ベーカリーアドバイザーの部屋

難解な製パン理論を、楽しく解説。 どうして??と思ったらのぞいてみて下さい

細かいけどあるあるQ&A ②

Q クルミパンを作っている際、ミキシングが終了し、クルミを投入して少し捏ねてからハッと気がつきました・・・!!!・・・まだ途中だ!!!

そうなのです!ミキシングの途中でまだ油脂も入れていない段階なのに、すっかり終了したと勘違いしてクルミを入れてしまい、あろうことかもうほとんどが混ざってしまっているのです。

2台のミキサーで常に回しているので、たまにこう言ったミスを犯してしまうのですが、この際の対処法として私はその時点から油脂を入れ、その後にミキシングを通常通りの時間になるまで捏ねるのですが、残念ながらクルミが砕け散って生地が真っ黒になってしまいます。ごまかしの為に、最後にクルミをややプラスしていますが、生地はダレぎみになり、コシが無い状態となります。

だからといって捏ねない訳にもいきませんよね。

お恥ずかしい話で恐縮ですが、このような場合どう対処するべきだと思われますか。



A なるほど~ 確か私も過去にその様な経験があったようななかったような・・・・・

しかし、よりによってクルミとは・・・・

どうしたってグルテンが破壊されて、生地切れを起こしてしまいますよね。

どうせ生地が切れてしまうのですから、この場合は油脂のみ低速で混ぜて、後はパンチで生地をつないでいくしか方法は無いのではないでしょうか。

クルミを入れたまま中速をかけるというのは、どう考えても無謀だと思われます。

いつもよりも時間はかかるかもしれませんが、ここは優しくパンチを数回入れながら、生地にボリュームを出していく事が賢明かと思います。


Q 食パンの生地なのですが、ミキシングが終了して発酵ボックスに移す際に何となくいつもとは違うかな~という違和感はあったのですが、流れに任せてそのまま発酵時間をとりました。

そして40分位経過してから、次のミキシングを行おうと思って計量をはじめたら、何と計量された油脂がミキサーの上に置いてあるではないですか・・・・

これはもしかしたらさっきの生地に入れ忘れたのか???という不安がよぎり、いざ分割となった時に生地がソフトでない事に気がつき、これは間違いなく入れ忘れたと確信しました。

実は以前にも同じようなミスをおかしたことがあり、その時は油脂を入れて再度数分捏ねてみたのですが、生地は見事にデロデロになってどうしようもない状態になってしまいました。

その経験から、今回はそのまま分割と成形を続行し、意外とすんなりいけそうだなと感じていたのですが、出来上がりは上部がぼこぼこの四角くない食パンとなってしまいました。

今後も万が一このようなミスを犯してしまった時の為に、どうする事が望ましいのかを知っておきたいのです。



A たとえミキシングが終了してすぐの場合であっても、その後に油脂を入れて混ぜられた生地は、いつもよりはベタつき、ボリューム感に欠けるものとなるはずです。

それがさらに時間が経過し、発酵をおこなってしまった場合には、もう後戻りはできないのです。

ですので、残念ですが今回の場合は、”別のパン”として完成させてあげる事で、本日のサービス品として販売する事が出来るようにするべきではないでしょうか。

油脂が入っていない分、ソフトではありませんがヘルシーを謳えますよね。

食パンの配合なので甘みも少ない・・・・・

と言う事は、ピザパンの生地として、あるいはそのまま蓋をしないで山型に焼き、セミハードトーストにしたり、あるいはそのまま小型のハードロールやスティックにして、具材をはさんだりも出来る。

ヘルシー系の調理パンとしても使えますよね。

油脂が入っていないので、ソフトな伸びが期待できないということはあるにしても、美味しいパンにならない訳ではないのですから、すぐにどのようなパンに変身させるかを考えながら、失敗を後戻りするのではなく、どう生かすかという視点で考えてみて欲しいと思います。


Q 午前中は戦争状態だということもありタイマーは欠かせないのですが、途中で電池切れの時や、あやまって落としてしまった時などもあり、うっかりして分割の順番が狂ってしまいかなりの過発酵になる事がよくあるのです。

そんな時ふと思う事があるのですが、分割の順番が狂ってしまうと後から仕込んだ生地の方が先に完成する事になったりする訳ですが、そのパンというのは販売して差し支えないものと判断して良いものなのでしょうか??



A 真面目なのですね・・・・物作りの基本は信用だと私は考えておりますゆえ、そうお考えになってしまうのもわからなくはないのですが、どうか安易に廃棄するような事の無いように工夫して欲しいものと思います。

必ず試食を行い、完全ではないと感じた場合は値引くなどして販売する事で、信用は保てますよね。

この場合大切なのは、完成する前に、生地の段階で出来るだけ優劣の判断をつけることです。

過発酵になってしまった生地を成形すると言う行為は、さらに過発酵を生みますよね。

ですので、分割前に判断出来れば、成形をしないですむ商品に変更できれば、いつもとは違う商品にはなりますが、自信を持って販売できる商品だと言えるのではないでしょうか。

一度捏ねた生地は、最後まで責任を持って完成へと導くことが大切ですね。

廃棄という考え方は、あくまで最終手段でお願いしたいと思います。


Q 家庭で作る程度ですのでお恥ずかしい質問だとお許しをいただきたいのですが、夏場に氷水を使う場合にその中に生イーストを直接入れてはいけないと教わったのですが、それはどのような理由からなのでしょうか。


A 恐らくは、温度変化をあまり与えるべきではないと言う解釈からだとは思いますが、すぐに捏ねる場合はまったく問題は無いと思いますよ。

そもそもが冷蔵庫で冷えているものですので、むしろ氷水よりも夏場の室温の方が怖いと思います。

直接氷の上に数十分もの間乗せておく・・・ということでもなければ、特に気にする事はないと思います。


Q パンを捏ねる際には必ず小麦粉は2回ふるってから捏ねるようにとパン教室で教わったのですが、その時は正直いい加減な気持ちで受け止めておりました。

ところがある日書店にて有名なシェフの本を見ていたらやはりふるって使うと書いてありびっくりしました。

パン教室もバカに出来ないなと反省した次第ではありますが、こちらのサイトでは必要ないようなニュアンスで書かれていますよね。

本当の所はどちらが正しいのか、またはとるにたらないことなのかをお聞きしたくて質問させていただきました。



A 極論から申し上げれば、何回かふるった小麦粉を使用した方が、空気をたくさん取りこめることになりますので、よりふっくらとしたパンになる・・・・・と言えなくもないと思います。

ただし、強力粉をふるう、ふるわないと言う事の違いが、はたしてパンを作る方に見分けがつくほどのものかどうかというのは、いささか疑問です。

もっというと、食べる方に解るかどうかはさらに疑問ですよね。

作り手の思いを乗せる・・・・・

丁寧なパン作りを・・・・・

そのような観点からみれば、出来る事なら行うべきかもしれませんし、小麦粉を開封後に一度に使いきれないような家庭でのパン作りにおいては、保存の仕方によって小麦粉同士がややべた付いたり、くっついてダマになったりとい言う事も考えられますので、家庭では行うにこしたことは無いと言えると思います。

ただ、パンが計量から完成までにかかる様々な工程の中で、小麦粉をふるうかどうかという事は、相殺されてしまう部分である気がします。

それよりも、高温多湿を避け、出来るだけ早めにお使いになる事を心がけていただきたいと思います。


Q 先日質問させていただいたことに関連しているのですが、焼き菓子を作る際に強力粉を使う事がある場合には、ふるうべきなのでしょうか?

ちなみに薄力粉は必ずふるって使用しております。



A パンと焼き菓子の大きな違いは何だと思われますか?

それは、パンの場合はメインが小麦粉で、焼き菓子の場合はメインがバターや卵などで、それを塊にしてほぐれないようにする、つまりつなぎとして小麦粉を使用していると言う点なのです。

パンの場合は、ご存知だとは思いますが、かなりの時間捏ねますよね。

パン屋さんでも機械で15分位は捏ねるのです。

ですので、もともとサラサラの強力粉でもありますので、まずダマになるような事は無いと言えるのです。

しかし、焼き菓子の場合は違いますよね。

小麦粉は最後に入れて、しかもサックリと軽く混ぜる程度で、けして捏ねるような事はしません。

捏ねてしまったら、とんでもない焼き菓子となるはずです。

と言う事は、強力粉であれ薄力粉であれ中力粉であれ、出来る限り細かい粒子にしておいて、すぐに他の材料と混ざるようにしておく必要がある訳ですね。

したがいまして、お菓子作りの場合には、いかなる粉ものもすべてしっかりとふるう事が大前提となりますので、憶えておいてくださいね。

ちなみに、砂糖や塩なども出来ればふるっておいた方がよいくらいです。

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