ベーカリーアドバイザーの部屋

難解な製パン理論を、楽しく解説。 どうして??と思ったらのぞいてみて下さい

フランスパンを売れ筋にするには・・・・

前回までのテーマでは、焼き立てをアピールできる商品を選び、その商品の焼き回数を増やし、鮮度の良い状態での大試食販売を提案して参りました。

更に鮮度にこだわる為に、注文を受けてから揚げるカレーパンを提案いたしました。

はたして、試してみようと思われた方はいらっしゃいましたでしょうか???

さて今回提案したいのは、フランスパンを代表とするパン屋の味方である、リーンな生地を使った販売戦略となります。

フランスパンが何故パン屋の味方なのかは、いままで色々と書いてきたと思いますが、今一度まとめておきましょう。

まずフランスパンと言うのは、副材料を含まないシンプルなパンですので材料原価が安い、つまり売れれば儲かるパンだと言う事が言えると思います。

さらに、パン屋さんにとっては当たり前の事のように思われているかもしれませんが、鮮度が長持ちしない、つまりすぐに硬くなってしまうフランスパンを、最高の味と鮮度で提供できる環境を整えているのは、大手のパンでもなく、冷凍生地ベーカリーでもなく、町の焼き立てパン屋だけの特技だと言う事です。

それを知っている飲食店やレストランなどでは、必ず町の焼き立てパン屋さんからフランスパンを仕入れています。

このスタイルは、本場フランスでも、又は恐らくどこの国のレストランであっても、食材の鮮度を見極める事が出来るシェフのいるお店では、フランスパンの最高鮮度は町の焼き立てパン屋さんであると言う事を皆さん知っているらっしゃいます。

様々な種類のパンがパン屋さんにはある訳ですが、焼き立てパン屋だからこそ出来る味と鮮度へのこだわりは、実はフランスパンをおいて他にはないのです。

なのに実際はというと、その事に気がついていながらも、売りやすく作りやすいその他のパンに走ってしまう傾向がありるようです。

大手のパンをスーパーなどで見て、なんでこんなに大きくて安く出来るんだろう???

しかし味ではうちの方が旨いはずだ・・・・とか思いながらも、意外と具材の使い方などは真似してみたりしている。

どうしてこんなに柔らかく、しかも日持ちがするんだろう・・・・どうせ保存料がたんまり入っているんだろう・・・・とか思いながらも、いかにソフト感が長持ちするパンを作れるかと言う、同じような目的を持っていたりする。

甘くてソフトで大きいパンは、焼き立てパン屋さんでも人気のはずです。

相反して、いくら技術力や見た目にこだわっても、小さくて高いプライスのパンは、やはり売れ筋にはなかなか入りません。

コンビニもスーパーも、焼き立てパン屋のライバルであるわけですが、その内容はどちらも似たり寄ったりです。

つまり、焼き立てをアピールするパンと、一般的な大手のパンという品揃えです。

焼き立てをアピールしている商品群は、一日に3回は配送されてきたりしますので、そういう意味では鮮度はあると言えるかもしれませんが、実際には袋を破ってパンを食べた時に、こちらは焼き立てでこちらは大手の何日か経過したパンである・・・・とは、判断はつかないと思います。

なぜなら、大手のパンも実にソフトなので、けして鮮度が悪いとは誰も思わないからです。

焼き立てパン屋さんに対抗するためでもあり、大手のパンだけの品揃えに一工夫加えようと言う戦略なのか、どちらとも判断できないような ”なんちゃって焼き立て ” がある事によって、コンビニやスーパーのパン売り場は、非常に広いものになっています。

それだけ売れているという証であり、私達のお店にはない魅力がそこにはあるのだと言う事を、しっかり認識する必要があると思うのです。

その上で今一度自分のお店のパン棚を良~く見てみると、以外にも包装こそされていないものの、スーパーやコンビニと似たようなパンばかりが並んでいると思いませんか?

もっと言うなら、ひと回りもふた回りも小さい・・・・

そしてもっと言うなら、それが午後にはパサパサになって並んでいる・・・

この事だけを考えてみると、この品揃えと売り方ではまず売れないであろう事が解ってくると思うのです。

大手製パンメーカーでは、日夜様々な研究や、リサーチを行っています。

つまり、自分達に出来る最高のパフォーマンスを、どうすればお客様に伝える事が出来るかを考えているプロフェッショナル集団なのです。

もちろん出来ない事はやりようもありません。

自分達が出来る事の範囲居内で、何をすべきかを常に考えている訳です。

その答えの代表的なものが、よりソフトで、より低価格で、より大きく、より日持ちがするようなパンを作ると言うものなのだと思うのです。

さあでは、私達焼き立てパン屋さんの最高のパフォーマンスとは一体何でしょう????・・・・・・

その部分にこそ、売上アップの方策があるとは思いませんか!!

と言う事で、フランスパンをどのように提供していけば、焼き立てパン屋さん本来の魅力が出せるのかを紹介していきたいと思います。

さて、ここでは解りやすくフランスパンという呼び名を使っていますが、リーンな配合のパンというのは、実はずいぶんと沢山ありますよね。

この機会に、色々と作ってみる事をお勧めしたいと思います。

パン屋さんであれば、専門書の一つや二つはお持ちのはずです。

今までは素通りしてしまっていたページを、この際ですからじっくりと読みこんでみましょう。

そして、作ってみたいと思ったパンを数種類決めてください。

その際、いくら作ってみたいからと言って、まったく客層を考えないのはいけませんよ。

初めのうちは、比較的ソフトで食べやすいものを選ぶのがコツです。

これは配合の事ではなく、大きく焼いたフランスパンと言うのは、ソフトな部分が多い事になりますよね。ですから、小さく硬そうに見えるものではなく、大きく焼いたパンをスライスしたりカットしたりして販売すると言う意味になります。

今までなかった大きいパンや、それをスライスしたり、カットして小分けで売られているだけで、パン棚は今まで以上にパン屋らしくなると思います。

それら数種類のパンを、大きさを変えたり、成形を変えたりして焼き上げ、一番メインの棚に焼き立てのフランスパコーナーを設置してほしいのです。

その際にいくつかのポイントがあります。

まずは種類が豊富である事。

これは生地の種類ではなく、大きさや成形を色々取り揃えて欲しいと言う事です。選ぶ楽しさというのはとても大切であり、色々な大きさや形がある事により、より興味を持っていただけると思うのです。

大きく焼いてスライスしたパンは、サンドイッチにする事が多いと思いますので、そのパンで作ったサンドイッチを一緒に置いておくのも良いでしょう。

小さなパンの場合は、バターやジャムなどを塗って食べる方が多いと思いますので、出来る事なら手作りしたバターやディップ、あるいはチョコレートやフルーツ入りのカスタードクリームなどを入れ物に入れて用意し、自分で塗って試食できるようにしておくとよいでしょう。

ハード系のパンに塗ると相性の良い食材と言うのは、かなり種類がありますよね。

バター・オリーブ・アンチョビ・明太子・クリームチーズ・コンデンスミルクなどの定番から、アーモンドやピーナッツなどのナッツ類、ハーブやフルーツ、そして野菜や肉に至るまで、あらゆる食材がハード系のパンに合うと言えますよね。

手作りのジャムとまではいかなくても、バターやクリームチーズをベースにして作る自家製のペーストというものは、レシピも無限に存在していますし、作り方も簡単です。

気に入った物をオリジナルで何品か作り、パンに塗って試食できるように準備してほしいのです。

ハード系のパンと言うのは、このようにして手軽に家でも食べられるのだと言う事をアピールする為ですね。

次のポイントは、焼き上がってやや時間が経過したら、大きなパンはスライスしたものを袋に入れて売ってほしいのです。

さらに、小さなパンもバターなどが塗りやすいように、二つに切り分けて袋に入れてほしいのです。

比較的皮の硬いハード系のパンというのは、スライスがとても面倒で、しかも綺麗にスライスする事がとても難しいのです。

これがイコール面倒だと言う事につながってしまいがちだと思うのです。

ですのでそこはサービスとして、スライスやカットをしたものを用意してほしいのです。

さらに、売り方としては、一つがいくらと言う事よりも、全て重さでいくらとする方がお勧めです。

つまり量り売りですね。

そうすると、このパンのスライスを2枚と、このパンが2個とこのパンが1個と言うように、好きなものを好きなだけチョイスする事が出来るからです。

フランスパンを作る際に、私が一番お勧めしているのがリュスティックと言うパンなのですが、このパンはご存知の方も多いと思いますが、成形を行いません。

つまり、分割したそのままの四角い形で焼き上げます。

生地がとても柔らかい事と、あまり手をかけない事で荒々しい気泡が魅力となるこのパンは、成形の手間がいらないのでとても便利なのですが、全てを同じ大きさにカットすることは非常に困難なパンでもあるのです。

ならばいっその事、はじめから色々な大きさにカットして並べれば、大小様々で、四角や三角もあり、自分の好みに合った大きさのパンを選べる楽しさを提供することが出来るのです。

色々な形や種類のフランスパンを、自由に選んで好きな数だけ買っていただくには、量り売りというのはとても魅力的だと思いませんか?

なにより店内にアクションが生まれます。

お客様とのコミュニケーションがスムースになりますよ。

1グラム当たりいくらになるかをプライスに書き、それだけでは解りにくいので、だいたいこれでいくらになります・・・と言うような見本を置いておくと良いでしょう。

注意しておきますが、店員がだまって説明をおこたっていると、この販売方法は絶対に失敗します。

定着するまでは、丁寧に説明する事がとても重要となります。

販売力が問われる事は、言うまでもありません。

しかし、意外と販売力というのは、定員さんの責任やら担当だと思われている人が多いと思いますが、それは違うと思います。

すべてオーナーの人柄とやる気なのです。

では次に、最後のポイントをお話ししておきたいと思います・・・

が、長くなりますので次回と言う事で・・・・

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