ベーカリーアドバイザーの部屋

難解な製パン理論を、楽しく解説。 どうして??と思ったらのぞいてみて下さい

スキムミルクの使用とパンへの効果

牛乳・生クリームなどの乳製品の他に、最も多く使用されているのは恐らくスキムミルクではないでしょうか?

スキムミルクとは脱脂粉乳のことですが、これは読んで字のごとく牛乳から脂肪分を抜いたもので、粉末になっています。

パン屋さんでは実に多く使用されており、牛乳や生クリームの方がむしろ新参者と言えると思います。

では、この脱脂粉乳はパンにどのような効果をもたらすのでしょうか?

牛乳・生クリームの説明では、乳脂肪がパンの味を左右すると書きました。

では、その肝心の乳脂肪を含まないスキムミルクが、いったいパンにどのような効果をもたらしてくれるのでしょうか?

それは、一言で言うと乳固形分の旨味が得られるのです。

乳固形分とは、解かりやすく言うと乳糖という糖分が主体のもので、この乳糖がパンの焼成の際にとても良い香りをパンに与えてくれるのです。

乳固形分には残念ながら乳脂肪のようにパンをしっとりと柔らかくするといった効果はなく、むしろ入れすぎるとパンを硬くしてしまいます。

ですから、使用量は小麦粉1kgに対して30gを上限としてください。

ちなみに全脂粉乳といって、脂肪分を抜いていない粉乳もありますが、これは水を入れれば牛乳と同じですから、使用方法と効果は牛乳と同じと言う事になります。

ではなぜ、多くのパン屋さんではこの脱脂粉乳というものを多く使用しているのでしょう。

それは、第一に価格が安いと言う事です。 安い割には乳糖のフレーバーが得られると言う利点からでしょうか。

さらには、粉末なので日持ちが良く保管が常温で良いと言う利点からです。

パン作りにおいて、乳製品に求める効果の中で最も多いのが、やはり香りだと思います。

と言う事は、乳脂肪の美味しさやパンをソフトには出来ないものの、乳フレーバーだけは得られるスキムミルクは、パン屋さんにとって大変ありがたい原材料だと言えるのです。

スキムミルクを使っていないパン屋さんは無いという位、多く利用されているのが実情でしょう。

レシピに書いてあるからと言って、ただ漠然と配合していませんでしたか・・・・・?

原材料のひとつひとつには、それぞれ個性があり、それらをどのように配合していくことが、より自店のパンを引き立てていくかを常に考えながら、日々の作業に取り組む事が大切です。

製パン理論と言っても、何も難しい物ではありません。

要は ”興味” と ”疑問” を持つ事です。

そして、恐れずに、恥ずかしがらずに調べる事。

聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥といいます。

製パン理論は、難しく細かく憶える必要はないのです。

な~んとなく理解しておけば、必ず調べグセがついてきますよ!

最後に脱脂粉乳の使い方ですが、必ず小麦粉と混ぜて使ってくださいね。

濡れた手で計量してはいけません。

粉末は水分が大嫌いで、すぐにダマになってしまいますから、使用後はただちに蓋をして完全密閉してください。

水に直接入れて混ぜるのは危険ですよ。

脱脂粉乳と同じ微粉末といえば ”ココア”がありますが、マグカップに水を入れてそこにココアを入れてみてください。

浮かんでしまってなかなか混ざらないと思います。

粉物と水分を混ぜる時は、必ず工夫が必要なのです。

よく本で見かけるのが、脱脂粉乳は砂糖と混ぜておくと良いなどと書いてあるもの。

すぐに使う分には構いませんが、少し時間が経つと砂糖の水分が脱脂粉乳に移ってしまい、ガサガサになりますので、お勧め出来ません。

水分は水分と、粉物は粉物同士・・・・・基本ですね!




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