ベーカリーアドバイザーの部屋

難解な製パン理論を、楽しく解説。 どうして??と思ったらのぞいてみて下さい

フランスパンをより美味しくするためには・・・・・

フランスパンでお薦めのレシピや製法などはありますか??・・・・・・

最強レシピでもっとフランスパンについて紹介して欲しい・・・・・


このような問い合わせを多く頂きます。

レシピや作り方などについては、このような考え方に基づいてあまり掲載しないようにしております。

それは、文面と画像などでは伝わらないことが多すぎて、結局個別の対応を迫られることになってしまうからです。

レシピがあっても、作り手の技量や設備や状況などによって解釈が変わってしまい、結局はうまく作れないのだけどどうしたら良いのか・・・・という問い合わせに行き着いてしまうことが多く、安易に紹介することはかえって誤解を招くことに繋がるなと感じるからと言うこともあります。

そういう意味では、レシピなどはネット上に溢れておりますし、そのレシピにしたがって作ったつもりがうまくいかない・・・・・そんな質問が一番多いということを考えますと、尚更いたずらに紹介するのはやめようと考えてしまうのでした。

ただ、いずれは動画による詳しい製パンのサイトを開設したいと考えておりますゆえ、その際には嫌というほど細かく紹介していきますので、今しばらくお待ちいただけたらと思います。

今はまだ現役でパンを作りながら、たまに皆様の元へお邪魔して相談にのるという日々を過ごしておりますので、相も変わらず文字だけのつまらぬブログとなってしまいますが、どうぞお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます (*^^*)

さて、近年特にフランスパンのレシピや製法についての問い合わせが多いのですが、嬉しい限りですね。

皆さんがそのようにしてフランスパンの美味しさにこだわっていただければ、どんどん美味しいフランスパンが世に出る事になる訳ですからね。

ただ、これまた簡単にレシピはこれがお薦めで、製法はこうした方が・・・・・・という訳には行かないのがフランスパンの難しいところでもありますよね。

フランスパンのレシピや製法に関しては、皆様も恐らくは一番使われているであろうインスタントイーストを取り扱っている会社である日仏商事のHPに代表的なものが紹介されていますので、そちらを参考にしていただくのが良いと思います。


パンレシピ紹介


その他にも、それこそ嫌というほどレシピに関してはネット上に紹介されていますが、見れば見るほどこんがらがってしまうということありませんか??

正直なところ、レシピに関してはあまり調べ過ぎないほうが賢明だと私は思います。

今お使いの原材料で、最も美味しく作れるであろう製法を試していただければそれで良いと思うのです。

いきなり小麦粉を変えてレシピも変えて製法も変えて・・・・・・だとほとんど失敗します。

なぜかといいますと、まずは今の製法の良い所と悪いところをきちんと理解してからでないと、新しいものを試してもなぜその製法が良いのか、なぜそのレシピになるのかが理解できないまま、つまり納得出来ないまま作ることになってしまうからなのです。

まずは作り手である自分が、どんなフランスパンが好きで、どのようにそれを売って行きたいのか?

高級志向なのか、それともお手軽に買っていただけるものにしたいのかなどがこれに当たりますね。

また一番考えなければならないのが、自店の設備や技術でそれは可能なのかということです。

冷蔵法を行いたいのに冷蔵庫が少ないとか、ルヴァンリキッドを使いたいのに今まで作ったことがないとか、こうなると不慣れなことを無理な設備で行うことになりますから、大抵の場合失敗してしまうでしょう。

自分たちでも十分チャレンジできる製法を試しながら、今よりも少しでも美味しくなるようにするだけでも、必ず効果として現れてくるはずです。

少しだけ詳しく紹介していきますと・・・・・・

今現在、いわゆるストレート法で行っているという方は、オートリーズを取り入れるだけで風味が倍増します。

オートリーズの時間は15分から数時間とこれまたサイトによって紹介がまちまちではありますが、30分行っていただくだけでかなり美味しくなるはずです。

日仏商事でも紹介されていますが、よく使われている自家製のルバンリキッドに相当するものも各社から販売されています。

ルバンリキッドは、小麦粉とライ麦粉と水を継ぎ足しながら乳酸発酵させていく液体ですが、これをいきなり自家製で行おうとするとかえって風味の悪いパンになってしまう場合があります。

初めのうちは、出来ているものを使用するだけで十分効果がありますので、原価はかかってしまいますがまずは各社から発売されているルヴァンリキッドあるいは発酵風味液などを使っていただくことをお勧めいたします。

オートリーズを行った生地にこれらの発酵液を少量でも添加するだけで、格段に風味が増して美味しいフランスパンになるはずです。

次に冷蔵設備にゆとりがあるというお店の場合には、冷蔵法を是非試していただきたいと思います。

そのレシピや製法に関しては上記を参照していただくとして、一般的に冷蔵された生地の取り扱いで難しいのは、復温という作業になります。

冷蔵庫から生地を取り出すと、当然ながら生地の温度は10℃以下になっています。

それでも冷蔵庫内で膨らんではいますから、すぐに分割をしたり成形をしたりしてしまいたくなりますが、そうなるとボリュームのないクラストの厚いパンになってしまうのです。

そこで大切なのが生地の温度を16℃以上まで戻してから作業するということになる訳です。

ところがなかなかその時間が待てない・・・・・すぐに作業に入りたい・・・・・そんな気持ちになりがちですが、そうなると失敗してしまうのです。

かと言って逆に復温を行いすぎて生地の温度が上がり過ぎてしまうと、これまた美味しくないパンとなってしまいます。

ストレート法に比べると正直難しい部分はありますが、ストレート法のパンは今までどおり行っておいて、新たに冷蔵法のフランスパンも取り入れていくと、違う風味のフランスパンとして販売できるので販路が広がります。

冷蔵と言っても、生地そのものを冷蔵する場合と、分割までを行って生地玉を冷蔵するものとがありますが、どちらを選ぶかは冷蔵設備にもよりますから、どちらが自店の工程にハマるかを考えながら試してみて欲しいと思います。

生地を冷蔵する場合には、一般的にイーストの量が少なくてすみますし、特に改良剤などを使用しなくても復温作業だけきちんと行えるようになれば良いので、原価は安くすみます。

その他にも利点として、時間差で生地を復温すれば、何度かに分けて焼くことが出来ますから、焼き回数を増やすことが出来ます。

仕込み回数は一回でも、4回に分けて冷蔵庫から復温させれば4回焼き立てを提供できるわけです。

冷蔵設備さえ整っていれば、これはかなりの武器になりますよね。

次に、同じようにストレート法ではあるのですが、もっと時間を短縮したいということで行われているのがパートフェルメンテを使った製法でしょう。

パートフェルメンテとは、いわゆる前日のフランスパン生地の事になりますが、考え方としては老麺や発酵種と同じで、当日の生地に前日の生地を冷蔵発酵させたものを添加することで、発酵時間を短縮させながらも、同じような風味が得られるという製法として紹介されたりしています。

ただ一つこの製法で注意しておかなければならないのは、フランスパンというのは小麦の風味を最大限に活かすことが大切なのですが、下手をすると冷蔵発酵されたフェルメンテのアルコール臭が出てしまう場合があるという点です。

個人的にはあまりお薦めできる製法ではありませんが、ただ単に時間短縮された生地に比べれば格段に風味が得られますので、発酵時間をあまりとらないで行っているようなお店でしたら、このパートフェルメンテをお試しいただくだけで風味向上は得られると思います。

特に風味という部分について、あと少しだけ付け加えておきますと、小麦粉のブレンドも是非試してみて欲しいと思うのです。

現状の配合で、フランス粉の一部をライ麦粉に変えるだけで、違った風味と甘味が増します。

5%前後で試してみて欲しいと思います。

次に、国内産小麦をブレンドすることでコクが出てきますので、20~30%ブレンドしてみて欲しいと思います。

国内産小麦は今は種類が多いので、どれが良いかははっきりとは言えませんが、力の弱い粉を使うとどうしてもボリュームが出なくなったりしてきます。

しかしその分、味の濃いコクのあるフランスパンになりますので、いつもと違ったアイテムとして是非販売してみて欲しいと思います。

国内産の小麦もそうですが、一般的に販売されている強力粉の価格をネット上で見ると、恐ろしく高いのに驚きます。

国内産の準強力粉や薄力粉、そして恐らくは一番多く出回っているであろうカナダ産の強力小麦粉も、ネットで買うのでしたらこちらがお薦めです。


安くて美味しい国産小麦のネット販売


風味は間違いなく良いですし、しかも何よりも安いです。

知らない方が気の毒なくらいです・・・・・・

業務用の25kgも、送料を入れても間違いなく他よりも安いはずですから、パン屋さんも見積もりを取ってみると良いと思います。

恐ろしく高い小麦粉を使わされているパン屋さんが以外にも多いのに驚いています。

特に個人のお店ほど高価な小麦粉を買わされている現状を多く見てきました。

逆に大手にはなぜこのような価格で卸せるのか理解不能でした。

シンプルなパンほど小麦粉の価格が原価を左右しますので、やはり粉の値段というのは重要ですよね。

規模や使用量がモノを言うのは解りますが、ネットでの小麦粉の価格は正直いかがなものかと考えさせられてしまいます。

家庭ではもはや、作るよりも買うほうが安く済む・・・・なんてことも当然のような気がします。

ドライフルーツにナッツ類、油脂やチーズなどがどんどん高騰している中、小麦粉くらいは安価でないと個人店はやっていけませんよね。

ある程度価格を上げても買っていただけるだけの品質を・・・・・難しいことではありますが追い求め続ける姿勢だけは忘れずにいたいものですね。

1 Comments

ちゃー3 says...""
毎日このサイトを読みながら勉強しています。
レシピの組み立て方をこのサイトで勉強して、いろんなサイトのレシピをベーカーズパーセントに直して、自分の捏ね・発酵の仕方に合う水分率を探して……とやっていました。
このページを飛ばして読んでいたのが悔やまれます(*_*;

独学で悩んでいる分、どのサイトのどのレシピを参考にしていいか悩んでいました…それぞれのレシピ作成者の意図を読み解くのに時間が掛かる分、朝様のサイトでレシピがあれば…と何度も思っていました(笑)

日仏商事のレシピを読んで勉強します!
また美味しくできたらご連絡します。
2017.03.28 18:31 | URL | #- [edit]

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