ベーカリーアドバイザーの部屋

難解な製パン理論を、楽しく解説。 どうして??と思ったらのぞいてみて下さい

人件費に対して必要な売上とは?


人件費、つまりお給料ですが、皆さん現在のお給料で満足していますか(笑)

お店を始めてまず思う事は、意外にパンは売れるんだな!・・・ということ。

そして次に感じることは、その売上のほとんどが従業員に支払うお給料に化けてしまう事。

一日10万円の売上を獲得するには、100円のパンなら1000個作らなければなりません。

一日と言っても、営業時間が午後六時としたら、三時くらいまでには1000個のパンを作るわけですから、何人の製造スタッフが必要だと思いますか?

しかも、何十種類ものパンを手作りするのですから大変です。

さらに、他店との差別化を考えるなら、出来るだけ具材も手作りしなければなりません。

カレーを仕込んで、カスタードクリームを作り、餡やジャムを煮込んで・・・・・・と、パンになる前段階の準備にもかなりの時間が必要です。

そう考えると、実質的には最低でも4人位は製造に専念しないとならないでしょう。

それから販売員も必要ですよね。

これもお昼の休憩などを考えれば、最低でも一日二人は必要でしょう。

と言う事で、製造と販売合わせて6人は必要だということになります。

さて、ここで一般的な人件費で見てみると、例えばこの6人の平均年収を300万円としましょう。

300万円を高いと見るか安いと見るかは、あなたの現在の収入によって考え方が違うでしょうが、ここは取り合えず300万円ということで計算していきます。

300万円の従業員が6人で1800万円が人件費として年間で支払われる事になりますね。

では売上はと言うと、従業員にも最低一日の休日をあげなければなりませんから、営業は週に六日で一月25日の営業日とします。

これを二月を特別考えることなく一月25日の営業日とすると、年間で300日。

すると年商は三千万円となります。

三千万円の売上は凄いですよね。 これが継続的に確保できれば・・・・・と思うと、苦労した甲斐があったとホッとしたくもなります。

しかし現実はここからです。

店舗用の土地は親から譲ってもらったとか、二三千万の預貯金があったりするなら話は別ですが、大抵の場合は、ローンで設備費をまかなう事になりますよね。

土地を借りていれば尚更ですが、一般的にはお店の建設費と設備費と土地代で一月約50万円はかかります。

そのほかに、当然のことながら原材料費がかかります。

これも平均すると一月250万円のパンを作るのに100万円はかかります。

ここで少し付け加えますが、パンをつくるだけなら80万円くらいで済むのですが、物を作る際には失敗はつき物です。 

さらに作ったパン全てが売れるわけではありません。

失敗したパンにも、残ってしまったパンにも材料は使われているわけですから、当然材料費は発生し、それが80万円が100万円になってしまう理由なのです。

そしてさらにさらに、パン屋さんは電気代が大変です。

当然パンを作るのに大量の水道代も発生します。

ここでの電気代は、店舗の照明と、パンを焼くオーブン、冷蔵庫や空調がメインとなりますが、パンを焼く量が多くても少なくても、ほぼ一日中オーブンの電源は入れておかなければなりませんので、お店の照明も含めて売上に関係なく発生する経費となることを頭に入れて置いてください。

電気代は経費を考える上では固定費となります。

水道代については、パンの製造量と比例してきますので、変動費と考える事ができます。

水道と電気代を平均すると、一月20万円はかかります。

さあ、いよいよこれらの経費を総合していきましょう。

まず、年間で人件費が1800万円、設備や地代や賃料で600万円、原材料費で1200万円、水道光熱費で240万円です。

これらを全て足すと、3840万円となります。

年間売り上げが3000万円ですから、840万円の赤字です。

どうなっているのでしょう?

なんでそんなに費用がかかってしまうのでしょう?

ましてやここでは雑費などは入れていません。

雑費とは、包装用の袋や事務用品や清掃道具費などなどがあり、もっと言うなら、従業員の保険加入や組合費なども発生してくるでしょう。

パン屋の経営は、これで大丈夫なのでしょうか???

では、次回から細かく分析していきたいと思います。





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