ベーカリーアドバイザーの部屋

難解な製パン理論を、楽しく解説。 どうして??と思ったらのぞいてみて下さい

なぜかすぐに ”カビ” てしまう イースト菌事件

それは今から25年くらい前の話。

当時私の勤めていたパン屋さんはとても忙しく、イースト菌は一日30本程使っていました。

売上は当時で50万円ほどありましたから、一日15時間労働でそれはそれは大変でした。

朝もはよから夜もおそまで、トイレに行く時間もないくらいでした。

当時は、町にコンビニが一軒しかない時代でしたから、焼きたてパン屋は朝から朝食のパンを買うお客様で大賑わいだったものです。

まさにオーブンフレッシュベーカリーの黄金時代でしたね。

そんな毎日の中で、実に様々な事件が起きました。

今回ご紹介するのはその第一弾で、なんとすぐにカビてしまうイースト菌のお話です。

いつもとなんら変わらない状況でパンを作っていたところ、おやおや・・・・なんとイースト菌に白い綿のような物を発見したのです。

おかしいな~・・・・・・このイースト菌は昨日納品されたばかりのはずだが・・・・

当時は、イースト菌には賞味期限や製造年月日が記載されていませんでした。

なので、古い物でも混ざってしまったのだろうと思い、すぐに問屋さんに電話しました。

それは申し訳ありません・・・・・ということで、翌日新しい物と交換していったのです。

中身を見ると、間違いなく新しいイースト菌でした。

新しいイーストと、古いイーストの違いが解からない人は、カテゴリ原材料の理論をご覧下さいね。

さて翌日です。 いよいよ使用するかと紙を破いたところ、なんとまたしても白い綿のような物が・・・

な~に~???  一様別の物も見てみようと思い開封したところ、赤や紫や色とりどりのカビがわんさかと生えているではありませんか!

どういうこっちゃ・・・・・??

たしかに昨日納品された時点では、カビは無かったはず・・・・・

しかし、全部を見たわけではないからかな????

な~んて具合で、取り合えずまた問屋に電話をしたりして、それでも問屋はそんなはずは無いの一点張り!

間違いなくうちは新しい物を納品していますよ・・・・・と、やや激怒の様子。

その後、問屋の社長やイーストのメーカーさんも見にきましたが、たしかにカビだらけのイースト菌を見るにつけ、どうしてこんな事が起こるのか????? と不思議顔 (*^_^*)

そんなこんなで、二週間程度どたばたして大変でした。

当然冷蔵庫に保管してあるのですが、特に温度が高いとか、何かイースト菌に悪影響を与えるような材料が入っていたと言うような事も無く、まったくどうしよもない日々が続いたのです。

さあ皆さん、いったいなんでこんな事が起きたのでしょうか?

では解決編です。

まったくカビが生える理由が見つからずにいたある日の事、なんと私はイースト菌を何本か冷蔵庫にしまうのを忘れて帰ってしまったのです。

翌日それに気がついた私は、しまった、こりゃもう駄目かなと思いながら開封してみると、なんとカビ一つ生えていないではありませんか!

よーし、これなら使えるなと思い、冷蔵庫の中にしまいました。

その時、恐る恐る冷蔵庫の中のイースト菌を開封すると、やはりいつものようにカビが・・・・・・

はて????・・・・・・まてよ????

出しっぱなしのイーストにカビがなく、冷蔵されていたイーストにはカビ????

ということは、やはり冷蔵庫の中に何か秘密があるに違いない!!

そう思った私は、冷蔵庫の中身をすべて出し、庫内を徹底的に調べました。

すると、なんとラック棚の裏の方に、小指の爪ほどの小さなイースト菌が、カビだらけで付着しているではありませんか!

まさか、こんな小さなカビが原因とはとても思えませんが、とりあえず取り省き、ついでに庫内を清掃しました。

さあ、そして翌日です。

恐る恐る開封してみると、なんとカビが生えていません。

やった~!!!  やはりあの小さなカビが原因だったのだ。

その後、イーストの製造メーカーの人に報告したところ、とてもまれな現象だと驚いていました。

まさか、そんな少しのカビに反応して、自らもカビてしまうなんて・・・・・

イースト菌は、本当に菌なんだな・・・・・と感じた瞬間でした。

以後、冷蔵庫の庫内は、特に清潔に保つように注意したものです。

パン屋は菌を扱っているのですね。

この事件が、私の製パン人生において、原材料の理論を見につける大切さを痛感させてくれる事件だったと感じています。

しかし、本当に当時は悩みましたよ~ (笑)



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