ベーカリーアドバイザーの部屋

難解な製パン理論を、楽しく解説。 どうして??と思ったらのぞいてみて下さい

あなたはパンを焼いている?それとも焼けている??

言葉遊びではありませんよ!

あなたは、自分でパンを焼いていると断言できますか?

パンを焼くということは、焼き色や焼き具合をコントロールできているということであって、焼けているとは、文字通り、気がついたら、あるいは時間がきたら勝手に焼けていたという事を表します。

何が違うのか?? お解かりでしょうか?

毎日ベーカリーにて沢山のパンを焼いている方ならお解かりだと思いますが、パン生地の状態は日々違う物ですよね。

さらには、刻々と変化する物でもあります。

例えば、一度に40個しか焼けないオーブンなのに、パンが80個あったら一度には焼けないわけですから、半分は最初に焼いたパンより、10分から15分程度余計に発酵している事になります。

これが更に120個だったらどうでしょう? 

今度は最初に焼いたパンに比べて、30分程度余計に発酵してしまうわけで、こうなると大きさもかなり違ってきたりしますよね。

パン屋さんでは、とても多品種のパンを、できる事ならオープンに間に合うように店舗に並べたいわけですから、朝のオーブンは戦争ですよね!

はたしてそんな中で、全てのパンの焼き色や大きさや焼き具合をコントロールできていますか?

出来ているなら、あなたはプロ中のプロでしょう。

大抵の場合は、色々な焼き色になり、色々な大きさになり、まあ仕方ないだろうこのくらいは・・・・
となるのが実情ではないでしょうか?

勿論パンの大きさのばらつきや、焼き色のばらつきは生地の出来具合や成形の良し悪しによるものも多々あると思いますが、オーブン担当者がプロならば、そのあたりも補うテクニックを身につけていると思います。

いずれにしても、なかなか毎日安定した品質で焼成するのは難しいと言うのが現状ですよね!

焼成のテクニックは数々あれど、考え方として一つ心にとめておいてほしいのが、

  ”焼けたパン” ではなく、 ”焼いたパン” を作ると言う事。

パンを実際に焼くのはオーブンです。 醗酵室で発酵したパンを、オーブンに入れてタイマーをかけ、
時間になったら取り出すだけなら小学生にでも出来ますよね (笑)

であるならば、パンを焼くのに何の技術も必要ないですか?

そんなことはありませんよね!

だって、天板に乗せた数によって焼き時間が違ったり、手前と奥で微妙に焼き色がちがったり、
生地の具合によって温度を調整したりと、様々なテクニックを必要としますよね!

こんな具合に、パン生地の発酵状況や数量や生地の具合によって、オーブンをコントロールしながらパンを焼く事を、パンを焼いていると言うのです。

”パンを焼いている人”というは、勘がにぶるのでタイマーを使わない人や、焼けた香りで判断する人もいるくらいです。

それに反して ”パンが焼けている人” というのは、焼き色がたとえいつもより黒くても、時間通り焼いたり、焼き色が白くてもオーブンから出してしまいます。

これじゃ黒くて売り物にならないぞ!!と怒られても、時間通り焼きましたけど・・・・・なんて答えたりする人が実際にいます。

極端な例ですが、パンを焼く・・・ということは、全てをコントロールしながら、最善の状態で焼き上げる事ができると言う意味で、オーブンにパンを入れる事とは違うのです。

私が提供するレシピには、焼成時間は記載していません。

焼成時間の替わりに、このようなパンにしてほしいと言う完成品のイメージを記載しています。

そのイメージになるように、オーブン担当者が自分で温度や時間を決めるのです。

だって、オーブンの特性は私にはわかりませんからね・・・・・・

こんな感じのパンに仕上げてほしい・・・・と言っただけで、速やかに全てをコントロールして、
イメージ通りのパンを焼き上げる・・・・・

これこそが ”達人の技” ですよね (笑)

どんなに忙しくても、どんなに量が多くても、スピーディーにいつも通りの品質でパンを焼き上げる、
そんな達人を目指してほしいと思います。




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