ベーカリーアドバイザーの部屋

難解な製パン理論を、楽しく解説。 どうして??と思ったらのぞいてみて下さい

売上が下がってきたなと感じたら、まずはここを見直そう

そこそこの人気店にお邪魔すると、残念ながらそうではないお店との、大きな違いというものを感じます。

それはまず、人気店には常にお客さまがたくさんいて、賑やかである事。

当たり前の事を言っているようですが、店舗内にたくさんのお客様がいる・・・・と言うだけで、それはそれは賑やかになりますし、様々な会話は飛び交いますし、躍動感ある雰囲気を出してくれるものです。

いかなる商売であれ、この姿は最良の喜びであり、モチベーションも上がりますよね。

ところが相反して今一のお店と言うのは、お客様がいない時間帯が多く、あれれ???という雰囲気を出してしまう事になります。

人は、例えば同じようなお店が2件、目の前にあるような場合、一方に行列ができているとしたら、どうしてもそちらを選びたくなる習性と言うものがあります。

もちろんそれは、そのお店を以前から知っていれば選択は変わってくるかもしれませんが、初めてだとしたら、間違いなく行列の方を選ぶでしょうし、そうしないと何か心配になってきますよね。

駐車場に一台も車が無いラーメン屋さんには入りづらいですし、飲食店に限らず、例えば歯医者さんなども、駐車場がいっぱいだと何となく腕が良いのかな?と思ってしまうものです。

いつでもお客様がいっぱいのお店と言うのは、それだけで通行人に与えるイメージが違ってきますし、なにがそんなに凄いのか一度行ってみたい、そして確かめてみたいと言う気持ちになりますよね。

ご近所の方の印象も、あのお店はいつで流行っているから、きっと美味しいに違いない・・・・

そんなイメージを持って、知り合いに勧めたり、友人に教えたりしていると思います。

自分は一度も行っていなくても、お客様がたくさんいるお店=お勧め出来るお店だと判断してしまうのだと思います。

それほどに、店内が客で賑わうと言う事の魅力と言うのは、計りしれないほどの戦略的演出になり、買う側に安心感を与え、地域の人々の購買意欲をかき立てる役割を果たしていると言えるのです。

オープン当初というのは、ほぼすべてのお店に多くのお客様が来店すると思います。

しかしそれが5年10年と経つうちに、どう言う訳か大きく減ってしまうのが現実だと言えます。

そのままの勢いを保ち続けているお店というのは、むしろまれで、実に素晴らしい運営をされていると思いますし、ロケーションに助けられている場合もあるでしょう。

いずれにしても、継続年数に比例して、売上が下がっていくお店の方が圧倒的に多いのは事実であると思うのです。

今回は、そんな現実的に数十年の店舗運営の末、非常に売上が下がってしまっているお店をターゲットとして、これから何を行っていけば、多くのお客様が戻って来てくれるのか?

そんな大それたことをテーマに、色々と考えていきたいと思います。

この大それたテーマを考えるにあたり、はじめに言っておきたい事があります。

それは、起死回生の一発と言うようなものを期待してはいけないと言う事です。

私は常々、商売とはギャンブルの様なものであると考えています。

であるならば、奇跡の大勝ちもあるのではないか? そう思ってもおかしくありませんよね。

確かに奇跡のような話も、大勝ちもあるにはあります。

しかし所詮長続きはしないのです。

数年経つと、結果としては以前よりも更に業績が悪化していた・・・なんてことになるものなのです。

ですから、美味しい話もなければ、楽してお客様が来るようになる秘策のようなものは絶対にないのだと申し上げたいのです。

もっともらしい方策や、データや専門用語がぎっしりの専門家が作る改善策も、行うのは私達自身です。

今まで出来なかった事が、いきなり出来るようになる訳ではないのです。

つまり、自分に出来るような方策でなければ、どんなに偉い方の講習を受けても、有名店のシェフの話を聞いても、所詮絵に描いた餅で終わってしまうのです。

私が紹介する程度の改善策などと言うものは、技術が必要な訳でもなく、お金がかかるようなものでもありません。

しかしそれでも、実際に実行して下さる方は非常に少ない・・・・

私はそれが何故なのかを、常に考えるようにしているのですが、結局はやる気が湧かないとか、別の事を自分なりに考えてみます・・・と言う方々が多い事に気がつくのでした。

言うは易く、行うは難しで、万の方策を持っていても、実行しなければ何の意味もないのです。

しっかりと目的を決め、着実に実行している人には、必ずと言っていいほど成果が付いてきています。

それは、方策が素晴らしいからではないのです。

その方策を求めていた頃の自分の新鮮な気持ち、そして今現在の現実を作ってしまった自分への反省、それらを真摯に受け止め、堅実に何かを進めようとしている姿に、知恵というものは宿るのではないでしょうか。

所詮、他人の意見や情報から得る事が出来るものなど、大した事ではなく、どこにでもあるような事が多いものです。

私達はそこになにを求めるべきなのか?

それは、きっかけだけだと思うのです。

そのきっかけを足硬めとして、とにかく今まで出来なかった事、そして本当はやらなければならなかった事、そんな解ってはいたけれども、出来ないできた自分を打破する為のきっかけを、もらえれば良いのではないでしょうか。

売上が下がってしまったお店と言うのは、ならば忙しいお店に比べて暇なのか?時間に余裕があるのかといいますと、けしてそうではないでしょう。

売上低下に伴い、従業員の数が減り、一人でやらなければならない事は、逆に増えているはずなのです。

そんなお店が行える方策というのは、企業や有名店が行っているような、お金をかけた販売戦略ではないのです。

今は、空前の焼き立てパンブームでもあります。

店舗に工房を併設しているお店だからこそできる、最大の武器が焼き立てです。

この武器を、何故か使えずにいるお店は多いのではないですか?

旧態依然の考え方を打破し、既成概念にとらわれないアイデアと製法を駆使して、今までの3倍焼き回数を増やす事が出来るようになれば、確実に焼き立てに出逢えるチャンスが増えるのです。

上記の意見に加えて、もう一つ言っておきたい事があります。

それは、そのパンだけで商売が成り立つほどに美味しい、絶対的なパン・・・・

そんなものは存在しないと言う事を知ってほしいのです。

食べものと言うものは、地域や文化によってもそれぞれあり、年代や環境によっても大きく好みが分かれるものなのです。

ですから、お店が繁盛して行く為には、店舗全体の魅力である総合力を高める事、それ以外には無いのです。

小規模経営と言う記事を書いてから、何かと圧倒的に美味しいと言えるようなパンを教えて欲しいというメールが来るようになりました。

しかしあえて言わせていただきますが、それはどこかにあるというものではないのです。

お住まいの地域やターゲット、そして自分の技術力や設備、それらを総合して考えながら、作り上げていくものなのです。

この街で売れている商品が、隣町に行くとあまり売れないとか、同じ町であっても、同じコンビニであっても、売れ筋は違うということを感じた事はありませんか。

だからこそ、自分の店の自分だけのパンが完成するのであり、それが地域に根差す事が出来れば、成功の一端を見る事が出来るのだと思うのです。

次回より、具体的な方策を考えていきますが、それをどう受け止めるかによって、またどのように実行して行くかによって、成果は大きく変わってくるのだと言う事を、どうか知って頂きたいと思います。

あなたのきっかけになる事を祈りながら、精一杯考えていくつもりです。


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