気をなくしていたのですが、こちらのブログを拝見してからは今まで解らなかった事が理解できるようになり、先輩のパンよりも良いパンを作れるようになることを目標になんとか辞めないでこれています。ありがとうございます。

パンの理論が少しずつ解ってくると、今までは自分の焼き方のせいでおかしなパンになっていたのだと思っていたのが、じつはそればかりではなく分割や成形が原因であるということが解り、仕事が早い事も大事だとは思うのですが内容が悪ければそれはそれでもっといけないことなのではないかと思うようになりました。

しかし、今の自分には意見するような勇気も実力もありません。かと言って、いつもパンの事で店長に怒られているのは自分なので、頭に来てしまいます・・・・


気付いている、いないに関わらず、どこの職場でも見かける光景です。

そもそも何がどう悪くておかしなパンになってしまうのか?

いったい誰の責任なのか???

叱られる方も叱る方も、その原因が解らないでいる事の方が多いかもしれませんね。

なんとも理不尽な事ですが、現実はそうでしょう。

腕もあり理論武装もしっかりとした先輩にめぐり会えるのはまさに幸運であり、むしろ現実はスタッフ全員が手探りの状態なのではないでしょうか?

店長の采配も問題かもしれませんし、仕事が早いだけで雑な先輩も問題であると言えば問題でしょう。

しかし、その人達に何も言えない自分、まだそのレベルにまで到達していない自分と言うものを考えた時、これから取るべき行動とは何でしょう??

長いものには巻かれろ的な、仕事としての割り切りを認識することか?

自分なりの意見を押し通してでも立ち向かうべきか?

もっと実力をつけて、きたるべき時に備える事か?

それはどこまで行ってもあなた自身が決める事です。

オーナー、店長、先輩、あなたのそれぞれで立場には、大きな違いがあります。

オーナーは不幸にしてこれからの経営がどうなるか心配ですし、店長は上に立つ者として学ぶ事が多そうですし、先輩は雇われの身でなくなった時が心配ですし、あなたはもっと色々を急ぐべきだと思います。

それぞれの立場で優先順位は変わってきましす、どこに重きを置くかも違ってくると思います。

お客様の視点で考えた場合、経営者の視点で考えた場合、製パンとして考えた場合、それぞれに何が一番重要な事なのかは変わってくるからです。

分割が早いと言う事は、製パンにおいてはとても重要です。

なぜならパン生地は常に発酵を続けており、時間の経過と共に状況が変わってくるからです。

分割成形に時間がかかり過ぎると言う事は、どんなに上手に生地を丸める事が出来たとしても、またどんなに上手に成形が出来たとしても、完成品の大きさや焼き色や味に多大な悪影響を及ぼす事になるのです。

作業が早くて雑な人も、作業が遅いけど上手な人も、結果はどちらも悲惨なのです。

手早く上手に出来るようになって、はじめて製パン理論が役に立つのであって、作業が遅い事をフォロー出来る理論なんて存在しないのです。

どうしても作業が早く出来ないと言うのであれば、手作りパン屋はあきらめてください。

そう言われても早く出来ないと言う人を、私は知りませんが・・・・

どこで誰とどのように働こうとも、自分の存在価値を知って下さい。

いなくてはならない人材だと誰からも言われるようになった時、全ての答えが見えて来るのだと私は思いますよ。

1 Comments

あひる says..."実験をしてみました"
発酵させる時に途中様子を見ていつもはオーブンの中で左右や前後を入れ替えるのですが、それをしなかったらどうなるのか、動かさずに発酵させてみました。
しっかり片方が膨らみ過ぎました。
生地を成形する時に巻き込みをゆるく巻いてみたら、頭の方に気泡が数個。
失敗には原因がありますが、それが何故かを知っていないと解消できないですよね。
手順を教えられてきちんと守って作っていると、失敗は少ないかもしれませんが失敗に対処出来ないし、手順が何故必要かも本当は分かっていないのかもしれないと思い、実験をしてみたのです(食べるのは自分ですから)
大事な細かい手順を踏むことによって、美味しいだけではなく焼き上がりのきれいなパンが出来ているのですね。
まだまだ私は何も知らないと思うのですが、手で捏ねるのが楽しくてたまりません。
もっと手際良く捏ねて山食をふたつ同時に焼けるようになろうと思って頑張っています。

うちは家業が電機の会社なのですが、友人に「従業員をもっと大事にして会社を継がせたらどうか」と言われたことがあります。器ではないので無理だと答えたら「それはあなた達の教え方が悪いからだろう」と言われ、残念な思いをしました。
教えて、指導をして出来るものなら誰でも会社を経営できるようになるでしょうが、器は持って生まれたものだと思います。会社で仕事を割り振られて動いているだけでは本当の仕事ではないと思うのです。
指導して自分で仕事をする人に出来るならいくらでも指導したいところです(笑)
2013.05.09 15:46 | URL | #- [edit]

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